シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

観光バスの違法駐車が急増、渋滞の原因に/ソウル

2012年11月11日 10時32分23秒 | Weblog
韓国大手紙・朝鮮日報12年11月9日記事抜粋
駐車場が大幅に不足、違法駐車のバスが都心を包囲
取り締まりが通用しない上けん引もできず
 ソウル市内中心部にある故宮の塀に沿って、もう一つの「塀」が建ち並んでいる。ざらざらした壁の上に瓦を乗せた古風な塀の周りには、赤、青、黄色といった原色に彩られた大型の観光バスがぎっしりと並んでいる。10月30日午後、昌慶宮前の路上には大型の観光バス十数台がエンジンをかけたまま停車していた。昌慶宮の周りにあるイチョウの葉は黄色く染まっていたが、観光バスの排ガスのせいで銀杏の臭いすら分からなかった。仁寺洞も事情は同じだ。仁寺洞に来ると最初に目につく楽園商街前の道路の両側に、十数台の観光バスがエンジンをかけたまま停車していた。外国人観光客がよく訪れる光化門近くのある免税店も、やはり観光バスに包囲されていた。ただでさえ狭い免税店の裏通りにまで観光バスが停車する影響で、周辺道路は激しい渋滞に見舞われた。
 ここ3-4年の間に外国人観光客の数が大幅に増加し、ソウル都心は観光バスの違法駐車でどこも激しい混雑に見舞われている。韓国観光公社は、今年韓国を訪れる観光客の数が1135万人を上回ると予想しているが、その観光客全体の4分の1に当たる300万人以上が大型観光バスを利用する団体客で、さらにその中の80%がソウルを訪れる。2008年と比較すると42%も増加しているのだ。
 このように観光客は急増しているが、観光客を運ぶ観光バスの駐車スペースは大幅に不足している。ソウル市によると、現在ソウル市内にある大型バスの駐車スペースは21カ所、合わせて240台分しかない。ところが鍾路区を訪れる観光バスは1日平均1500台以上だ。
 観光バスは都心の主な観光地はもちろん、周辺の裏道や住宅街にまで入り込んで駐車し、交通渋滞を引き起こすなど市民生活に影響を及ぼしている。また駐停車が厳しく制限されている高架道の下やロータリー・交差点などの安全地帯(故障車や事故車のための余裕空間)も、かなり前から大型観光バスの駐車場となってしまった。
しかし取り締まりをしても効果は挙がらない。観光バスのドライバーは、観光客を下ろした後もエンジンをかけたまま社内で待機しているからだ。ソウル市の関係者は「ドライバーは5分ごとに少しずつ前にバスを移動させるなどの手口で、駐停車に対する取り締まりから逃れている」と語る。
 エンジンを止めて駐車し、交通の流れを妨害したとしても、けん引などはできない。2006年以降、ソウル市で唯一の大型けん引業者が廃業し、観光バスをけん引するけん引車がそもそもないのが実情だ。そのため違法駐車によって交通がまひしても、罰金を徴収する以外にこれといった対策はない。ソウル市による観光バス駐停車への取り締まりも「周辺の駐車場に移動しなさい」と呼び掛けるだけで終わるケースがほとんどだ。
 大型観光バスの駐停車による最大の被害者はソウル市民だ。自家用車を運転していたKさん(37)は「普段なら数分で行ける距離が、観光バスのせいで何十分もかかることがよくある。小型車に対しては駐停車の取り締まりが非常に厳しいのに、観光バスは観光収入につながるという理由で、見て見ぬふりをしているのではないか」と怒りをあらわにした。
 ソウル市も都心での観光バス問題解決に向け対策を練っている。観光バスはサイズが大きいため、5台分の駐車スペースを作るだけで660平方メートル(約200坪)の広さの土地が必要だ。ソウル市は10月、ソウル研究院に観光バスの駐車問題を解決するための検討を依頼した。ソウル市の関係者は「ソウルを訪れる観光客は2018年には今の2倍近くにまで増加する見通しだ。そのため観光バスの駐車場確保に向けた努力は今も続けている。現在240台の駐車スペースがあるが、これを20年までに467台にまで拡張する計画だ」と述べた。




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