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2021-04-22 13:34:52 | メンタルヘルス
少し知ってたけど 詳しくは知らないロヒンギャ難民の話。 ロヒンギャ危機 民族浄化の真相 中西嘉宏著 中公新書刊 2021年1月初版。著者は京大東アジア地域研究所 准教授。ロヒンギャ難民て バングラディッシュ難民の話だとばっかり思ってたあたしは阿呆だ。正確には ミャンマー(旧ビルマ)の西側バングラディッシュと接するあたりに居住してるイスラム系住民のことだそうな。ご存じの通りミャンマーは9割が仏教徒で残りの1割くらいがムスリムというかイスラム教徒だそうで(ヒンズー教徒も少ないがいるけれど)これを総称してロヒンギャと言う。人口調査によれば200万弱のロヒンギャがいて 大半はバングラディッシュから不法移民。ロヒンギャの何が違うか?といえば 国籍がないことである。全てのイスラム教徒の国籍がないわけではないけど ロヒンギャは国籍取得が認められてない。ミャンマーって憲法で半分の権力を軍が持つことが規定されてるので 仏教国で民主主義と思われがちだが実は 軍部にお伺い立てながら政局運営してる一見民主主義国家の様だが実は違うらしい。軍とロヒンギャの武装勢力とは敵対関係にあるので ロヒンギャの武装組織をテロリスト指定して軍事行動を起こしてるが これに多数の民間人が巻き込まれ まあジェノサイド(民族浄化)もあったらしい。100万人程度が隣国バングラディッシュに難民として逃れ難民キャンプ生活をしてるわけで バングラディッシュはミャンマーに帰還させたいらしいが ミャンマーは無国籍であることを盾に拒否して宙ぶらりん状態だ。ミャンマーで国籍が取れるのは 土着民族でビルマ語を話し仏教徒でない限り国籍が取れないようなので どれか一つでも適合しないと無国籍になってしまう。まあ それで民族浄化や迫害があって難民となるわけで 最近軍のクーデターがあってまた軍政になっちゃったが 民政移管してた時期も短いながらある。有名のなのは ノーベル平和賞を取ったアウンサン・スーチー氏だけど 彼女ですら ”彼ら(ロヒンギャ)は本当のビルマ人ではない 彼らはバングラディシュ人”とまで言い切るので もう国自体が偏見と差別に満ちている。ミャンマーはアジア最後のフロンティアらしくて 日本企業も多数進出しているが 実は非常に不安定な国なわけで 昨今では 非武装の市民に軍が発砲して多数の死者が出てるし 一体この国はなんだ?と思わせるところも多い。本書は5章までその歴史について解説し 終章で著者の意見を述べてるので 非常に読みやすいが なにせ問題が複雑すぎて内容的には難解ではあるが 一通り読めばその歴史と問題点が見えてくるとこは 素晴らしいと思う。文句なしの良書だ。とっくに読んで感心してたのだが 個人的にメンタルが不安定だ。気分転換で大阪の実家の用事と京都の家探しをGWにする予定だったのだが 緊急事態宣言出まくりで行けそうにないのもあって かなり支離滅裂な文を書いてることをお許しいただきたい。新書だが買っても880円+税だし 図書館探せばあると思うので是非読んで欲しい。お薦めである。
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