プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

廃炉のできない「廃炉カンパニー」

2013-12-21 10:53:31 | 日記
 (過日も書きましたが)政府は原子力損害賠償支援機構に福島第1原発の「廃炉専門部門」を設置、これに呼応して東電は、廃炉・汚染水対策に専念するため、(来年4月を目途に)福島第1原発を「廃炉カンパニー」として社内分社化すると発表しました。(以下、引用・参照は『朝日新聞』)同社は、「責任の所在を明らかにする確固とした体制を作る」と公言していますが、いつでも切れる「トカゲの尻尾」化のように思えます。

 (いつも思うのですが)福島第1原発には(近づくことすらできないのですから)廃炉はない、(半)永久管理の「石棺」があるのみだと思っています。27年経っても廃炉ができない、チェルノブイリがその先例だと思います。廃炉どころか、さらに巨大な「石棺」をマトリョーシカのように被せるしかなかったわけです。(フクイチの)問題は、その「石棺」すらできないのではないか、ということです。(昨日の)ドイツ、アッセ鉱山での(低・中レベルの)核廃棄物回収が可能かどうかのボーリング調査すら、放射能漏れが起きないように非常に慎重な作業が必要で、回収できるかどうかも分かりません。

 世界で始めて商業用の原発を稼働させ、また「廃炉先進国」でもあるイギリスでは、原子力廃止措置機構(NDA)を作って、事故のない通常の原発ですら100年単位での作業を見込んでいます。「廃炉は予想以上に複雑・・・新しいロボットが要るし、建物を数十年持たせるため、壊すのではなく逆に補強することが多い」そうです。政府や東電は、福島第1原発の廃炉を30年とか40年とか言っていますが、それは非現実的な「世迷言」だと思うのです・・・

P.S. トラウスフィニスの旧型の原発を廃炉にするには、約90年、1,340億円必要だとNDAは試算しています。高速増殖炉ドーンレイは最終目標(年)すら付けられず、中間段階で4,030億円、セラフィールドの原発7基、再処理工場は100年以上掛かかり、費用は約4兆円です。無事故の原発でこれだけの年月と費用が掛かるのです。やはり、福島第1原発に「廃炉」の日は来ないと思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年12月21日)

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