信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

上生坂犀川の風景&松本地域森林林業振興会役員並びに担当職員研修

2020年11月09日 | 生坂村の風景
 9日(月)は晴れて穏やかな空が広がり、朝晩は冷え込みが強く、昼間でも肌寒く感じられました。

▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、上生坂西手集落に行き、清き流れの犀川の風景を撮影しました。
上生坂の犀川の風景




 午前10時からは、松本地域森林林業振興会の役員並びに担当職員による、信州F.POWERプロジェクトの視察研修が行われました。
 研修開催に当たり、征矢野建材株式会社の櫻井社長さんから、ようやく軌道に乗りつつあるが、製材丸太が予定の10分の1で、未利用材が欠乏している状況であり、来週からチップ業者との協力を始めるが、松本地域市村の皆さんのご協力もお願いされるなどの挨拶を頂戴しました。


 我が振興会の会長の高野麻績村長さんから、森林は大きな資源であるが、まだ活用されていないところが多く、さらに活用するために地域の協力は欠かせない訳であり、我々行政も協力して、もっと森林を生かしていきたいと考えますなどと、視察対応のお願いの挨拶をされました。


 塩尻市の西窪森林課長さん、征矢野建材株式会社の清水常務さん、ソヤノウッドパワー株式会社の石井所長さん、赤沼工場長さんから、信州F.POWERプロジェクトなどそれぞれの会社・施設等の説明をしてもらいました。




 その後、2班に分かれて視察を行い、私たちは清水常務さんから平成27年4月から稼働しています製材・木材加工工場ソヤノウッドパークの説明をしていただきました。






 こちらは、長野県内で伐採された木材を製材から乾燥、最終製品生産まで行う、大規模木材加工施設で、「あづみの松シリーズ」の床板をはじめとする内装材及び外壁材・構造躯体等の生産を一貫して行うことで、品質管理体制を整え、最新鋭の設備により生産コストを下げることを実現されていました。




 プレスリーファクトリーは、フローリングや羽目板等の内外材の塗装を行って、木材の風合を活かしながら、表面を美しく仕上げるUV塗装を取り扱っている他、浮造り仕上げや板を圧縮し、表面硬度を高くする圧密加工も行っているとのことでした。






 また、県内最大規模を誇る木材加工施設で、これまで積極的な利用がなされてこなかったアカマツや広葉樹を主体に、年間10万立法メートルの原木を使用して、フロア材や住宅の構造材を製造していました。木材の安定的な受入と高速製材システムの採用により、国際競争力のある製品を製造しているとのことでした。







 信州F.POWERプロジェクトとは、森林資源を無駄なく活用し、その利益を山側に還元することで、林業を産業として復活させ、森林の再生や木材産業の振興を図る取組です。
 さらに、木質バイオマス発電や、木質ペレット燃料を製造・供給することにより、環境負荷の少ない循環型社会の形成を目指しています。
長野県は、このプロジェクトの施設整備等へ支援するとともに、木材の安定供給及び関係者間の総合的な調整を行っているところです。






 征矢野建材株式会社が出資参画しているソヤノウッドパワー株式会社が「信州F・POWERプロジェクト」の一環として長野県塩尻市で建設を進めていました「ソヤノウッドパワー発電所」が10月15日に営業運転を開始しました。






 本発電所は、これまで山林に残置されてきた間伐材等の未利用材や木材加工施設から発生する製材端材を燃料として有効利用し発電を行う木質バイオマス発電所です。発電出力は14,500kWであり、木質バイオマス発電所としては長野県内最大規模となります。
 ソヤノウッドパワー株式会社及び出資者は、本発電事業を通じて、再生可能エネルギーの普及拡大、長野県の林業再生や地域の活性化に貢献していくとのことです。






 ソヤノウッドパワー発電所の燃料受入トラックダンバ、燃料サイロ、内部循環流動床ボイラ、バグフィルタ、中央制御室、蒸気タービン・発電機などを詳しく説明いただきましたが、スケールの大きさに驚きました。






 昼食後は長野県林業総合センターの視察研修を行いました。春日所長さんの歓迎の挨拶をいただき始まり、指導部の市原さんから当センターについて説明をしていただきました。


 長野県は、県土の約8割を森林が占めており、当センターは、林業生産技術を改善し、林業経営の高度化を図るとともに、適正な森林整備を健全な森林を造成することを目的として、昭和36年に塩尻市宗賀の県営苗圃内に「林業指導所」として発足し、以来本県森林・林業の発展に大きく寄与してきました。
しかしながら、森林・林業に対する社会的要請は木材の生産のみならず、国土の保全や水資源の確保、保健休養の場の提供などますます多様化・高度化してきました。このような情勢に対処するため、昭和63年に現在地に移転し、管理部、指導部、育林部、特産部、木材部の5部を設置、森林学習展示館及び緑の体験学習施設を新たに併設するなど、業務内容を充実させるとともに、名称も「長野県林業総合センター」と改め、平成11年には、森林における様々な体験や実習を通じて一般県民の皆様等が森林・林業に親しめる場所とするとともに、これからの林業を担う若い林業技術者を養成する場所として「体験学習の森」を増設しました。


 マツタケの人工栽培を目指した研究について、古川部長さんから説明していただきました。マツタケの人工栽培を3段階に分けて目指していて、第1段階の無菌感染苗木作製に成功し、第2段階の林地植栽を始めていました。




 現在、長野県のマツタケ生産量は平成18年以降毎年全国一位ですが、今後ともマツタケが多く採れる長野県を目指し、林業総合センターでは林地での人工栽培に取り組み始めています。
 現在、第1段階の無菌感染苗木が完成し、第2段階苗木を林地に植栽、第3段階苗木が成長しマツタケが発生など、マツタケの人工栽培を目指す研究の説明をしていただきました。


 作製された無菌感染苗木や林地に植栽された無菌感染苗木、無菌環境下でマツタケ菌とアカマツ幼苗を接触させ、シロを形成した苗木などの説明を受け、マツタケ菌の生育を促すため無菌環境下で作製する必要があるとのことでした。




 森林学習展示館は、信州の美しい自然や森林の働き、森林の大切さ、木材の良さなどを、目で見たり、体験したりしながら理解してもらう施設で、常設展示のほかに、毎月「森林教室」として、自然観察会、バードウォッチング、草木染め、木工教室などを、「森の勉強会」として人と森林といったテーマの講座を開催していました。








 平成17年3月から9月まで半年間にわたって開催された「愛・地球博」の長野県館に展示されていた「千年の舞台土壌~15センチの奇跡~」が当展示館に移設されました。森林の土壌の偉大な力が見られました。




 平成28年6月5日に開催された、第67回全国植樹祭で、天皇・皇后両陛下が式典でお使いになられた「お手播き箱」やお手植え用の「お鍬」などの木製品を、招待者に贈呈した大会記念品や全国植樹祭の様子を伝えるパネルなども紹介されていました。




 このように、当センターは、本県における森林・林業に関する試験研究、林業の担い手の養成、森林・林業の学習及び普及啓発の場としての役割を担っています。
 最後に千代林務課長さんが林業振興等について3つのお願いをされ、私が、視察研修をご対応いただいたことに御礼を申し上げ、当振興会の市村の皆さんも、森林を生かすためのご理解とご協力をお願いするなどの挨拶で締めさせていただきました。



 今回の視察研修では、征矢野建材株式会社の櫻井社長さんはじめ多くの関係各位にご対応いただき感謝申し上げます。信州F.POWERプロジェクトの推進と、森林林業の振興により、我々3市5村の更なる活性化につながることを願う次第です。




 その他生坂村では、保育園で身体測定、小中学校でSC来校、中学校で1年生総合の日(パラグライダー体験)、母子手帳アプリオンライン会議、やまなみ荘村内無料入浴日、少年少女サッカー教室などが行われました。

最新の画像もっと見る