ポケットの中で映画を温めて

今までに観た昔の映画を振り返ったり、最近の映画の感想も。欲張って本や音楽、その他も。

『天空の蜂』を観て

2015年09月22日 | 日本映画
テーマに興味があって久しぶりに映画館に行った。
作品は『天空の蜂』( 堤幸彦監督、2015年)。
最近は、休日に映画を観たことがなく、着いてビックリ。最前列の席しか残っていなかった。
こんなだったら、ネットで予約しておけば良かったと思ったが、まあ、しょうがない。
ということで席に行ったら、これはマズイ。
映画が始まれば、スクリーンを常に見上げていなければならず、上下の大きさも変形して見える。おまけに、目も痛くなる予感がする。
いくらなんでも、鑑賞に耐えられない位置まで席を作る必要があるだろうか。
余程、通路に座り込んで観ようと考えたが、我慢して観てみた。

95年8月8日、自衛隊用の最新大型ヘリコプター「ビッグB」が何者かにより遠隔操作されて動き出し、
福井県にある原子力発電所「新陽」の真上に静止する。
犯人は「天空の蜂」と名乗り、国内すべての原発を廃棄するよう要求。
従わなければ爆発物が搭載された「ビックB」を原発に墜落させると宣言する。
「ビッグB」を開発した設計士の湯原と、原発の設計士・三島は、事件解決のために力を尽くすが……。

史上最悪の原発テロ事件解決に向けて奔走する人々の8時間のドラマを描く。
(あらすじは、映画.comからの引用)

愛知県、錦重工業小牧工場から飛び出す「ビッグB」。
あれ、舞台設定は今この映画を観ているここの事ではないかと、一気に親近感を覚える。
後はワクワクドキドキ。
と思いきや、サスペンス調にはちょっともならず、会話による状況説明。
それも、緊張感を出したいためか、力んでしゃべってみたり、大袈裟な表情の顔をしてみたり。
要は、相変わらずのテレビ仕立ての画面作り。
そりゃ、堤監督はテレビディレクター出身だとしても、これはないでしょうと思う。
なんで、お金と時間を潰して、このような映画を私が観なければいけないの、と後悔が先に立つ。

ラストに原発に対するメッセージが含まれていて、それを訴えたければ、もっと映画とは何かを考えてメッセージを送ってほしいのに。
このような映画なら、原作を読んでお終いとした方が良かったのかなと思う。

余りケチばかり付けてもいけないから、良かった事を書くと、本木雅弘、國村隼、柄本明の演技の上手さ。
特に”本木”は役に成り切っていて、凄いと思う。
それと反対に、江口洋介の妻役(名前は出さない)の演技はひどい。
監督は自分の作品に愛着があったら、出演者の演技チェックをしたら。と思った。

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