プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

日本政府 核廃絶を拒む「声明」に賛同

2013-12-16 10:09:13 | 日記
 日本政府は10月に開かれた国連総会において、オーストラリアが提案した(事実上、核兵器を容認する)「核兵器の人道的影響に関する共同声明」に賛同していたそうです。(参照・引用は『朝日新聞』)同声明は、「核兵器を禁止するだけでは(核兵器を)廃絶は保証されない」、「人道面と安全保障を合わせて」考慮するという趣旨のものです。禁止しても廃絶できないのだから禁止しても仕方がないと言っているようなものです。大体、「人道」と「核による安全保障」という、相矛盾するものを同時に「考慮」することなど不可能です。

 オーストラリアのNGO代表のティルマンさんは、日本を含む17カ国が賛同したこの「声明は、核軍縮に対して真剣ではない内容」で「米国の傘の下に入る国々が『核の非人道性に背を向けている』という批判をかわす目的がある」と指摘しています。長崎原爆被災者協議会の山田事務局長は、「オーストラリアの声明は、核保有国の立場を代弁」していると批判されています。(同じ日なのかは分かりませんが)日本は同時に、ニュージーランドが提案した、(事実上)核兵器廃絶を求める「核兵器の非人道性と不使用を訴える共同声明」にも(4度目でやっと)賛同しています。125カ国が賛同しましたが、この2つの(タイトルは酷似していますが)内容は相反する声明に、どちらにも賛同した国は、世界に日本一国だけです。

 これは明らかな「二枚舌」です。どちらが本音かは一目瞭然です。(一方で核の抑止力を容認しながら)核の不使用と廃絶を求める国民に対して「嘘」を付いたことになります。しかも、長崎市で11月初めに開催された「核兵器廃絶 地球市民集会ナガサキ」まで公式発表していなかったとのことです。銅集会に出席していた野口外務相軍備管理軍縮課長は、その事実を認めた上で、「2つの声明を統合するメッセージを出せるように関係国と調整していく」と語ったそうです。オーストラリアの提案した「声明」自体が矛盾に満ちたものなのに、どうやってこの真逆の2つの声明を「統合」するというのでしょうか?私の理解を超えています・・・

P.S. 核兵器容認「声明」への賛同を隠していた政府ですが、「特定秘密保護法」の「秘密」に、この声明への賛同(署名)が入れられてしまうと、(世界の報道から隠蔽することは不可能ですが)日本の役人が自ら公表することはできなくなります。(世界中が知っているのに)市民が問うても、「認めない」、「知らない」、「答えられない」と答弁するのでしょうか?全くおかしなことになりそうです・・・


by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年12月16日)

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