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サスペンション と ドアクローザ の働き(仮称) 掲載企画、進行中

2020-01-05 23:30:13 | オートバイ基本講座の基本

オートバイを、いつまでも、楽しく、安全に乗り続ける為には、
オートバイの理解は、やっぱり欠かせません。

そして、オートバイにとって一番大切な部品は 「タイヤ」で、その管理や整備についての知識は多くの人が知っていて実践していますが、次に大切な部品 「サスペンション」となると、知識も実践も多くないのが実情です。

サスペンション という言葉は知っていて、「スプリング」「ダンパー」についてもある程度知っていて、「イニシャル(荷重)」または「プリロード」は聞いた事がある程度で、「スプリングレート(ばね定数)」になると知らない人が殆どで、知っていても正しく分かりやすく説明できない事例を多く見かけます。

そのため、サスペンションの調整・セッティングの話題になると、使う言葉が 【 堅い 】とか 【 柔らかい 】の 用語二つしか無くて、どの状態が良いかさえも理解出来ていない事が多くあります。

そこで、その理解をサポートする為に、“ 特製ドア クローザ ” を 作ってみました。(仮想)

 

「 ドア クローザ 」とは、恐らく多くの家庭の玄関ドアや 会社のドアに装着されている装置で、開けたドアを自動的に閉めてくれる働きをする装置ですが、この記事をご覧になっている 殆どの人は ほぼ毎日の様に使って馴染みがあると思います。

実は、この「 ドア クローザ 」は、オートバイのサスペンションとほぼ同じ働きをしているので、その構造と作用(動き)を一度理解すれば、きっとオートバイのサスペンションの話も理解が進み、拒絶反応、恐くなくなるでしょう。

「 ドア クローザ 」と サスペンションの解説記事は、現在作成中で、近日中に公開できると思いますが、特に、フロントサスペンション の 正しい理解は、読まなかった他の誰よりも進むと思いますから、ご期待ください。


【 ドア クローザ の解析 】 ( 予定記事 )

〇  スプリングは何の働き?  何をしている?
〇  スプリングの強さ( スプリングレート )は ドアの重さで決める
〇  イニシャル荷重(プリロード)は、開ける人の体力に合わせる
〇  ダンパーの役割は、開ける時、閉まる時、どちらが大切?
〇  ダンパーのベストの調整は、どうやって判断する?
 
 
  


オーリンズの改良記録 ” Modification of Ohlins " 「妖怪ガレージ日誌」

2020-01-04 23:46:19 | オートバイ基本講座の基本

オーリンズなど、社外製のサスペンション ユニット に交換している人は少なくない。
タイヤ交換に次いで、オートバイが持っている性能を正しく発揮させる為には、とても有効な手段だ。

しかし、車両価格の 1/5 程もする高額な部品、充分にその特徴や性能を発揮させている人は決して多くない。 「 〇〇車専用 」として販売されている品をそのまま装着して、ダイヤルを少し触って終わりでは “宝の持ち腐れ” だ。
  
そんな訳で、ダイヤルでのダンパー調整や車高調整の前に、頭に入れておいて欲しい事がある。




『 サスペンションユニットの事情 』

先ず、「 〇〇車専用 」として販売されている サスペンション ユニット は、車両メーカーに純正装着されているユニットに “近い” 仕様で販売されている事を知ってて欲しい。

“ 近い ” と言っているのは、ユニットメーカー側の事情で、「 純正装備されているユニットと、同じレートのスプリングで、そのレートに合ったダンピング特性にして、全長も標準品と同じにできます 」という仕上がりになっているからだ。

その理由は、それら社外製ユニットは、純正装備の品の様に、特定の車両に合わせて専門スタッフが専用のテストコースを走らせて熟成させた専用設計の品とは違うからだ。
社外製ユニットは、その車両に装着して、専門スタッフが専用のコースで走行テストを重ねた専用設計の品ではなく、数種類の基本的な部品を、標準装備品に似せて “組み立て” て、「装着可能です」と言って販売している品に過ぎないからだ。
つまり、装着した後には、車両とライダーに合わせて、プリロード調整や車高調整、そしてダンパー調整を適確に行なう必要があるのだ。そして、それをしなければ ノーマル以下の性能しか出せない事にもなる。

その上で、数種類のピストンやシリンダーなど基本的な部品の組み合わせで、ほとんどの車両に適応可能な製品を組み立てている事を利用しなくてはモッタイない。 大切なスプリングを、乗る人に適したスプリングレートを指定して注文したり、購入した後でスプリングを交換する事も可能だし、変更したスプリングレートに合わせてダンパー内の部品交換をして設定変更ができる事も忘れてはいけない。

「〇〇車専用」とか「装着可能」として販売されている “近い” 状態の品を、本物の “専用品” に出来るか出来ないかは あなた次第だと知っておいて欲しい。


『 悩みの、スプリングレート 』

サスペンション ユニットの内で、一番大切な部品は? と問われば 「 それは、スプリング 」と言って間違いない。( 何度も言っておきます )  そして、スプリングで一番大切な要素は? と問われば 「 それは、スプリングレート 」で間違いない。

スプリング レートとは、簡単に言えば 堅いか柔らかいかの事で、ベッドのマットレス の反発力の大きさと同じだ。 
小柄で体重の軽い赤ちゃんや幼児なら柔らかいマットレスが合う様に、小柄で体重の軽いライダーに適したスプリング(レート)と、大柄で重いライダーに適したスプリング(レート)は違うのが当たり前。  特に、オートバイの場合には、サスペンションは安全に深く関わるサスペンションだから、乗る人に合ったスプリング(レート)を選ぶのが一番だ。

しかし、困った事に、車両メーカーが純正で設定しているスプリング(レート)に疑問を感じる事が少なくないのだ。 特に感じるのは、SS車、レーストラックを趣味で走る事を前提に設計されて、トラックテストでの評価で販売成績が変わる車両のスプリング(レート)だ。  街中の走行では、とても安心して曲がれず、雨の下り坂コーナーだと恐怖さえ感じる車両が少なくない。

それなのに、社外製ユニットのメーカーは、純正設定のスプリングレートのまま組み立てて販売しているから、その事で悩んでいる人は気をつけるべきだろう。
純正装備のユニットや標準仕様の社外製ユニットでは、楽しめず恐さを感じているならば、発売元(多くは輸入・組立・販売会社)に連絡をして、スプリング(レート)の交換とレート変更に合わせたダンパー仕様の変更を打診するべきだと思う。 それに快く対応してくれる発売元であれば、大切な オーバーホール作業の依頼時に微調整も安心して頼めるし、技術力と信頼性のある販売元を確認する為にも、更に都合が良い。





『 スプリングの性格 』

スプリング レート 以外にも、スプリング の性格を左右するものがある。 それは スプリングの品質だ。 多くの人はスプリングは どれも同じだと思っていると思うけど、それは違う。 どの製品でも同じ様に バネ鋼 の素材を 熱して成形しているけど、バネ鋼の材質と成形処理の緻密さ、そして 完成後の製品検査のレベルでその品質は大きく違うもの。

実際、僕は色々な メーカーのスプリングに出逢ってきたけど、一番のお気に入りは、成形後の検査がとても厳格なので、検査で合格する製品の歩留まりが 2割程度と言われる“ハイパーコイルズ社 ” のスプリングだ。 微少なストローク時から感触が違い、同じ道を走っても、これを装着すると ロールスロイスの様に(乗った事無し、イメージで)しっとりと湿った様な滑らかな感触になるから不思議だ。
  
 



『 オーリンズ専用、黄色いスプリング 』

オーリンズ製品専用スプリング で 困った事は、その色・黄色ではなく、独自の 内径(スプリング内側の直径)規格の製品を採用している事だ。  一般的に、殆どの 社外製ユニットメーカーは、共通規格の 内径のスプリングを装着できる様になっているのと較べれば、オーリンズはずっと小さい内径のスプリングで独自路線を目指しているのだ。

先に書いたように、スプリングの品質でユニットの性能の多くが決まるけど、専用のあの黄色いスプリングの品質は “並” ・一般レベルの感触で満足できず、他社製スプリングへ交換を決断したので加工が必要になった。 変更するスプリングの内径に合わせて、リテーナー(台座)という部品を設計・製作して、同時に、スラストベアリングが装着できる様にして、スプリングの性能を充分に発揮できる様にストレス対策も可能になったのだ。





http://gra-npo.org/policy/yokai_column/list_youkai_column.html#garage

 


タイヤの働きやすさの為に ・・

2019-10-15 22:19:34 | オートバイ基本講座の基本

   オートバイを操るという事は、オートバイに走ってもらう事。
   オートバイに走ってもらうという事は、タイヤにしっかりと仕事をしてもらう事です。
   タイヤの働きやすさを考えず、オートバイを正しく操る事は出来ません。
  
タイヤがしっかりと仕事ができるかどうかは、人がしっかりと仕事ができる条件と同じです。 タイヤを人に例えて説明をすれば、下に挙げる要素によって、その働きぶりが大きく左右されてしまう事も、きっと理解してもらえるでしょう。

  【 年齢 】製造後日数 )・・若い程によく働きます
  【 気力 】空気圧 )・・ 充分に入っていて、入れ込み過ぎない様に
  【 期待と責任 】荷重 )・・適切にかける程によく働きます
  【 目標 】方向安定性・トレール量 )・・これが無くては迷います
  【 委任 】こじらない )・・任せたら、細かい指示は入れない
  【 上司の理解 】ライダーの理解と評価 )・・多くの場合、忘れられてます

       

タイヤ君にしっかりと働いてもらうには、これらの要素は欠かす事ができませんので、機会を設けて、要素毎に説明をしていきたいと考えています。
  
今回は、これらの項目に関連した公式Webサイト掲載記事を紹介しますので、是非、一度ご覧の上で、参考になれば幸いです。
 
 
●「空気圧」・ <Q&A>タイヤの空気圧は? 
http://gra-npo.org/lecture/bike/Q&A_Airpressure/Airpressure.html 

●「方向安定性・トレール・トレールコントロール  ライディング 
http://gra-npo.org/lecture/ride/trail_controll/trail_con_ride_1.html 

●「ライダーの理解・タイヤから診る、ライディング
http://gra-npo.org/lecture/ride/tire%20diagnosis/img_Tire%20diagnosis.html



                                                                                   (  解説文章 :  小林 裕之
 
 
 
 


『 ねじ講座 』 受講しました !

2019-04-24 19:15:47 | オートバイ基本講座の基本
昨日(4/23)、ネジの講義受講という貴重な機会を得ました。

講座の主催者は、池田金属工業(株)というねじの専門商社さんでした。
その講座の名称も 『 なるほど!ねじのおもしろ講座 』となっていて、講座内容も実際の作業やメンテナンス面でのアドバイスを、誰にでも理解しやすい様に実験も含めて優しく伝える工夫に満ちていました。



オートバイもネジを正しく扱えば、ほとんどの部品は分解・整備できますし、その乗り味や操縦特性、そして走行安全性を更に高める事ができますので、その講座内容には強く関心が惹かれ、主催者の方に特別に依頼して受講を許可してもらったのです。

実際に講座が始まってみれば、大学の工学部で金属塑性を研究し、ネジについては日頃からある程度は勉強していた私にとって、余裕で理解できる内容からアクセル全開にしても離されていく様な内容まであり、3種類の実験を目の前で体験できるなど、朝から夕方までの一日の講座では覚えきれない程に、これからの ネジの勉強に弾みとなる事ばかりでした。


最後に、この様な貴重な機会を与えて下さった 池田金属工業(株)の受付担当の方、そして 当日の講座を担当して下さった講師役の方々には改めてお礼を申し上げます。
商社としての商売の一環とは云え、費用と人材をかけて日本各地で年間10回程開催されている活動(展示会を除き)には、ネジに対しての理解を深めて機械の正しい作動を確保する知識を浸透させ、ひいては利用する人々の安全を守りたいという精神が流れているのを感じざるを得ませんでした。

私達 GRA も、オートバイと交通社会という具合にジャンルは異なりますが、ネジの様に誰でも知っている様な事柄であっても、一つひとつ掘り下げて解説を行ない、オートバイをいつまでも楽しめる生活を過ごすための知識や情報を届ける活動の励みを受けた一日でした。


< 追伸 >
講座の翌日(4/24)、午後一番には、当日行なった 3種類の試験結果が 結果表、グラフ、そして考察も含めてメールで全受講者に届けられました。
重ねて 御礼を申し上げます。

NPO法人 GRA代表 小林 裕之






オートバイの基本講座、始めます!

2017-05-11 23:53:23 | オートバイ基本講座の基本
長らく、お待たせ!! しました。

公式Webサイト 『オートバイの基本講座』の掲載を開始しました。


「心」、「技」、「体」、「バイク」の4つのテーマに分けて掲載しますが、今回は [ 技・編 ] で 『 真っすぐ走らせてスキルアップの道 』の掲載報告です。



どうぞ、ご覧ください。

『 真っ直ぐ走らせてスキルアップの道』
http://gra-npo.org/lecture/ride/strait/straight_top.html