先にブレイディみかこのブロークン・ブリテンに聞けを読んで それにちらっと紹介されてた本だ。ポバティー・サファリ イギリス最下層の怒り ダレン・マクガーヴェイ著 ブレイディみかこ序文 山田文訳 集英社刊 2019年初版だ。 amazonで見てみたら 2400円+税といい値段だし 図書館検索したら あって 誰も待ってなかったんで借り出してきた。次がいないので3週間借りれるので 3週間もいらんだろう 3日もあれば・・と思っていたら これが思いのほか手ごわい。謝辞も入れて341ページ 全体が32の章に分かれているのだけど 原著のせいか翻訳のせいか知らんが 一度に二章読むのがやっとである。なんかやたらまわりくどく長いフレーズが多くて言い回しが難解。まあ それ以前に ブレイディみかこが 翻訳の講座を受けた時に最初に言われたのが UKをイギリスと訳すな・・というアレ。UKってグレートブリテン北アイルランド連合王国だからイギリスではない。イギリスって和製英語らしくてENGLANDだかEnglishから来てるらしいのだが まあそれはどうでもいい。ほぼ十日悪戦苦闘して読んだのだけど 英国最下層の階級闘争うんぬんの考察かと思えば 言いたかったのはごくシンプルで 貧困の解決策の一部は個人が責任を持って見つけなければいけない それが責任を引き受けることだ・・とか自分が変わらなければ何も変わらない 全てを社会というか外的要因のせいにしてはいけない・・ということ ちなみにタイトルのポバティー・サファリというのは ある種のサファリのように現地の住民の暮らしを安全な距離から眺めたあと やがて窓を閉じてそのことを徐々に忘れていく・・というところから取られたらしい。まあ 人生がうまくいかないのを全て外的要因にして攻撃するのは簡単だが 実際の問題の解決策は自分の中にあって それを見つけて変わらないことには何も変わらない・・という誰でも知ってそうだが 意外と盲点になってることだ。自分が変わるというのは 現状に迎合するのではなく 多くの事象を知って自分なりに検証して判断し 自分で考え変わることなのだが・・・まあ あたしはメンタル持ちなんで みんな周りが悪いんだ・・と思ってた時期もあるのだけど 結局自分で折り合いつけて 自分が変わる以外この病気に打ち勝つ方法は無いのだな・・と認識した経験があるのでこの本は面白かったけど 2400円の価値はない。苦労して最後まで読んできて 最期の数章でごくシンプルな答えが導き出されるからである。ブレイディ氏が序文で絶賛してたけど 英国の最下層にいるわけじゃないあたしには どうもピンとこない。良書ではあると思うが 一度図書館で借りてみてから判断すればいいと思う。ちなみに あたしはこれを買うぐらいなら あと千円ちょい足して船曳由美氏の黒川能を買われることをお薦めしたい。
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