プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

広がる汚染コンクリート過

2012-02-16 16:14:32 | 日記
 浪江町の採石場から出荷され、マンションや通学路の補修等に使われていた汚染コンクリートは、県と経済産業省がこれまでに調べた約1、500ヵ所のうち、「27ヶ所で周辺より高い放射線量が測定され」、「福島市、郡山市、二本松市、本宮市、川俣町」の「屋内や駐車場など住宅関係が22ヶ所、事務所や道路などが5ヶ所」、「いずれも毎時2μSv未満」とうことです。

それぞれの具体的な数値が分からないのですが、毎時2μSvというのは非常に高い線量ですから、それ未満といって安全な数値ではありません。(武田先生の言われる、許容できる線量は0.2μSvです)住宅や事務所ということであれば、長時間滞在する生活や仕事の場ですから、外部被曝もかなりの量に達してしまいます。

このように、全てが後手後手となり、住民の方々が被曝にさらされ、不安を抱き、混乱する様を見て、どうして政府はずっとこうした対応しかできないのか、強い憤りとともに感じ続けています。放射性物質の降り注いだ範囲と放射能汚染度はある程度分かっており、自治体と協力しながらきとんとモニタリングを行なえば、こうした事態にはならないし、想定が難しいほど予想外のことではないのです。多分、これまでの(自民党の)政府も、あらゆる問題に対する行政の対応も、こうしたものだったのだろうと推察するのですが、民主党政権になって、さらにその杜撰さと稚拙さが甚だしくなったように思うのです・・・(それにしても、汚染コンクリートは、同採石場からだけ出ているのか、それが心配ですが・・・)

P.S. 昨日の衆議院予算委員会で、自民党の塩崎議員が、原子力規制庁の独立性について、現在の方針では、「独立性のない第2保安院」を作るに過ぎず、「国家行政組織法第3条」に基づいた「3条委員会」とし、法的に独立を担保すべき(引用、参照は『朝日新聞』)だと問い質したそうですが、野田首相は「緊急時の対応には、内閣のもとで迅速な意思決定と適切な危機管理が行なわれる形態が望ましい」と答弁したそうです。

 規制当局の(平時の)規制の独立性確保が、緊急時の政府の対応を規制するものではないことは、誰でも分かります。寧ろ、独立性の担保が、安全性に直結し、事故を未然に防ぐことになるのです。今回の事故では不幸なことに、「迅速な意思決定と適切な危機管理が行なわれる形態」や法の整備もありながら、実に稚拙な誤った対応しかできなかったという点をこそ反省し、また、事故に至る様々な原子力行政のゆがみを是正する姿勢こそが望まれているのではないかと思うのですが・・・

P.S.3 国会の事故調査委員会が、原子力安全委員長の斑目氏と前保安院委員長の寺坂氏に事故時の対応や原発規制について聞いたところ、「両氏は原発の安全審査が不十分だったと認め、謝罪した」そうです。公の要職にあった者が謝罪するということは、非常に重大なことですが、(記事では具体的な発言や、何が不十分だったのかは分かりませんが、)審査委員の(ヤラセ)選定から始まる現在の安全審査そのものが、根本的な瑕疵を内包しているものであることは否めません。独立性の担保もその一つですし、何より審議する人間が、推進する側の人間ならば(武田先生は、原子力基本法に反する法律違反だと仰られていますが)、それは規制当局としての任を果たすことなど、端から期待できないということではないでしょうか・・・

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