そんな大矢監督が昨年の後半、禁令をひとつ発した。横浜OBが試合前に選手食堂へ出入りするのを禁止したのである。何か具体的に大変な事件があったのか、それほどでなくても大小取り混ぜて何度も困ることがあったのか、私にはよくわからない。
あえて推察すれば、OBが選手へアドバイスすることが頻繁すぎたのかもしれない。それはプラスもあればマイナスもある。ただ、現役の選手たちは球界の大先輩に逆らうことはできないのが不文律だから、自軍の選手たちに余計な神経を使わせるたくないという配慮もあったのではないだろうか。
横浜スタジアムの選手食堂は、報道関係者用と隣り合わせであるため、選手やコーチとの接触が容易である。調理場を中心とした構造上の問題もあろう。メジャーリーグではロッカールームでインタビューが公然と行われ、IDカードを持っていれば基本的に自由に出入りできる。日本ではそこまでの寛容さはないし、勝敗によってはロッカールームでの選手や監督の言動を見せたくないこともある。
宜野湾の食堂も同様な構造である。一応、球団関係者以外立入禁止の看板があるものの、OBも気軽に入っていたのだろう。先日、突然、あるOB選手(かつてのスタープレーヤーである)が大矢監督に食堂から追い出されたという。そのOBは凄い剣幕で怒っていたらしい。
球界の功労者や球団に貢献した先輩をリスペクトする風潮が希薄であることは、私もよく知っている。それにしても、私が大矢監督の立場であったらどうするであろうか。2度目の監督として招かれたのは、やはり大矢氏の真摯な情熱溢れる選手育成が、球団首脳の心をとらえたのであろう。星野氏や落合氏のように一見してわかるような強烈な個性ではないにしても、自分の信頼するコーチが解任されそうな時は、監督の職を賭して守るような一途な性格である。
だから、これと思う選手をよくコンバートする。その選手自身がどう思おうと、これと見込んで信じてしまえば、それを貫徹するのが大矢監督である。今季はクルーンをさらわれたが、おそらくヒューズという新ストッパーを育てるであろう。ヒューズを含めて6人の外国人を抱える。牛込氏譲りのスカウティングの目で6人を見極め、シーズンのどの時点でだれをどう使うか、それが今年のベイスターズのカギである。
キャンプ序盤から実践的なシート打撃に時間を割いているのも、その早く見極めたいという気持ちの表れだろう。そういう柔和な表情の奥にある真剣な頑固さを思うと、「大矢頑張れ」と背を押して上げたくなる。横浜にいすわって、連覇してくれよ!
あえて推察すれば、OBが選手へアドバイスすることが頻繁すぎたのかもしれない。それはプラスもあればマイナスもある。ただ、現役の選手たちは球界の大先輩に逆らうことはできないのが不文律だから、自軍の選手たちに余計な神経を使わせるたくないという配慮もあったのではないだろうか。
横浜スタジアムの選手食堂は、報道関係者用と隣り合わせであるため、選手やコーチとの接触が容易である。調理場を中心とした構造上の問題もあろう。メジャーリーグではロッカールームでインタビューが公然と行われ、IDカードを持っていれば基本的に自由に出入りできる。日本ではそこまでの寛容さはないし、勝敗によってはロッカールームでの選手や監督の言動を見せたくないこともある。
宜野湾の食堂も同様な構造である。一応、球団関係者以外立入禁止の看板があるものの、OBも気軽に入っていたのだろう。先日、突然、あるOB選手(かつてのスタープレーヤーである)が大矢監督に食堂から追い出されたという。そのOBは凄い剣幕で怒っていたらしい。
球界の功労者や球団に貢献した先輩をリスペクトする風潮が希薄であることは、私もよく知っている。それにしても、私が大矢監督の立場であったらどうするであろうか。2度目の監督として招かれたのは、やはり大矢氏の真摯な情熱溢れる選手育成が、球団首脳の心をとらえたのであろう。星野氏や落合氏のように一見してわかるような強烈な個性ではないにしても、自分の信頼するコーチが解任されそうな時は、監督の職を賭して守るような一途な性格である。
だから、これと思う選手をよくコンバートする。その選手自身がどう思おうと、これと見込んで信じてしまえば、それを貫徹するのが大矢監督である。今季はクルーンをさらわれたが、おそらくヒューズという新ストッパーを育てるであろう。ヒューズを含めて6人の外国人を抱える。牛込氏譲りのスカウティングの目で6人を見極め、シーズンのどの時点でだれをどう使うか、それが今年のベイスターズのカギである。
キャンプ序盤から実践的なシート打撃に時間を割いているのも、その早く見極めたいという気持ちの表れだろう。そういう柔和な表情の奥にある真剣な頑固さを思うと、「大矢頑張れ」と背を押して上げたくなる。横浜にいすわって、連覇してくれよ!