ミュンヘンなんて、どこ吹く風

ミュンヘン工科大留学、ロンドンの設計事務所HCLA勤務を経て
群馬で建築設計に携わりつつ、京都で研究に励む日々の記録

同僚からのうれしい報告

2012-08-06 23:05:16 | ロンドン・hcla
終日小さなプロジェクトの作業。午前中、ミーティング。プロジェクトマネージャーはじめエンジニアやコンサルタントが一同に介して進捗状況を確認する。午後、同僚が議事録をまとめている間、僕は未解決のディテールに取り組む。

夜、すでに新しい事務所で働き始めている元同僚が顔を出しにくる。彼がここで担当していたプロジェクトが竣工間近なので、コントラクターへのCertificate(工事の終了証明)をまとめるため。彼はこのプロジェクトをケーススタディとしてRIBA Part III(建築家資格)を取ろうとしているのである。ほぼ同時に仕事が終わったので最寄り駅まで一緒に歩く。ひととおりお互いの近況報告をしたうえで、彼の様子が少し改まる。同年齢の彼とは、僕が結婚するずっと前に出会ってから現在にいたるまで、同僚というだけでなくいろいろと仕事のこと人生のことを相談をし合ってきた。

「コミ、人生が変わりそうな出来事が起こりそうなんだけど」「おい、結婚するとか言い出さないでくれよ」 彼は休暇中に知り合ったスウェーデン人の女性と、もうずいぶん長いこと交際しているのだ。 「うーん、違うけど、同じような方向性のことかな…」「?」「結婚、に近いことと言ったら何?」「??」「彼女が妊娠したんだ!」「え???」

三ヶ月前にわかったことなのだが、安定期に入るまでは誰にも秘密にしていたのだそうだ。ロンドンで一緒に生活をしたいと言ってきてくれた彼女に仕事を失ったばかりの彼はイエスとは言えなかったこと。平凡だと思っていた人生が、急に先の見えないものになったこと。でもすぐに彼女とふたりでそれを楽しみたいと思えるようになったこと。福祉が充実した国で彼女が安心して子供を産めるように、まずは彼がイギリスを離れてスウェーデンで働き場所を見つけ、彼女をサポートしてあげたいと思っていること。落ち着いたら家族でまたロンドンに戻ってこようと思っていること、などを話してくれた。あと二週間くらいしたら検査の結果が出て、男の子か女の子かわかるらしい。これからどうなるかわからない新生活の始まるふたりにとって、せめてひとつくらいはあらかじめわかっておこうとのことで検査をしたそうだ。 彼がもともと北欧で働きたがっていたことを知っている。彼にとっても、大学卒業後に簡単に見つけてしまった居心地のいい環境を抜け出て一歩踏み出すきっかけになったのだろう。彼がうれしそうで僕もうれしい。何回もおめでとうと言ってしまった。数週間後にロンドンを訪れる予定だと言う彼女に紹介してもらえるのが楽しみである。



日本時間の7日(今日)と14日、21日(いずれも火曜日)の夕方4時25分くらいから、FM群馬の「Vitamin Cafe」内にて小見山のロンドン報告流れます。先週アナウンサーの田中香さんから電話インタビューされた内容です。前回に引き続いて五輪開幕を間近に控えたロンドンの盛り上がりを伝えるのに加えて、今回は僕がロンドンで働くことになった経緯、ロンドンで働いていて思うことなども聞いてもらいました。聴取可能な地域に住んでいる方はぜひチェックしてみてください。(残念ながらロンドンでは聴けません)

以下、番組表より

http://www.fmgunma.com/time/weekday.php?onairday=20120807&hbc=1&lastWeekFlag=0


Vitamin Cafe 7日
▽ワールドカフェ「渋川市出身でロンドンの設計事務所にお勤めの小見山陽介さん」
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