プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

沖縄「未復帰」40年

2012-05-15 13:16:25 | 日記
 本日が、沖縄が米国の統治から日本に復帰して40年目だと言います。しかし、私には、未だ沖縄は米国の統治下にあり、今尚米軍の支配下にあると感じます。沖縄は、日本国に復帰してはいないのです。

 過日のアンケート調査では、沖縄の米軍基地が減らないのは、本土(日本国)による差別だと考えている方が(沖縄県民の)50%にも上り(そうは思わない人も41%おられますが)、全国的には、差別だと考える方は29%(思わない人58%)だそうです。(差別する側とされる側の)意識の違いがはっきりと分かれているように感じます。

 私自身は、(Mさんの言われる)「差別と排除」の構造は、国内的にも国外的にも(当然)存在してると思います。どのような国でも、何処の国民でも、この「構造的な暴力」の中に生きているのだと。日本が主権を回復したと言われている1952年に、国内の米軍基地の9割は本土にあったそうです。33都道府県300以上の基地があり、基地面積は1,300平方km、駐留米軍は18万6千人。(参照は『朝日新聞』)これで主権を回復したと考えられる方はまずいないと思います。日本国に主権はなく、依然として米国の統治下にあったのです。その後、本土の米軍基地は返還され、或いは沖縄へと移されていきますが、米国の原爆(原発)が、基地の代わりに設置されていくのです。

(基地の現実を)沖縄から見れば、(当然)本土による沖縄への「差別」なのですが、「本土」からすれば実質日本国を統治しているのは依然米国なのであり、(勿論、米国に「同意」するとことでその「差別」に加担してはいるのですが、)日本国というより(統治国である)米国が、本土と沖縄を「差別化」し、統治・支配してきたと見ることができるのです。(哀しいかな)統治されている日本国に、その「差別化」を拒否する力も、選択肢もなかったと言わざるを得ません。

沖縄が「本土」に復帰しても、その「本土」が米国に実質支配されている以上、沖縄が「本土」に復帰したという実態はないのです。日本国全体が、米国の「経済特区」となり、沖縄はその「(前線)基地特区」となり、それ以外の「沖縄ポジション」には、「原発(原爆)特区」が設置されていったのです。これが戦後の、日本の(米国にとっての)「平和」な統治・支配の現実だったのです・・・

P.S. 1962年、米国下院軍事小委員会でキャラウェイ高等弁務官が、「沖縄は極東一の核武装基地」だと発言していますが、その現実は今尚変わってはいません。その代わりに、沖縄には「原発」がないのです。(統治能力のない日本国に、米軍基地の近くで原発事故など起こされては堪らないからです)沖縄への「差別」は、広く日本国全体に(「沖縄ポジション」として)、その(米国の)統治とともに流布しているのです。日本国自体が、米国との(力)関係の中では、(残念ながら戦前から)「差別」され「排除」されてきたのです・・・

P.S.2 勿論、「経済特区」としての役割を担い、経済的に繁栄し力を付けた日本が、この「差別と排除」という「構造的暴力」を、日本国より立場の弱い国々や地域へ振るってきたこともまた、「事実」です。これは、戦後といわず戦前から、この「文明」と呼ばれる、人権を重んじる「憲法」を持った野蛮な先進国に倣って、自国より力の弱い国々を、(戦前は軍事的、政治的に支配し、戦後は)経済的に搾取してきたのですから・・・

P.S.3 国会の事故調査委員会に参考人招致された勝俣会長、「事故対応の責任者は社長、現場の最高指揮官は発電所所長」、自らの責任については、「東電の一員として当然ある」と、余りにも「ご謙虚」な発言をされました。私はこれまで、「会長」というのは、会社の「最高責任者」だと思っていましたが、どうも私の常識が「非常識」だったようです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年5月15日)

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