シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

缶ビール持ち込み禁止に野球ファンの反応さまざま

2015年03月30日 17時20分01秒 | Weblog
「今後は缶ビールの持ち込みをご遠慮いただくことになりました。ピザは小さく切ってビニール袋に入れてお持ちください」
 3月19日午後、LGとネクセンのプロ野球オープン戦が行われたソウル木洞球場。ピザと缶ビールを片手に入場しようとしていた20代のカップルが係員に止められた。係員が「3月末からはビールの缶とピザの箱は場内に持ち込むことができなくなる」と説明すると、このカップルは「ビールとピザの何が悪いのか」と反発した。同日、球場を訪れた1000人の観戦客は、持参したショッピングバッグを一つ一つ係員に確認されたことで、所々で言い合いが起きた。
 こうした光景は、韓国野球委員会(KBO)が今季から「B safe」キャンペーンと題して、球場内のアルコール類や缶、瓶、1リットル超のペットボトルの飲み物の持ち込みを制限したことが原因だ。KBOは、観戦客1人当たりの所持品もかばんとショッピングバッグの各一つずつに制限することにした。焼酎やアイスボックス、汁類などの食べ物の持ち込みも禁止される。フライドチキンやハンバーガーの持ち込みは許可されるが、18インチ(約46センチ)を超える大型のピザは一切れごとに分けてビニール袋に入れなければ入場できない。KBO側は「観戦客の持ち込んだ荷物が通路をふさいでしまうことで非常事態の際に避難できなくなってしまう恐れがある。それで所持品の大きさを制限することにした。アルコール類の持ち込みも禁止することにしたが、制度が定着するまでしばらくは、ビールは紙コップかプラスチックのコップに入れて持ち込む場合に限って許可する」と説明した。
 KBOが3月7日から始めた試験期間は、ペナントレースが始まる3月28日に終わる。それ以降は、係員たちが球場を訪れる観戦客のかばんと所持品を確認し、危険物の持ち込みを阻む予定だ。KBOは「統制に従わない場合は退場や入場禁止処分にする可能性もある」としている。
 しかし、球場を訪れる一部の市民は「球場を訪れるのは、野球を見ながら缶ビールを飲んでピザを食べるのが楽しいからだ。こんなに制限されては何にもならない」との反応を見せた。また、球場内の売店の関係者は「KBOの安全規定に従って、お会計と同時に缶を開けビールをコップに入れるので、人手が足りなくなった」と話す。缶ビールを買おうとしていたホさん(34)は「ビールをコップに入れて入場すると炭酸が抜けておいしくなくなるだけではなく、逆にごみだけが増えるのではないか。今の時代に誰が球場でビールの缶を投げるというのか。市民意識を低く見るにも程がある」と立腹した。
 一方では、KBOの今回の措置を歓迎する声もある。木洞球場を訪れた主婦のキムさん(34)は「酒を飲んで酔っ払って騒ぎ立てるファンのせいで子どもを球場に連れていくのが怖かった。今回の決定は大歓迎」と話す。米国のアメリカン・フットボール・リーグは2013年から新しい安全規定を取り入れて、中身が見える透明なかばん以外のかばんは競技場内への持ち込みを禁止している。
チャン・ヒョンテ記者
韓国大手新聞 朝鮮日報15年3月29日記事抜粋



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