自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

友とするにわろき者

2010年09月13日 | Weblog
【徒然草 第百十七段】
   友とするにわろき者

 友とするにわろき者七つあり。一つには高くやんごとなき人、二つには若き人、三つには病なく身強き人、四つには酒を好む人、五つには武く勇める兵(つわもの)、六つには虚言(そらごと)する人、七つには欲深き人。よき友三つあり。一つには物くるる友、二つにはくすし(=医師)、三つには智慧ある友。

 二つめの「若き人」が何故「わろき友」なのか。年齢の差による趣味や考え方の相違から相性が合わないからか。友にすると、体力の差で無理をしてしまうからか。
 「よき友」の一つめに「物くるる友」を挙げているのは、清貧の生活をしている作者自身を衒ってのことか。
 最後の「智慧ある友」の「智慧」が問題になる語である。知識でもなくアイディアでもなく、それらを越えた訳の分からない「知」である。この「智慧」を有する人に未だ会ったことがない。
 ときどき無理を言う兼好法師であるが、上の文の大方は納得できる。

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