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世界の新型コロナウイルス禍、「新規感染者」と「死亡者」の 傾向と課題(2022年 8月17日現在)

2022-08-19 11:32:35 | COVID-19 世界状況

【 新規感染者 】   **********

COVID-19, New Infections and Number of Infections per 100 Million People by Country and Day worldwide, As of August 17, 2022

『 世界全体での新規感染者数 / Changes in the number of new Infections worldwide 』

世界全体での新規感染者数は減少へと転じています。 その傾向は、特に主要な欧州各国で顕著に表れており、世界の感染中心地となっている日本や韓国など東アジア諸国では急増の勢いが弱くなっています。
ただ、東アジア諸国やオセアニア諸国、そして東欧州諸国では感染拡大が続いている国もあり、今後も注視は必要です。

■ 韓国や日本などが感染拡大の中心、欧州各国は感染抑制が更に進む  
■ East Asia is The center of the spread, Europe is further decreasing


『 【感染密度】国別・日別一覧 / New Infections per 100 Million People by Country and Day 』

【 感染密度 】(人口1億人あたりの新規感染者数)を確認すれば、新規感染者数の増減レベルが一目でわかり、他の国との感染状況の比較が容易になります。また、人口あたりの新規感染者の割合によって、医療や教育など社会機能の維持レベルや経済的損失などを考察するデータにもなります。

■ マーシャル諸島がどの国も未経験の過酷な状況で支援が必要です  
■ Marshall Islands in dire need of help


主な欧州各国では感染抑制が進み、一層、経済関連の活動へと積極的に政策をシフトしていくでしょう。一方、韓国、日本、台湾、そしてシンガポールなどでは、欧州各国の様な政策を積極的には進めにくい状況が分かります。
そして、世界から注目され難いマーシャル諸島ですが、過去にどの国も経験していない程に最悪な状況に陥っています。人口 5万人ほどの小さな国ですが、毎日、2千人近い人の感染が報告され続けています。 この状況が続けば、10日程で国民全員が感染してしまう程の感染爆発です。世界のメディアや人々はこの過酷な状況に注目して、多くの人々に知らせ、支援の策を選ぶべきです。


※ 情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です
※ OCHA発表のデータの内、「夏季オリンピック」「冬季オリンピック」「南極大陸」「トンガ」「北朝鮮」の情報は掲載していません




【 感染死亡者 】   **********

COVID-19 Deaths and Number of Deaths per 100 Million by country and day, As of August 17, 2022

『 世界の主要地域別・死者数の推移 / COVID-19 Deaths by major region 』

世界全体の「死亡者数」は。2022年1-2月期に記録した急激な増加はなく、穏やかな増加に留まり続けています。

■ 日本や韓国によって、世界の死亡者数が増加しています
■ Global death toll is rising due to East Asian influence


現在、感染拡大の中心地となっている、日本や韓国などでの死亡者の増加が世界全体での死亡者数増加の要因になっています。一方、感染者数の減少に成功している主要な欧州各国では、死亡者数の減少は充分ではない状態が続いています。

 

『 人口あたり死者数、国別・日別一覧 / Deaths per 100 Million People by Country and Day 』

人口が異なる国の死者数を比較して話題にする事ほど無意味な事はありません。人口あたりの死者数【死亡密度】を見れば、各国の被害状況がはっきりと理解できます。【死亡密度】の数値に合わせて欄を色分けしてあるので、深刻な状況に陥っている国や地域などがはっきりと識別できます。

■ 深刻なマーシャル諸島に注目と支援が必要です
■ Marshall Islands in Extremely Serious Condition Needs Help


現在、パンデミック以降、世界で最も深刻な感染被害の渦中のマーシャル諸島では、最も深刻な【死亡密度】(人口あたりの死者数)がを記録し続けています。日本に例えると、連日、6千人を超える人が亡くなり続けている状況で、この非常に深刻な状況に世界はもっと注目して支援を行なうべきです。
また、同じオセアニアの オーストラリアとニュージーランドでも高い【死亡密度】が続き、当面はこの状況が続きそうな政策状況に見えます。また、日本やドイツでも感染者数が増え始め、台湾は死亡者減少に成功している事も判ります。ただ、新規感染者数が増え続けている韓国の今後の死亡者数が心配されます。

 


Source:#OCHA ( https://www.unocha.org/ )
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『 リチウムイオン電池についての考察 』( 反省記 )

2022-08-19 00:17:10 | 基本講座・車両整備

■ 考察 ■  

【 社会的な背景 】 

リチウムイオン電池には、従来からの二次電池(充電する事で繰り返し使用できる電池)と較べて、多くの優れた特長があります。その為、電子機器などの様々な製品で数多く利用されているほどです。しかし、車両用の電池としては殆ど浸透していません。

その理由は、従来型の鉛電池には、オートバイや車の発展と共に築いてきた 100年を超える歴史があり、世界中に車文化が浸透して経済を支えてきた中、原材料と量産効果による低価格を実現し、どの地域でも整備と供給のシステムが整っているからです。そのため、車両メーカーは、高価で整備・供給体制が充分ではないリチウムイオン電池を積極的に採用せず、バイブリッド車の補器用 12Vバッテリーに鉛電池を採用している程です。

 

【 3つのリスク 】

この様に、鉛電池を搭載する事を前提に設計された車両ばかりの為、その代替用に リチウムイオン電池を使用するのはリスクがあり、そのリスクは大きく分けて 3つあるのです。一つは、シビアな保守管理。 二つ目は、電池の信頼性。そしいて三つ目は、車両とのマッチングだ。

■ シビアな保守管理
一般的に、リチウムイオン電池は、自己放電などで電圧が一定以上に下がったり、高過ぎる充電電圧などで過充電を行なうと、充電機能が大幅に低下して、場合によっては二度と使えなくなります。
その為、車載状態のままで長期間放置する場合には、電圧低下を避ける為に電池のマイナス端子から配線(ケーブル)を外しておく必要があります。また、充電器で充電する場合も、従来の鉛電池用の充電器の使用は避けるべきです。なぜなら、鉛用電池の充電器には 、チウムイオン電池の破損を招く恐れが大きい、高過ぎる充電電圧やパルス充電、トリクル充電などの特性を備えた製品が多いからです。
従って、リチウムイオン電池の充電には、リチウムイオン電池専用に設計されている充電器が最低限必要で、可能な限り信頼性の高い品を選ぶ必要があります。

■ 製品の信頼性
車載用のリチウムイオン電池の市場は大きくなく、鉛電池の場合と較べると、製造メーカーも販売台数も多くありません。そのため、市場で揉まれた実績や信頼性を誇るメーカーも多くないのが実情です。

■ 車両とのマッチング
一番大きな問題になるのが、車両の充電システムがリチウムイオン電池を考慮した設計になっていない事です。そのため、レクチファイアやレギュレーターなど、充電系の仕様や特性が リチウムイオン電池に適合しない危険性は拭えません。鉛電池の代替品として設計されている製品ですから、リチウムイオン電池内部に組み込まれている制御回路・BMS も、鉛電池仕様車への搭載を考慮した設計になっている筈です。しかし、全ての車両とのマッチング耐久テストは行なえないので、マッチングは保証されていません。
更に、車両側の充電システムに多少のバラつきがある場合、鉛電池では問題が出なくても、リチウムイオン電池では発生する事は多くなるでしょう。


【 使用を選択する場合は 】

以上の理由により、リチウムイオン電池を代替品として使用する場合、鉛電池とは異なるリスクを充分に理解して、リチウムイオン電池専用の充電器も購入して備え、鉛電池も準備しておく必要がありそうです。


■ “リン酸鉄”に注意

なお、充電器を選ぶ際は、「リチウムイオン電池」用である事を確認したい。 というのも、良く似た名前で、「“リン酸鉄”リチウムイオン電池用」が数多く販売されているからです。この「“リン酸鉄”リチウムイオン電池」とは、 リチウム( 金属/元素記号:Li )を含んだ合金を正極(+極)に使っているリチウムイオン電池の一種ですが、その中でも、“リン酸鉄リチウム”(記号: LiFePO4 )を使用して、安定性と低コストを実現した電池で、その優れた特徴から、近年では民生用から産業用まで、様々な分野で広く利用されている「リチウムイオン電池」の一種です。

その為、「リチウムイオン電池用充電器」を検索すると、数多くの「リン酸鉄リチウムイオン電池用」あるいは「LiFePO4 リチウムイオン電池用」の充電器が数多く販売されています。しかし、車載用に販売されている「リチウムイオン電池」とは充電に必要な特性が異なるので、充電器を選ぶ際、誤って選択してしまうと、充電不良や破損を招くから注意が必要です。



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