ミュンヘンなんて、どこ吹く風

ミュンヘン工科大留学、ロンドンの設計事務所HCLA勤務を経て
群馬で建築設計に携わりつつ、京都で研究に励む日々の記録

水筒の中の温かい緑茶

2013-04-30 23:49:55 | ロンドン・hcla
月曜日

終日現場のプロジェクト。キャノピーの鋼製部品とファサードの窓周りのディテール。水筒の中の温かい緑茶に癒されつつ作業。帰宅後は疲れて寝オチ。

AUSMIP大同窓会の日程と詳細が決まり大幹事の宗政くんから連絡をもらう。手配した帰国便で十分に間に合う時間帯だったので一安心。各期ごとの発表の機会もあるらしいので楽しみ。3期も準備せねば。


火曜日

終日現場のプロジェクトの作業。昨日に引き続き、キャノピーの鋼製部品とファサードの窓周りのディテール。鉄製部品全般のファブリケーションが始まってしまうので、ディテールの決定が緊急を要している。表面コーティングの関係上、一度製作されてしまうと、現場での追加作業はNGなのだ。にも関わらず、いわばジョイント部品なので、他のパーツとのインターフェースが多い。デンマーク、ベルギー、フランス、ドイツ、タイ、関連する部署からなかなか出てこない情報をほうぼうに電話してチェイスする。それぞれのパッケージ(建築部位)ごとにサブコンのプロジェクトマネージャーがいるはずなのに、責任感のない人が多くて困る。大声を出さずに済むようになってほしいものである。夜は同僚と明日の現場ミーティングの準備をしてから帰宅。家ではホテルの作業。

Lab-Cafeの杉本くんから連絡。渡英するLab-Cafeメンバーを紹介してもらうとともに、年末に帰国した際に話していたLab-CafeとSHARISHARISHARIで企画する報告会的イベントについて改めてお誘いをもらう。6月1日開催で仮決め。都市に埋め込まれたインタラクティブな仕掛けのようなくくりで、幅広い分野のひとを招いて日々の活動を吐き出して意見交換できるようなものを企画したい。
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Eastern Promises/Hofesh Shechter Company

2013-04-28 21:26:30 | ロンドン・hcla
土曜日 

昼前起床、出社。ミーティングルームでは後輩のウィルが彼女と一緒にコンペの模型をつくっている。机を半分ずつシェアさせてもらって、二時からSHARISHARISHARIの会。GDPxSSSのダンスプロジェクト、フィンランドの建築イベントEastern Promiseで配布されるフリーペーパーへの寄稿記事、アフォーダンス読書会、久しぶりに参加してくれたけいごくんから最近携わっていたプロジェクトの報告、Grasshopper勉強会 (SHARISHARISHARIのウェブサイトにて 第一回第二回 を公開中)、堀田くんが翻訳しているBraitenberg Vehicleの勉強会。ときどきウィルたちも聞き耳を立てたり、壁に映された映像を見たりしている。Cha Cha Moonで夕食の後、Urban Tea Roomsでワイン。いろいろ話して終電前に解散。最後の方はよく覚えてない。

日曜日

昼過ぎ起床。バスでエンジェルまで行く。夕方からSadlers WellsでHofesh Shechter Companyの『Uprising & The Art of Not Looking Back』を観る。前半は重低音のリズムに乗せて、ダボッとした服装の男性7人が霧と雨(の音)と光のなかで見え隠れしながらテンポよく踊る。後半はクラシック音楽とそれにかぶさり時折金切り声になる男性のトラウマ的ナレーションのもと、キャミソールの6人の女性ダンサーが踊る。破壊的というか、まず音量がすさまじい。振り付けははgifアニメみたいな、同じ動きを移動せずに反復し続けるようなものが多い。移動するときはすっすと普通に移動し、移動し終わってから動きが始まる。最後にすべてが高速で巻き戻しされ、前半部も巻き戻し終わったところで終了となる。

Hofesh Shechter Company - Double Bill



帰宅後、SHARISHARISHARIのホテルプロジェクトの作業と、『BEFORE STEEL:The introduction of structural iron and its consequences』の翻訳。まずはアダム•カルーソの『ピーターエリスの鋳鉄建築における芸術的表現の自律性』を訳してみた。
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読書会の準備

2013-04-27 01:12:31 | ロンドン・hcla
終日、現場のプロジェクトの作業。昨日に引き続き、キャノピーを支える鋼製柱の防水のディテール、ペントハウスのガラス外装のディテール。夜は歩いて買い物をしてから帰宅。道すがら、数年前にコンペがあって優勝案が実現した水飲み場を発見。大人も子供も動物も首を突っ込んで水を飲むというもの。



自炊の後、読書会用に課題図書の『アフォーダンス 新しい認知の理論』を読み、最終章をレジュメに。入門書的なものを読んだので、次回からはアフォーダンス論の最新の研究を確認できたらいいのではないかと思っている。最終章に登場するMITのロッドニー•ブルックスは、1994年に出版された本書の中では「クリーチャー」(ゲンギス)と呼ばれる人工生き物の研究者として登場する。「知性の単位を「知覚と行為」に」し「抽象化の単位を否定し、行為のプランの大部分を環境自体にゆだね」「制御をシステム間の競合関係にまかせている」「「生きている」知性体」、とアフォーダンス論を緩用して「クリーチャー」の特徴が説明される。「異なる意図を実現しようとする複数の層があり、それらが環境に出会って、「折り合いをつける」ことで目標までの行為が実行されていく」 ロッドニー•ブルックスはのちにiRobot社(ルンバもここ)を設立した後に退社し、現在はRethink Robotics社を起こし軍事用産業用家庭用ロボットを開発中。主力商品のBaxterは、あらかじめ道筋をプログラミングをするのではなく、文字通り手取り足取り教えることで誰でもロボットに作業を覚えさせることができるというもの。動画で紹介されているのは工場での比較的単純な流れ作業を覚えさせている様子だけであるが。

Rethink Robotics: Baxter Intro


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学生来る

2013-04-25 22:32:29 | ロンドン・hcla
早めに出社。レクチャーの準備。最後のスライドを差し替える。9時半頃学生たちと引率の先生が到着し、ホールデン含めディレクター3人に僕も混じってhclaを紹介。ニューブルータリズム建築を見学に渡英してきたオーストリアの学生たちに、ロンドン市内に残るスミッソンズの建築、ロビンフッドガーデンとエコノミストビルについて僕らの見解を述べる。彼らはこれから数日かけて市内を巡るようだ。

終日現場のプロジェクトの作業。キャノピーを支える鋼製柱周りの防水のディテールと、ペントハウスの窓フレームのディテール標準化。昼休みはチキンカツ丼をtake awayしてGreen Parkで昼寝。



終業後、たけさんに誘われてRoyal Academy of Artsに『The London Original Print Fair 2013』を観に行く。絵画全般を扱うギャラリーが出展している。展示全体にテーマがあるわけではなく、大御所も若手も混じって隙間なく壁が絵で埋められているので、何かを思うには集中力が必要。帰宅後は炊事洗濯読書。
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奥さんから小包が届く

2013-04-25 00:49:07 | ロンドン・hcla
朝早めに起きて郵便局へ。奥さんからの小包を受け取ってから出社。終日現場のプロジェクトの作業。キャノピー周りの電気配線、ペントハウスの不透明ガラス外装のスペシフィケーション、キャノピーを支えるPFC(parallel flange channel)の防水ディテール。断続的にサーバーがダウンして仕事が中断。先日ITエンジニアが取り替えたサーバー機器の調子が悪いようだ。現在稼働中のプロジェクトのデータだけバックアップサーバーに移される。夕方はArchitecture Wednesday。今日は後輩のミキの回。彼が担当するプロジェクトにも関連する、建築の窓の話。彼がイタリアの大学に在学中に教師のストライキが起こり、学生が講義を準備してコマを埋めざるをえないことがあったらしい。今回はそのときに彼が準備したプレゼンをもとにしたもので、ポツ窓の場合は窓の深さ、全面開口の場合は部屋のペリメーターのなかでいくつの面が開口になっているか、といったことが内部空間に与える影響を調べたらしい。担当しているプロジェクトでは出窓が特徴的なので、出窓の角度と深さについてのスタディの様子を発表してくれた。ホールデンからは日本的なthrough space(内と外が一つながりの空間)がモダンなのに、イギリスではファサードに壁量がないと不安を感じる人がいるという話。終業後はディレクターと残ってニューブルータリズムのレクチャーの準備。




帰宅後、奥さんから届いていた小包をいそいそと開封。頼んでいた手帳と水筒と本に加えて、食べ物がいっぱい。ありがとう。東京オリンピック招致のピンバッジも入っていた。どこに付けようかな。



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一時帰国の航空券を買う

2013-04-23 23:30:46 | ロンドン・hcla
月曜日

終日現場のプロジェクトの作業。ファサードのRain Screen Claddingのディテール。あらやさんと近所で昼飯。SHARISHARISHARIで経済関係の勉強会をリクエスト。午後は寝不足で睡魔。就業時間まではもったが帰宅ののち寝落ち。

火曜日

早起きしてパワーポイントでレクチャーの準備をし、いつもどおり出社。終日現場のプロジェクトの作業。ペントハウスの窓サッシのディテール。キャノピー周りの配線のディテール。昼休みにディレクターとレクチャーの打ち合わせ。六時半にダニエルが会社に来て、先週末のブリストル遠征を踏まえたダンスプロジェクトの今後の進め方の打ち合わせ。Guineaで飲んでから別れる。帰宅したら奥さんが送ってくれた小包の不在票が届いていた!夜は、3年前に鈴木研の後輩が送ってくれた彼の修士論文を読み返す。『戦後英国におけるモダニズム超克運動の諸相─レイナー・バンハムとスミッソン夫妻─』。

一時帰国用の航空券を購入する。5月24日~6月10日の日程で今回は長めに帰国。AUSMIP大同窓会が楽しみである。久しぶりに祖母のいる新潟にも行きたい。
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ブリストル遠征

2013-04-22 00:13:31 | ロンドン・hcla
7時起床、パディントン駅へ。ダニエル、さきさん、ほったくん、ひろきくん、いつかさんと待ち合わせて、SHARISHARISHARIのブリストル遠征。11時半に運河沿いの複合施設Watershedでコラボレーターのローラさん&フィルさん(GDS: Guerrilla Dance Project)と待ち合わせる。



ローラさんたちが所属するPervasive Media Studioへ。スタジオにはテクノロジーとアートのスタートアップたちが集まり、知識を共有するためにデスクとミーティングスペースが解放されている。無料で使用できる分、知識はオープンに共有する&他人のために時間を割くことを厭わないことが入居の条件らしい。












ローラさんは振付家で、フィルさんはエンジニアである。スタジオの中を案内してもらい、用意してもらっていたサンドウィッチをみんなで食べてから、さっそくGDSxSSSのダンスプロジェクト『The City you Dreamed of』のワークショップ。彼女たちがPlayable Cityに応募した案を踏まえて、SHARISHARISHARIが考えた建築的な仕掛けをプロジェクターと模型を使い5案発表する。Playable Cityは、「遊び」を通して住民や旅行者が場所や物語を再構築できる仕組みを街の公共空間に埋め込むプロジェクトである。参加者に「夢の街」をつくってもらうためにローラさんたちが漠然と考えていたオブジェのような積み木のアイデアを、動く面の集合として分解し、中も外も体験できる空間のカケラの連なり&いつもの街を違う視点で切り取るための装置としてデザインしようとしたのが総じて僕らの提案だったと言えるかもしれない。ローラさんたちはエキサイトしてくれた様子。ローラさんたちからは、以前DIYした小型の3軸ジャイロセンサー&そのパラメーターを取り出して音楽に変換するシーケンサーのデモと、その後にメーカーと共同開発した更に小型の一体型センサーを、彼らの持つ技術として見せてもらう。それらを踏まえてホワイトボードとプロジェクターを使ってワークショップ。



ローラさんはまず僕らの5案をすべて汲み取ってつなげたようなアイデアを出してくれて、それぞれの案のどこに彼女が興奮したかを教えてくれた。ローラさんは振付家であるが、ダンスの形式にはこだわらず、公共空間における人の動き全般に興味があるようだ。みなでホワイトボードにスケッチ。盛り上がる。装置の大きさやつくられかたについて話しているうちに、段々と収斂。Portable、Temporary、Surface、Layering…といったことをキーワードに、プロトタイプのための方針が決まる。気がつけば5時。実行のタイミングや、スポンサー候補などについて話したあと、次回のワークショップをエンジニアを招いて装置製作のハッカソン的に行うことにして終了。ブリストルの見所やレストランを紹介してもらい、再会を期して別れる。美術館や資料館、カフェなどに転用された運河沿いの倉庫群を点々と回った後、ブルネルのクリフトン吊り橋を見学。











市内に戻ってパブでシーフードを食べて、電車でロンドンに戻る。

車内で『ROBIN HOOD GARDENS RE-VISIONS』を読み終わる。小論集。1970年の7月に放送されたスミッソン夫妻のインタビューの書き起こしが、同時代の空気を伝えていて興味深い。
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Gaggenauのショールームを見学

2013-04-21 00:50:08 | ロンドン・hcla
金曜日

終日現場のプロジェクト。キャノピーのディテール検討、ファサードの鋼製部品の製作図のチェック。夕方からは、同僚の誕生日&ケンブリッジ大学合格(RIBA Part II)を祝う宴。夜は、七時に28-50 Wine Workshop and Kitchenで待ち合わせて南雲さん石井くんと食事&近況報告会。南雲さんが参加したピエール・シャローの「ガラスの家」の見学会の話、ガラスの家の配管の研究をしている博士の学生の話を教えてもらう。


土曜日 

昼間起床。歩いて会社へ。天気がよく、公園がにぎわっている。ベンチで昼食。



一時に待ち合わせて石井くんとキッチン電化製品のGaggenauのショールームを見学。無垢のステンレスやアルミを使った外装と大きなツマミが印象的なドイツのメーカー。雰囲気はダイソンとかブラウンっぽい感じ。扉から排気できる仕組みを見せるためショールームにはオーブンの分解図が展示されている(下の図はウェブサイトより拝借)。



会社に戻り、二時からSHARISHARISHARIの会。ひろきくんの担当でアフォーダンス読書会の第五章のあと、GDPxSSSのダンスプロジェクトでこれまでに出た4つの案+αを発案者に説明してもらってさらに練る。明日ブリストルに赴き、振付家の方と最初の打ち合わせ。近くでピザをtake awayして食べながらGrasshopper勉強会。初歩的な数式定義のコンポーネントを覚える。九時ころ終了し、帰宅。洗濯して就寝。
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演劇『Children of the Sun』を観る

2013-04-19 00:35:09 | ロンドン・hcla
終日現場のプロジェクトの作業。屋根のキャノピーのディテール。バルコニーの防水のディテール。エンジニア事務所から、夏のソフトボール大会での対戦の誘いを受ける。

夜はたけさんに誘われ、National Theatreで演劇を観る。マクシム・ゴーリキーによる『Children of the Sun』。舞台は革命前夜のロシア、愚かだが憎めない中産階級たちが、差し迫った危機に対しては目をつむったまま、思索したり恋をしたりすることにもがく様子を描いている。真理を探求する化学者の兄と、世を憂い精神を患った妹。両親の代から住み込む家政婦に守られ、実験室のある館で人里とは隔離された生活を送る二人の元に、化学者の妹に恋する厭世的な弁護士、弁護士の妹で化学者に恋する無学な未亡人、元化学者から美術家に転向した別居中の化学者の妻、化学者の妻に恋する画家、化学者の持つ田舎の二束三文の土地を買い取ってビール瓶製造工場をつくろうとしている質屋、化学者の館のメイドを身請けしようとしている質屋の息子、化学者の館の貧しい修理工、修理工に恋するも最終的に裕福な老人に買われていく拝金主義なメイド、家族揃ってコレラに罹患し家庭内暴力が噂されている板金工、といった人物たちが出入りする。彼らはそれぞれに生きる意味や倫理を主張するも、未亡人は尊敬する化学者の著書を借りるもまったく理解していなかったり("I didn’t read your books, I licked them, I rubbed them all over my naked body and licked them.")、化学者の妹に求婚した弁護士は妹の真意を測りかねて自殺してしまったり、誰もわかり合うことができない。化学者は身の回りの人間関係には無関心に、実験室で生命の秘密の一部を発見することが数百年後に人類の平和と貧困の解決につながると信じてもくもくと実験を続ける。街ではコレラが流行の兆しを見せるが、折り悪く化学者の実験室から有毒物質が街に漏れ出ていたことがわかり、化学者の実験台にされたと思い込んだ住民達の暴動によって館は焼き討ちに合う("They are massing. The crowds of angry people. And the hate between us all kills everything.")。兄の差し迫った危機への無自覚の犠牲になることに耐えられなくなった妹の導きで館に侵入した住民たちによって、化学者は椅子に縛り付けられ実験室は爆発し館は焼け落ちてしまうのであった。(実際、舞台上で実験室が爆発し、噴煙が上がる。)



National Theatre: Children of the Sun trailer
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City Arcade|Playable City|ニューブルータリズム

2013-04-17 22:01:28 | ロンドン・hcla
今日はサッチャー元首相の葬儀がロンドン市内で行われていた。パソコンの隅でBBCの生中継を開いている同僚もちらほら。

終日現場のプロジェクトの作業。屋根キャノピーの鋼製部品のパーツ分けと接合法について溶接とボルト止めの位置をエンジニア&メーカーと検討。インテリアのキッチン周りの内装材サンプルボードをつくり色のトーンを確認する。ファサードの特殊部品のメーカーから現場に届いたサンプルにコメントする。その他、共用部の照明と天井の関係や、浴室の配管隠しなど、細々したディテールをエンジニアとやりとり。

夜はArchitecture Wednesday Evening Talk。僕の担当回。先日国会に提出されたが廃案になった住宅の増築とPlanning Applicationに関する改革案(建築申請をせずに行える増築の規模を拡大し、建設市場を活性化させるという案。家族向けサイズの住居不足の解消という意味合いもあるようだが、評判悪い)と、ブリストル市で新市長(元RIBAプレジデント=建築家)が掲げたセルフビルド促進計画(やはり住宅供給不足を解消&建設市場を活性化させるためのもの)を導入口にして、都市の中におけるセルフビルドとカスタマイゼーション、アン-プロフェッショナルとノン-プロフェッショナルの違いなどについてディスカッションをする。若い所員には知らない人もいるので、HCLAの過去のプロジェクトからCity Arcadeを紹介。都市の高密居住と最小限住居(のちのmicro compact homeにつながる)、環境調整されたアトリウムとカスタマイズ可能な衛星的セカンドハウス、といったアイデアの詰まったプロジェクト。HCLA結成直後のプロジェクトにして僕が最も好きな計画案のひとつ。ホールデンが、僕の関わる現場のプロジェクトをこの延長線上にあるものとして考えてくれているのがうれしい。最後にSHARISHARISHARIのPlayable Cityのプロジェクトについても紹介。来週以降の担当者を案内して終了。若い所員に率先して発表するよう促したので、トピックの選び方から手助けする予定。

ロンドンに残るニューブルータリズム建築についてオーストリアの学生向けにレクチャーをするすることになったので、帰宅後はそのための勉強。しゃべるのはディレクターだけど準備は僕がやる。よい勉強の機会にしよう。

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