プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

安定ヨウ素剤を服用した福島県立医大

2013-11-07 11:22:40 | 日記
 福島第1原発での水素爆発直後、被曝したした患者を受け入れた福島県立医大では、放射能の恐怖に動揺する職員を鎮めるために、安定ヨウ素剤を職員に配布し、服用をしていたそうです。(以下、引用は『プロメテウスの罠』から)

 県立医大病院の副院長細谷医師は、(職員への配布の優先順位を決めて)3月12日には在庫1,000錠を配布、製薬卸会社から15日昼までに4,507錠を調達し、配布。さらに同日、県から4,000錠、16日には卸会社からさらに2,000錠を配布し、殆どの職員は(当然ながら)配られて直ぐに服用したとのことです。さらに同日、職員の15歳以下の子どもにも配布を決め、17日には358人分、19日から21日にかけて814人分が配布されました。ヨウ素剤配布の事実に関しては緘口令が布(し)かれています。

 同時に細谷副院長は、甲状腺癌の危険性に鑑み、「最寄りの薬局で(ヨウ素剤を調達してもらって)住民に飲んでもらう」ように動いています。3月13日には福島県薬剤師会の白坂会長に協力を依頼して、新生児、幼児用の(ヨウ素剤)シロップを作る方法を、福島市内から県内850の薬局に向けて一斉にファックス送信しています。白坂会長は、県に問い合わせて、ヨウ素剤の在庫が錠剤24万錠、粉末が6㎏あることを確認、さらに原発周辺から避難した子供の数を確認した細谷副院長は。テレビ画面にテロップを流してもらい住民に告知することに、県に許可を求めましたが、県は許可を出しませんでした。

 一方で、重症患者診療の拠点施設であった放射線医学総合研究所(千葉県)は14日、「ヨウ素剤を含むうがい液などの服用禁止」、「ヨウ素剤は指定された場所で、指示が出た場合のみに服用する」べきだとの見解を出しています。さらに18日、長崎大学から派遣された山下俊一教授は、福島県立医大の職員300人への講演で、「安定ヨウ素剤で甲状腺癌が防げるという誤解が広がっているが、『ヨウ素剤信仰』に過ぎない」、「チェルノブイリと比べて(放射性ヨウ素の)被曝量が微量なので、日本政府も安定ヨウ素剤服用の指示を出さない」、「服用マニュアルは数々の欠点がある。使われないことを祈る」、そして最後には、「是非逃げ出すことの無いように。事故による被曝は、地震国で原発を進めてきた日本の宿命」とまで言われたそうです。

 今回の事故では、チェルノブイリ事故よりも膨大な量の放射性ヨウ素(131、132など)が放出されています。国が服用の指示を出していれば、県が許可すれば、ヨウ素による被曝を最小限にできたであろうことは否定できない事実だと思います。また、細谷さんたちの迅速で、適切な対応を抑えつける国や県の動きは、SPEEDIでのシュミレーションデータや、航空機やモニタリングカーでの実測によって、国民が被曝している事実を知りながら、その事実を黙殺しようとした、そう思われても仕方がないのではないでしょうか?・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年11月7日)

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