自 遊 想

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光速より速い!?・・・本当ならスゴイ!!!

2011年09月24日 | Weblog

(朝刊より)
 素粒子ニュートリノが質量を持つことの最終確認を目指す国際共同実験OPERA(オペラ)の研究グループは22日、ニュートリノの速度が光速より速いことを実験で見出したと発表した。確認されれば、アインシュタインの相対性理論に重大な欠陥があることになる。
 実験では、スイスの欧州合同原子核研究機構の加速器から730キロ先にあるイタリアのグランサッソ国立研究所の地下検出器へ、数十億のニュートリノ粒子を発射。光の到達時間は2.3ミリ秒だったが、ニュートリノの到達はそれよりも60ナノ秒ほど早かった(誤差は10ナノ秒以下)。ニュートリノの速度は毎秒30万6キロで、光速より毎秒6キロ速いことになる。
 OPERA(オペラ)のスポークスマンを務める物理学者のアントニオ・エレディタート氏は、「ニュートリノの速さを知るための実験だったが、このような結果が得られるとは」と、本人も驚きを隠せない様子。発表に至るまでには、約6か月をかけて再検証や再テストなどを行ったという。
 研究者らはなお今回の結果には慎重で、世界中の物理学者らに精査してもらおうと、同日ウェブサイト上に全データを公開することにした。結果が確認されれば、物理学における理解が根本から覆されることになるという。

 ★物体を貫通するのに加速?

 ニュートリノは、太陽などの恒星が核融合を起こす時の副産物だ。電気的に中性な粒子で、極めて小さく、質量を持つことが発見されたのはごく最近のこと。大量に存在しているが検出は難しいことから「幽霊素粒子」とも呼ばれる。
 ただし、アインシュタインの特殊相対性理論に沿えば、物質は真空では光より速く移動することができない。
 ニュートリノは地球の地殻を含めて物体を貫通して移動しているが、「移動速度が(貫通により)遅くなることはあっても光速以上に加速することはあり得ない」と、データの再検証に参加したフランスの物理学者、ピエール・ビネトリュイ氏は、疑問点を指摘した。
 2007年に米フェルミ国立加速器研究所で同様の実験に参加した英オックスフォード大のアルフォンス・ウィーバー教授(素粒子物理学)は、光速より速いニュートリノが現行の理論と相容れないことを認めた上で、測定誤差の可能性を指摘し、同様の実験を行って結果を検証する必要性を説いた。
 フェルミで行われた実験では、やはりニュートリノの速度が光速をやや上回っていたが、結果は測定誤差の範囲内だったという。

 ★4次元とは別の次元?

 理論物理学者は、ニュートリノの予想外の速さを説明するための新たな理論を構築する必要に迫られるだろう。
 先のビネトリュイ氏は、ニュートリノが4次元(空間の3次元+時間)とは別の次元への近道を見つけたのかもしれないと話した。「あるいは、光速は最速とわれわれが思い込んでいただけなのかもしれない」と言う。


(この実験結果を疑問視する物理学者が多くいるのは当然だ。が、もし本当なら期を画するスゴイことだ。)

3 コメント

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ニュートリノ (理方)
2011-09-24 09:46:34
物質を構成する電子やクォークといった素粒子の一種。殆どのものをすり抜けるので検出し難いが、ノーベル賞受賞の小柴さんらが超新星から飛んできたものを観測するのに始めて成功した。電子型、ミュー型、タウ型の3種があるが、お互いに「変身」し合うなど奇妙な性質をもつ。
Unknown (理方)
2011-09-24 23:37:18
この実験結果が真だとしても、一般相対性理論が崩れたわけでは決してない。一般相対性理論は依然として現実世界を説明する。ただ、説明できない領域があるかもしれないということを、この実験結果が(今のところ)暗示しているのである。
Unknown (理方)
2012-02-24 13:11:01
この実験に誤作動があったことが、昨日、判明。再度、実験するとのこと。

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