ＢＢＣ（British Born Chinese。イギリス生まれの中国人をこう言うらしいのです）の同僚が、親戚一同が集った旧正月のお祝いで振舞われた料理の一部を持ってきてくれて、昼休みにみんなで温めて食べました。豪華でした。ひとつだけ見たことのない珍味系の食材があって、英語の名前を教えてもらって「ググれ！」と言われたんだけど、なんとな～くいやな予感がするので調べられないでいます。食べましたけどね。
チャイナタウン。明日は旧正月です。香港人はこのタイミングで里帰りする人も。
トラファルガー広場とナショナルギャラリー。雨まじりでも誰も傘をささない。
ロンドン唯一の有料夕刊新聞だったイブニングスタンダードが「ロシアの元スパイ」に買収されたそうで。その日、ライバル紙である無料のthe london paperには「A big Thank You to thelondonpaper's reader」という勝利宣言が踊りました。もうひとつの無料夕刊であるLondon Liteは、イブニングスタンダードの親会社であるdaily mail社がthelondonpaperに対抗して発行したものなのだそうで、一面広告にはthelondonpaperの発刊以来イブニングスタンダードがいかに発行部数を落としたかとともに、London Liteもまたいかに返り討ちにあったかが言及されています。とはいえ、thelondonpaperもまた実はアメリカの巨大メディアグループの尖兵だったりするわけで、イギリスこれで大丈夫なんでしょうか。朝夕の通勤電車はこうした無料新聞を読んでいるひとばかりで、新聞は電車に乗る前に手渡されるもの、へたしたら電車の中でくしゃくしゃになったのを拾うものという感覚のひともいるのかも。日本だと網棚にある漫画雑誌を拾って読む感じでしょうか。共有物みたいな。そういえばこっちの小さい車両には網棚というものがないので、読み終わると椅子の背の隙間に丸めて差し込んでおく人が多い。もはや慣れましたが、座っている人の頭の上に手を伸ばしてまで丸まった新聞をゲットしようとする人には驚かされました。たまに狭い地下鉄の車内でパリッとしたサーモンピンクのフィナンシャルタイムズを読んでいるひともいますが、いまやそちらのほうが違和感です。
ペントハウスの改装を担当しています。夕方から夜にかけてたびたび現場を訪れているのですが、最上階から見下ろすテムズ川の両岸に広がる夜景は新鮮に心を高揚させます。普段自分もその光の点のひとつで働いているはずなのに。一方で、このペントハウスのすべてを数ミリ単位で見ていると、経年変化なのかそこらじゅうがゆがんでいます。このゆがみは意図せずしてできたものだから、設計した人も建設した人もましてや住んでいる人も知りません。でもこのスケールなりの物語は見えたりします。
弁当交換がブーム。これは見事なスパゲティストラクチャ。構造を成り立たせているのは、小さな容器にこれでもかとスパゲティの麺を詰め込んだ同僚の食い意地です！
http://www.ceskenoviny.cz/news/index_view.php?id=354928
ホールデンの元同僚であり親友でもあったfuture systemsのJan Kaplickyが急逝しました。昼間社内でメールが回り息を呑んだのですが、瞬く間に情報は広まったらしく、夕方にはＢＤのオンライン版でフォスターやロジャースら関係の深いハイテック建築家たちから追悼の言葉が寄せられていました。再婚した妻との間に新しい命が誕生したわずか数時間後に、今まさにプロジェクトが進行中の故郷プラハの路上で心臓発作を起こして亡くなったそうです。７１歳でした。
http://www.bdonline.co.uk/story.asp?sectioncode=781&storycode=3131514&c=1&encCode=00000000018d0e6c
去年の秋にfuture systemsは分裂し、元妻でありパートナーだったアマンダがほとんどのスタッフを引き連れて独立する一方で、イアンにはわずかなスタッフとfuture systemsの名前だけが残ることになると報道されました。元同僚はそのときイアンの側に残ったと聞いていました。
http://www.bdonline.co.uk/story.asp?storycode=3125154
直接お会いする機会はありませんでしたが、イアンからホールデンに送られてきた絵葉書を見たり、hclaとの間で所員の交流もあったりしました。スタイルは対照的でも根本では共通している部分があってお互いを認め合っているともホールデンは言っていました。僕を含め、hclaにはイアンのファンが多かった気がします。
追記 090118
物心ついてからは初めての、身近な建築家の死でした。金曜日の夜に、元同僚が事務所に報告に訪れました。彼の話を聞いていて、さあこれからという今なぜ亡くなってしまうんだ、とただただ悲しくなりました。チェコでは２４時間ひたすら故郷の英雄の死をニュースで流し続けている、と彼は言っていました。僕らはパブで飲みながら、イアンの話をたくさんしました。無常です。
４週間の冬休みを終えてロンドンに戻ってきました。帰国を祝して（？）大家さんが地元の人気店でフィッシュアンドチップスを買ってきてくれて晩御飯に食べました。大家さんは「コレステロールが…」といつも気にしているのですが、このお店のフィッシュアンドチップスはやめられないらしく、わざわざ車で出かけてはたまに食べているようです。チップスに手を出さなければ（！）フィッシュアンドチップスは本来は体にいいんだと力説していました。山盛りのチップス、これでも二人分です。
１月３日に実家の食卓に並んだのは、新潟は寺泊で買ってきたカニ。
４週間の冬休みにあったこと／会ったひとをうっすらと記録しておきます。
１月１０日 二徹して明け方新宿のフェデックスからコンペのプレゼンを発送。タクシーで帰って荷造りして成田空港へ直行し、ロンドンまで機内食も食べずに爆睡。
１月９日 区役所で政策立案のための都市研究をされている歴史系の先輩に連れられて、芸大で六角鬼丈展を観たあと横浜の建築家Ｆさんをたずねる。
１月７日 大学の後輩の縁で業種の異なる同期と先輩が集まって新宿で晩御飯。
１月６日 同期の友人にもらった鑑賞券を使おうと会社終わりにふたりで森美術館に行ったら火曜日だけ５時閉館。しょうがないので大きなケーキを食べて帰る。
１月５日 大学へ修士論文の副査をしていただいたＭ先生に挨拶に行く。ロンドンで見た、Ｍ先生の研究室の博士課程を受験してあっさり落とされる夢の話をしたら腹を抱えて笑っていた。イギリスの大学へ研究員としていらっしゃる方を紹介していただく。
１月４日 父のつくった畑を見て母と高崎で買い物し群馬から東京へ帰る。夜は元同僚の縁で医療関係者の方と建築関係者の方の酒宴に参加して、エイズ研究者の方と途上国で医療支援をされている方にコンペの相談をさせてもらう。
１月３日 体調を崩し一日コタツで寝る。父にロンドンでしたことの報告をする。
１月２日 新潟与板の祖母を家族４人で訪ねる。亡くなった祖父にも挨拶する。
１月１日 山手線内で紛失したバックパックが無事に実家に届く。寝正月。
１２月３１日 紅白を観たあと、初詣は今年も家族そろって高崎の白衣観音。
１２月３０日 東京から群馬に帰る。山手線内でバックパックを置き忘れる。
１２月２９日 Lab-CafeのＳさんに連れられて茨城へ宮大工のおじいちゃんを訪ねる。お土産に御神酒スズをもらう。夜は建築学科の同期たちの忘年会に参加。
１２月２８日 歴史系の先輩とロンドンの後輩と池袋でお茶をする。夕方から難波研の退官記念行事を検討する会＠Lab-Cafe。夜は難波研のＯＢ会。
１２月２７日 ご挨拶をするためつくばへ行く。夜は神田川でキャンドルのイベントを見る。秋葉原でラーメンを食べて、千葉の弟の家へ泊まり明け方まで話す。
