谷沢健一のニューアマチュアリズム

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初試合に向けて(その3)

2006-02-19 | YBC始動
 反省すべき点も少なくない。その一つは、初試合を控えて実戦力を上げる練習に終始したために、サードチームの諸君を置き忘れがちだったことである。1月の練習では張り切って参加していた16歳、17歳の選手の何人かに覇気が欠けているのだ。合宿のミーティングでは、YBCフェニーズ秘策の「バントシフト」や「挟殺プレー」に時間をかけて説明したために、理解の度合いに凹凸が生まれてしまったようだ。
 18日の朝、神宮室内に着くと、選手の一人の父親が話しかけてきた。「息子が練習についていけないと、少し沈んでいるんですよ。」私は選手に話してやった、「そんな急には上手くならないから、少しずつやればいいんだよ。」
 そういえば、彼は合宿にも参加していなかった。1月の練習で音(ね)をあげてしまったのかもしれない。今日も打撃練習の第四組に入って、ホソバヤル投手が投げるボールに相対していたが、腰を引きすぎるスイングが目立った。彼だけでなく、自信を失いかねない選手のいるのが心配である。
 初試合のための実戦練習が優先順位の1番目だが、乗り遅れがちな選手の様々な疑問を解いてやることも後回しにできない。幸い、サードチーム担当の蔵重チーフコーチが、ノックやキャッチボールなどの合間々々に、選手たちに「無言の熱き激励」をしている。得がたい心配りで、選手も感謝すべきだが、私もまた感謝したい。
 「無敗而有敗」の意味をもう一度噛みしめてみたい気がすると同時に、「監督として優しすぎるか」と自問している。ともあれ、トップ・セカンドチームの諸君には、更に厳しさを加えなければならない。