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パンダ好きな私のある日の出来事

パンダが好きです。
そんな私の毎日の中で・・・
起こったこと。行ったところ。

明治座11月花形歌舞伎(2014年猿之助奮闘連続公演)

2014年11月08日 17時12分41秒 | 芝居
急に寒くなった感じの土曜日。
明治座で歌舞伎を見てきました。
10月は新橋演舞場、11月は明治座で猿之助の連続奮闘公演をやってます。

今月は、昼は女団七。
夜は四天王楓江戸粧。

夜の部のほうは、ずいぶん前に先代猿之助で見たことがあるので・・・
今回は昼の部のほうを見に行ってきました。

夏祭の世界を女性に書き換えた作品。
小芝居が盛んだった時代にはよく上演されたみたいで、幕末から明治時代の歌舞伎について書いている本を読むとよく目にする作品名ですが・・・
実際にはなかなかかからない。
小芝居の芝居を復活してた「葉月会」とか「宗十郎の会」でもやってないんじゃないかな?
去年の夏、竹三郎の会で、上演されるって聞いて、見に行くかを迷ったんでした。
大阪だったから、行けなかったけど。

今回、同じ配役で東京でかかることになって、楽しみにしていました。

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書き換えものなので、作品としておもしろいというよりも、趣向や俳優で見るような作品。
先月の、猿之助の公演でも思ったことだけど、俳優で見せるには、そこまでの華がない感じがします。
夏祭という作品を知っていれば、おもしろいとは思えるけど、それを知らないと何がおもしろいのかわからないかも。

この作品を得意とした、三代目田之助、四代目源之助(プログラムには、田圃の太夫と呼ばれた四代目田之助と書かれてたけど、これは誤植か?人がまざっちゃったのか?田圃の太夫は四代目源之助。この作品を得意としてた田之助は三代目かと)、三代目時蔵とか、その人自体に味わいや愛敬がないとなかなかきびしい作品だというのをつくづく感じました。
宗十郎で見たかった。

そういうのを気づけただけでも、収穫かも。

女団七の前に、右近の高時。
・・・・おもしろくない。

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12月は、国立劇場を見ます。
吉右衛門の伊賀越道中双六。
とても楽しみ。

11月歌舞伎座顔見世公演(夜の部)

2014年11月03日 23時31分39秒 | 芝居
文化の日、歌舞伎座の夜の部を見てきました。

染五郎が初役で「勧進帳」の弁慶。
そして、なんと、義経に吉右衛門が付き合うというのが、私の中でのポイントでした。

染ちゃんは、勧進帳の弁慶に憧れて歌舞伎俳優になったというぐらいの人だし、高麗屋にとっては、弁慶を演じるというのが、とても大切だから、思い入れたっぷりなんだろうなぁ。
とにかくニンじゃないから、41歳にして初弁慶という遅いスタートになったのは、線の細さのせいでしょう。
そして、おじさんに、当代一の弁慶役者である吉右衛門がいるとなると・・・・

いとこどうしで言えば、松緑が富樫、海老蔵が弁慶で、染ちゃんが義経が富樫でしょ?
どうしたって。

今回だって、吉右衛門の弁慶に、幸四郎の富樫、染ちゃんの義経というのが順当だったような気もしつつ。
白鴎33回忌という記念すべき公演で、染ちゃんが念願の弁慶。

最後の六方のときに、よかったなぁって思いました。
いろいろあるけど、結果としてはよかったなぁって思いました。

ただ、やっぱり、ニンじゃない。
吉右衛門も義経のニンじゃない。
立派すぎる・・・。

富樫が、弁慶の勢いでというか、気持ちに感動して、義経一行を逃がすわけでしょ?
その勢いというか大きさというかがないから、踊りっぽい感じがしました。
富樫の幸四郎はなんか元気ないし。

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最初の幕は鈴ヶ森。
菊之助の権八と、松緑の長兵衛。
期待してなかったけど・・・いい鈴ヶ森だったように思います。
なんだか、つい最近見た鈴ヶ森が、のっそりとしてて、リズムがなかった記憶があるんだけど、今回はそんなことなくて、しっかりとした1幕になってました。
なんでかなぁ?

最後は、菊五郎の「すし屋」。
去年の10月にみた、仁左衛門の「すし屋」のすばらしさが記憶に新しいけれど・・・ちょっと違った権太で、それなりにおもしろかった。
権太が親に切られるきっかけが違ったり、笛を吹いて維盛を呼ぶのが、お母さんだったり、切られてからあまり弱らない感じとか、運びが違う。
考えすぎないさっぱりとした権太という印象かな。
お里が梅枝。
ちょっとした顔が、3代目時蔵だったり、玉三郎の若い頃だったり、歌右衛門だったり、古風なきれいさで、おとなしくて、いい女形。
おとなしすぎるところもあるのかもしれないけど、お三輪とかいいんじゃないかなぁ。
緑の衣装の一途な田舎の少女がむいてそう。

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あとは、明治座の昼の部見に行きます。

歌舞伎座10月夜の部(2014)

2014年10月25日 00時55分22秒 | 芝居
歌舞伎座の夜の部を見てきました。
今月(10月)は、17代目と18代目の勘三郎の追悼として、興行されています。
17代目は27周忌。
18代目は3回忌。

先々代(もしほの勘三郎)は、ちょうど私が歌舞伎を見始めたころに具合が悪くて、すぐに亡くなったので、数えるほどしか実際の舞台は見ていません。
今の勘九郎(勘太郎)と七之助兄弟が初舞台を踏んだ年より、2年ぐらい前から見始めているはずなので・・・。
父がいちばん元気なころの先々代を見ていて、気分屋で芝居を投げるところがあったのと、松緑にくらべて芸が暗かったという話を聞いたことがありました。

そして、先代(勘九郎の勘三郎)は、どちらかというと、いろいろな実験的な歌舞伎をやるのが、どうも好きになれなくて、大歌舞伎に出るとき以外はあまり積極的にはみなかった俳優でした。
実は、小学校のころ、年に1回だけ見に行ってた歌舞伎(歌舞伎鑑賞教室)で勘九郎の勘三郎を見た記憶が強く残ってます。
たしか、弁天小僧だった気がするんだけど。
う~ん?今になってあいまいに。油地獄だったかな?
あれ?でも、勘九郎だったんだな。

独自の座組でやる中村座とか、地方での舞踊公演じゃなくて、もうそろそろ大歌舞伎のほうに戻るんだろうと思っていたところで、亡くなったので、本当にもったいないと思います。
そう、亡くなったときに、まずはもったいないと思ったんでした。
団十郎のときは、歌舞伎の一部が終わったと思ったけど、勘三郎は、名前はうれて人気はあったし、実力もあったけど、まだまだこれからの人だったから、もったいなかった。

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追悼ということで、生前の2人の得意役が並びます。
子どもの勘九郎と七之助が大奮闘です。

夜の部最初は、寺子屋。
源蔵に勘九郎、戸浪に七之助。対するは、仁左衛門の松王、玉三郎の千代。
いやぁ、松王と千代がなにしろいい!!
幸四郎のようなうたってしまう雄々しい感じの松王と違って、うちに悲しみを秘めて、そして、何しろやさしい松王でした。
子どもの死を悲しむ普通の親としての松王で、悲しみがよく伝わります。
玉三郎もていねいに演じていました。
松王が千代に泣くなというところも、そんなに強くなく、千代の悲しみを理解している松王でした。

今回見ていて、菅原伝授手習鑑では、松王、梅王、桜丸の三つ子が中心に出てくる場面が多いんだけど、この家族が一気に悲しみに襲われるドラマなんだなとふと思いました。
三つ子に恵まれたというだけで、幸せ者だった父親が、賀の祝いをするような幸せのときに、主人筋が自分の息子の桜丸のせいで、都を追われる身になる。
仲が良かった兄弟は親の前でもいがみあい、
そして、その責任を負って、賀の祝いの場で桜丸が切腹。
松王は、子どもを失う。
せめてもの救いは、松王が主人を救おうとしてくれたということ。

松王が、小次郎を思って「桜丸が不憫でござる」と泣くところは、ずっと子どもを思って泣くのをかくすためなんだと思ってたけど、今回、家族をおそったいろいろな悲しみを思っての涙でもあるんだなぁって感じました。

いやぁ、いいお芝居を見ました。

この松王と千代に対して、源蔵と戸浪は若すぎる気がしました。
もちろん、ていねいに演じているんだけれども、型が型のままで、若さが全面に出ている気がします。

中幕は、藤十郎と梅玉の吉野山。

最後は、七之助、勘九郎兄弟の鰯売。
勘九郎の声が先代の声にあまりにもよくにていて、驚きました。
ただ、似ている分、先代との違いというのも見えた気がします。
やっぱり・・・愛敬の問題なのかな?
勘九郎はまじめなところがいい部分なんだけど、その分、愛敬が先代よりもない。
いや、先代の愛敬がありすぎたんだろうなぁ。

七之助はこれからが楽しみな女形です。

獨道中五十三駅@新橋演舞場・猿之助奮闘公演9月夜の部

2014年10月17日 00時18分12秒 | 芝居
10月の東京は3座で歌舞伎がかかってます。
歌舞伎座は、勘三郎追悼。
新橋演舞場は、猿之助一座。
国立は、幸四郎と染五郎。

国立も行くつもりが、チケットをとりにいけなくて、今のところ、歌舞伎座の夜の部と新橋演舞場の夜の部を見る予定のみ。
で、今日は、新橋演舞場の夜の部を見てきました。

猿之助が18役を演じる「獨道中五十三駅」。
先代猿之助では見てて、化け猫の部分を覚えてます。
で、猿之助初演でした。

猿之助歌舞伎(先代の猿之助が作ったもの)は、通しでの上演が多いということと、ケレン的な部分もあって、早変わりとか宙乗りが入るので、どうしても部分的に「紙芝居的」になるところが出てきます。
その中で一部分、世話物でじっくり見せる場面が出てくるというパターンが多い。
先代猿之助のニンがそういう世話物だったし。
猿之助はそのじっくりした場面がよくて(特に、最後のほう)、ケレンだけじゃない人なんだって感じてました。

で、今回は、新しい猿之助での猿之助歌舞伎。
工夫はあるし、複雑な物語を、先代以上にわかりやすくしてる。
それに、場面場面に見せ場も作ってる。
すごいとは思うんだけど、肝心の、じっくり見せる場面がなくて、ただのレビューになっちゃってる。
「紙芝居」よりも、よりさらさらした感じの「レビュー」な感じがしました。
それはそれでいいんです。
「猿之助奮闘公演」なので、「猿之助」さえ出てればいい。「猿之助のスター性で見せる」ってことだろうから。
でも、当代の猿之助はそういうタイプではないような気がするんです。
そう考えると、さらさら流れていく4時間の上演時間というのはなかなか厳しい。

物語を追ってると、「なぜ、この人はあのことを知ってるんだろう?」「この人はあのことは知らないはずなんだけど。だって、さっきいなかったし」とか、「あれ?あの人はどうなっちゃったんだろう?」とか、つじつまが合わない部分も気になる。
いや、鶴屋南北のないまぜの世界っていうのは、そういう物語はどうでもいいんだというのはよくわかってるんだけども。

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今回、猿之助を見てると、ニンは女形なのではないかと思います。
おそらく・・・沼津のお米みたいなタイプのものがいいんじゃないだろうか?
猿之助としては兼ねる役者じゃなくちゃいけないのはわかるけども。

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さぁて、来週は歌舞伎座の夜の部を見に行きます。

秀山祭(昼の部)@歌舞伎座9月

2014年09月22日 00時17分35秒 | 芝居
歌舞伎座9月昼の部を見てきました。
今月は、秀山祭。初代吉右衛門ゆかりの出し物が並び、当代吉右衛門が充実の舞台を見せてくれています。

昼の部は「菊畑」「法界坊」
夜の部は「太十」「連獅子」「御所五郎蔵」

吉右衛門の太十にも魅力を感じつつ・・・法界坊のほうを選びました。

ここのところ、勘三郎が法界坊をやることが多くて、そういえば、久しぶりに見たなぁという印象でした。
おもしろさは勘三郎だし、ニンも勘三郎のほうが合ってる。
吉右衛門の甚三に、勘三郎の法界坊がよかったのかも。
でも、年代が違いすぎるから、それはきついかなぁ。

17代目の勘三郎(先代の勘三郎・・・いや、この前亡くなった勘三郎のお父さん)の法界坊のときは、勘弥の甚三がよかったって語り継がれてるのは、2人が仲良しだったから、それが舞台に現れた。
ということもあるだろうし、やっぱり、同年代で、競いあっていたということと、ニンがそれぞれ合っていたからだと思います。
今の吉右衛門は、立派だから、どちらかというと甚三のニンなんだなぁ。

今回、甚三には仁左衛門を迎えているので、しっかりはしていても、立派なのが2人というのは、ちょっと。
もちろん、法界坊悪いとは思わないんだけど。

番頭のちょうちんを使った遊びとか、同じことを繰り返すとか、これまでどおりの演出だと、しらけるというのを、今回感じました。
演じる人が悪いというわけでもないと思うんだけど。
現代の人には、何をやろうとしているのかがわからなくなってる気がしました。特に、ああいうおもしろい場面では。
それは、勘三郎が現代風の演出でおもしろく見せていた、弊害でもあり、いい発見でもありだと思う。

菊畑は、いつも思うけど・・・やっぱりおもしろくない。
あそこの場面だけだと、わけがわからないということと、あそこだけをやるなら、若手ではないだろうなぁとも思う。
染五郎の若衆は、本来ニンのはずだけど、カンの声の違和感があって、全体として合っていない印象。
松緑は、いいような気がしたけど、後半だれるかなぁ。
米吉は、なんだか楽しみな女形だなぁと感じました。

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10月以降は行かなきゃって思う芝居がいっぱい。
11月の顔見世で、染五郎が初めて「勧進帳」の弁慶をやるんだけど、なんと・・・義経が吉右衛門。
富樫が幸四郎。
これ・・・見なくちゃ。

歌舞伎座8月公演第1部(恐怖時代)

2014年08月10日 00時07分43秒 | 芝居
ちょっと涼しい土曜日。
歌舞伎を見に行ってきました。
8月の歌舞伎座第1部です。

今月は、演目で2つ見たいものがありました。
しかも、「見たい!!」は歌舞伎を見始めた中学以来、見たいと熱望してた芝居1本を含むんだな。

見たかったのは、恐怖時代と輝虎配膳。
恐怖時代は書き物で、輝虎配膳は古典です。
日程をいろいろ考えて、配役とかも考えて、結局、「恐怖時代」だけ見に行くことにしました。

第1部の「恐怖時代」。
谷崎潤一郎の作品です。
この作品は扇雀時代の藤十郎が生首をもって恍惚としている舞台写真を見て以来、これ見たい!!と思っていた作品です。
その写真を見たのが・・・・中学2年かな?
歌舞伎を見始めて、いろんな本を読んで、過去の芝居とか俳優とかの知識をつけていた頃でした。
お父さんとも「これは見たいよね~」って言ってて、あれから約30年、やっと見られることになったのでした。
上演記録を見ると、東京では昭和35年に新宿第1劇場で、扇雀と富十郎がやってて、しかも、富十郎が女形。
そのあとは玉三郎と菊五郎が昭和51年に新橋演舞場で。
お父さんは、これを見てるような気がするんだけど・・・。
プログラムで見ると、昭和56年に武智鉄二が何周忌かで、歌さまと扇雀、雁治郎が1日だけやったことがあるようです。
・・・見たかった。
というかビデオ見たい!!

さて、今日は、そんな思い入れのある恐怖時代を見てきました。

血みどろ、殺人の嵐、そして、耽美。
谷崎らしい世界観だなぁと思いました。

三島の「椿説弓張月」の残酷、血みどろ、耽美とはまた違った感じなのは・・・
歌舞伎っぽさのあるなしなのかな?
恐怖時代には歌舞伎っぽい感じがないんだな。
恐怖時代のほうは、ただただ淡々と人が殺され、意味なく血みどろってところがあって、一方、椿説弓張月は、物語がしっかり流れてるからなんでしょうね。

いろいろ考えてみると、まず、お銀の方と伊織之介の本当の気持ちっていうのが最後までわからない。
おそらく、お銀の方は息子・照千代のためっていうのが第一で、どの男もだましてるんだと思う。
最後、一緒に死んでしまう伊織之介のことも本当に好きだったのか?
最後、照千代の首を大事に抱きながら放心する姿を見て、そんな感じがしました。
そして、伊織之介はどうか?
なぜ、あんなに年が若いのに、手練れなのか?
セリフから考えると、急に強くなったような感じ。
妖刀に魅入られたというわけでもなく、でも、無表情で人を殺す姿は、愛のためというのとは違うような。
殿様を殺すのに、「このバカ殿が!!」って言ったときに、それまで無表情だった伊織之介の表情ががらっとかわってました。
殿様への恨みなのか?家への恨みなのか?
そこがわからない。

戯曲読んでみようかなぁ。

七之助が伊織之助で、きれいだし、やっぱり楽しみな女形。

第1部は「恐怖時代」と「龍虎」という義太夫の踊りがつきます。

「龍虎」・・・おもしろくない。
獅童と巳之助、2人で義太夫の踊りって、そりゃぁおもしろくなかろうて。やっぱり。

次は9月の昼見に行く予定!!

7月歌舞伎座公演昼の部(2014年)

2014年07月07日 22時59分52秒 | 芝居
朝から雨が降ったりやんだり、少し肌寒い七夕さまの月曜日。
歌舞伎座の昼の部を見てきました。

・草摺引
・夏祭(通し)

でした。
見たかったのは、玉三郎のお辰。
伝法な役自体やるのが久しぶりなような気がするんだけど。

若手の中では、ずば抜けてる感があって、すこ~~~しアンバランス。
玉三郎のお辰と左団次の三婦は、もっと大顔合わせで見たい気がします。

海老蔵が団七。
実は、海老蔵はとっても久しぶりです。
今回思ったのは、なんだかんだって言っても、歌舞伎俳優は「華」があればそれだけでいい!!のかもってことかな。
セリフ回しがちょっと気になるところはあっても、柄も良くなったし、歌舞伎界には大切な人だな、と思いました。

なんと、今回見に行って初めて知ったんだけども、中車が義平次でした。
少しやりすぎなところはあっても、着実に歌舞伎の舞台にはまるようになってる。
最初が、はまらなさすぎだったせいもあるけども。
今回、歌舞伎座に出るのが初めてだそうで、夜の部には、修善寺物語の夜叉王もやってます。
場数をふむことで、「はまって」いくんでしょう。
ただ、殺しの場面で型になると一気に、精彩を欠くというか、動きがわざとらしくなる。
これは、型を形としてはわかってるけど、消化できてないから。
同じ役を何回もやって、消化して、自分の形にしていくんでしょうね。

最後、泥に沈められるときに、顔を作るのがどうかと思いました。邪魔な入れごとです。

徳兵衛が猿弥。
1本調子なのが、ちょっと。

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内容はどろどろだけど、好きな演目です。
様式美のかっこよさ。
今回は通しで、わかりやすくて。
初日から数日だけど、日数がすぎればもう少しこなれていくと思います。

1つ、住吉大社の場面で、なぜ床屋から出てきた団七は磯之丞さまが昆布屋にいることを知ってるのか?
たしか、前にも不思議に思ったことがあったっけ。
三婦が機転をきかせて、昆布屋に行っていてくださいって磯之丞さまにすすめたわけで、そのことは団七は知るよしもないはず?なのに?
どっかで言ったのかなぁ?

さぁて、次は、8月も見るつもりです。

松竹大歌舞伎巡業中央コース@川口リリアホール

2014年06月28日 18時32分26秒 | 芝居
ここのところ、残業残業でがんばっていた会議の資料作り。
やっとこ、その会議が終了し、ほっっっっとひと息。
・・・新しい問題が出てきたり、資料がいまいちだったり、反省点はいっぱいですが、とりあえず終わった。
次回は9月下旬。
それに向けてまたがんばります。

***********

さて、この会議のあとはいつも「白く」なって仕事にならないので、たいてい、半休をとってしまいます。
今回は、夜、歌舞伎を見に行ってきました。

巡業・中央コースの千秋楽。
川口リリアホール。

演目は、

太閤三番叟
口上
一本刀土俵入

猿之助と中車の襲名巡業です。
会社からだったので、太閤三番叟終わりから。
中車が一本刀土俵入の駒形茂兵衛をやるので、なんとなく見たいと思いまして。

中車は、2012年の襲名以降見ていないけど、手も足も出ないあの襲名から2年、どうなったかを見たいというのと、おそらく中車が歌舞伎でやっていくには、こういう新歌舞伎のものをどう演じるかなんだろうと思っているので。

結果、見られるまでにはなったという感じがするし、全力投球以外ほめられるところがなかった襲名のときから、一歩進んで、ほめる部分があるまでになったと思いました。

口上での、しゃっちょこばった感じがなくなって、声の出し方もずいぶん自然になりました。
一本刀土俵入は、まだまだ先代の猿之助がやったものの「形態模写」でしかないから、動きや声にわざとらしさがあって、それが笑いにつながってしまっていたけど、幕切れにお蔦を見送る顔とか、幕切れのセリフなんかは悪くなかったと思います。
取的部分より後半の渡世人のほうが断然いい。

おそらく・・・ビデオを見て芝居を作っている気がするけど、そうすると型物とか、きっと限界があるはず。
だれかしっかりした人に教えてもらうべきだろうなぁ。

猿之助のお蔦。
こういう役もできてしまう器用さに驚かされる。
よっぱっている感じを出すための声とかがすこ~~~し気になったけど、わかりやすく演じてたように思いました。

と・・・、いろいろ思ったお芝居でした。

父が亡くなってから、こういうことを芝居のあとに話せないのがさびしいなぁと感じます。
お芝居で共通語で話せる人がいない・・・。

今回は友達と一緒だったんだけど、ちょっと感じたことを言うと、
「うっわぁ、やだやだ」って言われちゃいました。
そういえば、別の友達にも、そういうことを言われたことがあったっけ。
芝居の感想は「おもしろかったです」とか、「物語に共感しました」とかだけじゃないと思うんだけど。
特に、歌舞伎の場合、同じ出し物を繰り返し演じるので、この俳優だとどうだ、あの俳優だとどうだっていう見方をするもの。
それが「批評」なんかして「なにさま?」みたいな感じになるのか。

「俳優」は人で、人を「批評」するのは人の悪口を言うように感じられるのかな?
人を批評してるんじゃなくて、演技を批評してるだけなんだけども。

でも、勉強になる。
芝居を見て共通語でしゃべれる人がいないのはさびしいけど、芝居批評っていうのは、そういうふうにとらえられるんだって知ることができたし。
自分の心の中で感じてればいいのよね。

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先週は、友達と手巻き寿司パーティーもしたのでした。



友達のおうちで、飲んで食べて、楽しかった。
家飲みいいね~。

明治座5月歌舞伎公演(昼の部)

2014年05月24日 18時53分24秒 | 芝居
歌舞伎・・・なんとなく見てなくて2か月ぶりに見てきました。
最近、どうも歌舞伎座の演目にそそられないのよね~。
あ、7月は見ようかな。
あ、ちょっと旅公演おもしろそうなのあるから、6月下旬に行くかな。

さて、今回は、明治座歌舞伎公演。
染五郎奮闘公演です。
夜の部に伊達の十役。
昼の部は、邯鄲の夢が眼目かな。
昼の部を見てきました。

若手中心なので、勉強公演みたいですが、播磨屋、萬屋の若手はどの子もまじめで、なかなか悪くない気がします。
うまいというんじゃなく、がんばってて好感がもてるなぁということなんですが。

昼の部最初は、義経千本桜の鳥居前。
歌昇の忠信。米吉の静。種之助の弁慶。隼人の義経。
ここ数年、彼らを見ていて、最初のころに比べて、舞台でのただずまいがサマになってきていることに驚きます。
成長なんだろうな。
御曹司だからといって、最初から歌舞伎の舞台でサマになる、わけじゃなくて、舞台の数を踏むことで、身についていくものなんですね。
特に、隼人は、声の出し方も無理なところがなくなっていました。
米吉は、歌舞伎座開場の助六で、並びの花魁をやってて、居眠りをしていたのが強烈ですが・・・。
もっちゃりとした雰囲気が少し宗十郎に似ていて、将来楽しみだなぁ。
幕開き、あぁ、成長してる!!って感動したんだけど、50分も見てると、あきてくる。
そこは、まだまだこれからなんでしょうね。
で、あきてくると、考えるのが「狐忠信」という設定のおもしろさ。
義経の家臣・佐藤忠信と初音の鼓をあわせて、狐忠信を想像した作者ってすごい。
歌舞伎のオリジナリティーと、荒唐無稽っぷりを感じさせる芝居だと感じました。

昼の部2番目は「釣女」。
これも実は久しぶり。
短くて、コメディータッチなので、息抜き的なのかなぁ。
亀鶴が醜女でした。
一緒に行った方と話したんですが・・・
私たちが小さいころに見た、17代勘三郎とかの醜女は、めちゃくちゃなお化粧やめちゃくちゃなことをしていなくても、おもしろかった。
今は、お化粧を極端におもしろくして、現代的なコント的な動きをさせておもしろくしていて、ちょっと現代的すぎる感じがします。
もう少し古風でいいんじゃないかなぁ。
特に勉強公演なら、基本的なやりかたのほうが。

昼の部最後は「邯鄲の夢」。
宗十郎の会で見たことがあります。あのときは踊りだったような気がします。
今回は、お芝居になってました。
夢の中では、現実と全部があべこべ。
きれいはきたない、きたないはきれい・・・シェークスピア的なテーマです。
宗十郎らしいなぁと今回見ても思いました。
染ちゃん、楽しそうにやってましたし、おもしろかったんですが、やっぱりコント的で現代的。
宗十郎の古風なおもしろさを知っていると、これでいいのかな?とふと思ったりしてしまいます。

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先週からひいてる風邪。
まだ、咳が出ます。しつこいなぁ。

清元節生誕200年記念演奏会@歌舞伎座

2014年03月29日 16時15分45秒 | 芝居
東京は桜が咲き始めて・・・あっという間に満開近くになりました。
わが家も、おととい咲き出した~~~~って思ったら、もう五分咲きぐらい?



庭が明るくなるなぁ。






アップ。



ニャンコもあったかで、春のお顔。



新しくわが家の子になったサバトラちゃん。
女の子と言われた気がしたけど・・・実は男の子でした。



すっかりのんびり。くつろいでます。



そして、わが家のおぼっちゃん。
あまったれ。

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さて、3月28日。
歌舞伎座で清元の演奏会を見てきました。

清元ができて200年を記念した演奏会で、菊五郎、菊之助、三津五郎、勘九郎、七之助が踊りで特別出演。
家元・延寿太夫の次男で歌舞伎俳優の尾上右近も踊りで出演しました。

病気明けの三津五郎が元気そうでよかった。

清元の、延寿太夫の宗家・高輪派と、梅吉をはじめとした清元協会の人たちが合同で参加する演目もあって、朝10時から夜の10時まで。
なんとも、長時間で、盛大な演奏会でした。

朝から最後まで、途中食事もしたりしたけど、結構、長時間見ました。
それでも、案外飽きずに見ることができました。

普段、お芝居で見たり、踊りで見たりしてると、案外、歌詞とかがわからなかったのが、素で聴いて、そんな歌詞だったんだって気づいたり。
おもしろかったなぁ。

三味線にしても、唄にしても装飾音が多いのにもあらためて気づいたし。

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座りすぎたのか、演奏会後、腰が痛くて参ってます。
背中から腰。
別に、自分が出演したわけでもないのに、あんだか疲れてしまって、今日と明日はお休み、寝て過ごす予定。
お花見は・・・あさって行こうかな。