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若い兄妹が2500万人の命を握る北朝鮮【社説】 

2014年11月30日 01時51分58秒 | Weblog
韓国大手新聞  朝鮮日報14年11月28日記事抜粋
 北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の妹キム・ヨジョン氏が、朝鮮労働党で副部長の職にあることが11月27日の朝鮮中央通信の報道により初めて確認された。北朝鮮の複数のメディアはこれまでヨジョン氏について「朝鮮労働党中央委員会責任イルクン(活動家)」という呼称を使っていたが、具体的な地位については明らかにしていなかった。ヨジョン氏の肩書である党副部長とは、韓国では次官級に相当する。ヨジョン氏は今年27歳だが、父の故・金正日(キム・ジョンイル)総書記は32歳、叔母の金敬姫(キム・ギョンヒ)氏は30歳のときに同じ党副部長に就任した。
 北朝鮮は今のところヨジョン氏の所属部署を公表していないが、韓国政府当局や専門家は、朝鮮労働党の中心的な部署である宣伝扇動部か組織指導部の副部長、あるいは党書記室長となっている可能性があるとにらんでいる。宣伝扇動部は金氏王朝の偶像化と体制の宣伝を主に担当する部署で、組織指導部は党幹部の人事や評価、監視などを行っている。また書記室長は金正恩氏の秘書室長ともいえる存在で、対外的には党副部長と呼ばれている。
 ヨジョン氏が北朝鮮の権力機関で重責を担っているとの見方は、今年3月の最高人民会議の際に兄の金正恩氏に随行する様子が確認された時から出始めていた。当時、金正恩氏の横には最側近の実力者とみられる崔竜海(チェ・リョンヘ)朝鮮労働党書記や黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長などの姿もあった。つまりヨジョン氏の政治面における役割は、この2人にも決して劣らないことがこの時点ですでに示されていたわけだ。その後、ヨジョン氏は金正恩氏が党や政府、軍などで行ってきた対外活動に、分かっているだけで12回随行している。
 一部ではヨジョン氏が金日成(キム・イルソン)・金正日の直系、いわゆる「白頭血統」であることから、すでに兄と共に北朝鮮を実質支配しているとの見方もある。今年9月と10月に金正恩氏が40日以上にわたり公の場に姿を現さなかった際、一部の海外メディアは「ヨジョン氏が『代理統治』を行っていた」と報じた。だとすればわずか30歳の金正恩氏と27歳のヨジョン氏が、2500万人といわれる北朝鮮住民の命を握っていることになる。普通の社会であれば、二人はまだ社会生活を始めて数年という若さだ。ところが北朝鮮で二人は核兵器まで手中に収めているのだ。
 絶対権力者の孫、あるいは息子・娘としてぜいたくをほしいままにしてきたこの二人が、食うために命懸けで脱北する住民の思いを理解できるはずなどない。しかも二人は先代の凶悪かつ残酷な性格もそのまま引き継いでいるようだ。自分たちの最大の後見人であった叔父の張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長を突然銃殺したことからもそれは分かる。叔母の金敬姫氏でさえその後どこで何をしているのか分からないのだ。
 この二人の性格や行動、さらにその若さなどから推測すると、人権問題の改善を求める国際社会からの圧力に対しては、核実験や韓国に対する軍事挑発などで反撃し、危機を打開しようとする可能性がある。実際に北朝鮮はここ数日の間に立て続けに全国規模の群衆集会を行い、韓国と米国に対する攻撃をちらつかせるなど脅迫を続けている。われわれは決してこれらが口先だけのものと油断してはならない。二人を中心とする北朝鮮権力層の動向を注視しながら、常に徹底した備えに取り組んでいかねばならないのだ。




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