『今日の出来心』

シンガーソングライター&作詞家“久保田洋司”の365日書き下ろし公開日記です
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2011年4月5日(火)

2011年04月05日 00時00分01秒 | Weblog
アストリッド・キルヒヘル(またはキルヒャー)は、ドイツの写真家。

ビートルズが、デビュー前、
ハンブルグのクラブに出演してたころに、知り合い、
印象的なハーフシャドウの写真を撮ったり、
マッシュルームカットやファンションなんかの影響を与えた人。

当時、ビートルズのベーシストだった、ジョンと同じ美術学校の学生の、
スチュアート・サトクリフと恋に落ちる。
しかし、スチュアートは、喧嘩で頭を強くぶつけたのが、原因と思われる、
脳出血のため亡くなる。

そのへんのことは、映画「バックビート」に描かれていたり、
クラウス・フォアマンさんの「ザ・ビートルズ/リメンバー」に書かれていたり、
してますし、
僕などは、中学の頃に読んだ、たぶんハンター・デイヴィスか誰かが書いた、
伝記みたいなので、読んで知ってたと思います。

アストリッドが、すごい、芸術家っぽくって、お洒落で、
一方で、不良でロックンローラーなビートルズが、
その影響を受けた感じが、なんだか、いいんですよね。

不良なロックンローラーなら、そのまま、
革ジャン着て、リーゼントして、マッチョにしてればいいのに、
ビートルズは、そうじゃなくて、アストリッドの雰囲気に、
ぐっと惹かれて、それを、真似たりしてみる感じ。

フォアマンさんも、そこに、一緒にいた人。
やっぱり、芸術的で、お洒落で、音楽や絵の素養もあって、
その後、ドイツから、イギリスに移ったころ、ジョージと一緒に住んだり、
「リボルバー」のジャケットの絵を描いたり、
「ジョンの魂」や「イマジン」なんかでも、ベース弾いてたり、とにかく、
ずーっと、今でも、ビートルズの人たちと交流がある人。

僕もフォアマンさんの本のサイン会で、
握手してもらって、サインもらって、
フォアマンっていう発音を、直接教えてもらったことは、
前にも、しつこく書いたような気がします。
すごく、素敵な、かわいいおじいちゃん、って感じの人でしたよ。

話はあちこち、しますが、
アストリッドにもどって、
その、アストリッドの名前の、キルヒヘル。
僕なんかは、中学の時に読んだ本では、キルヒャーと書いてあって、
もう、30年ぐらい、ずっと、キルヒャーって思ってるわけです。

フォアマンさんのことを、ヴアマンって思ってるのと、同じ形。

でも、最近の本なんかでは、キルヒヘルなんですよね。
キルヒヘルって、僕らには、予想できない名前、って感じです。

ムシャノコウジみたいな。

で、
アストリッドみたいな、素敵な女性なら、
もう、ビートルズの大将のジョンやら、色男のポールが、
連れてっても良さそうなところなのに、
やっぱり、惹かれあうのは、芸術家のスチュアート。

ベースなんか弾けないのに、
親友のジョンと一緒にいたいから、って、
絵の賞金でもらったお金で、ベース買っちゃって、
ステージで、ポールから、いやみ言われながらも、
後ろ向きで、ベース弾いてた、スチュ。

そういうところに、
僕も、中学の頃、きゅんときた覚えがあります。

このごろ、なぜか、中学のころに覚えたこととか、
あのころも、今も、あんまり変わっていない自分とか、
そういうことを、よく、ここに書いてる気がします。

45歳(ほんとうは44歳だけど)にして、
心は、青春か。

僕、高校生の頃、一部の生徒から、「青春」って呼ばれてたのを、
知らないふりして、知ってました。

ありがたいことです。

いろいろ、考えてたら、もう、午後2時をだいぶ過ぎてしまいました。

今日も、素敵な一日を。
美しい明日に向かって、心をこめて歌っています。

洋司