トライランダーの蔵出し写真館 第2号

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本ブログ

空港需要予測

2010-03-09 21:29:00 | 航空
需要予測達成8空港のみ=国内旅客、9割は下回る-国交省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100309-00000184-jij-pol


の記事が目についた。
特に紋別、石見、大館能代や松本、稚内などが当初予測の2割程度の利用率に止まっているという。
松本に至っては、昨年、JALの経営再建問題の途上で定期便全廃も話題となった。何とかフジドリームエアラインズにより路線が継続されることとなったが、昨年7月の就航以来、全路線平均の搭乗率は40~50%に止まっており、会社の存続そのものが苦境に立たされて来る可能性も考えられる。

JALの経営破綻問題の中「国による地方空港の乱立」に責任の一端を擦り付けるような議論があったが、紋別、石見、大館能代の3空港はいずれもANAの路線しか就航していない。

2000年以降に新規開港したいわゆる「地方空港」
http://www.asahi.com/politics/gallery_e/view_photo.html?politics-pg/1122/TKY200911210396.jpg
に加え、筆者が記憶している大館能代、庄内、福島、石見、佐賀等を含めてみても、JALが就航した地方空港は静岡と福島の2か所に止まる。
そのことからみても国の地方空港政策に原因の一端を押し付けるのには無理があろう。搭乗率保証こそあろうがANAのほうが地方ローカル線を担っている存在であるということがここに立証される。

他方、需要予測を達成できた空港は旭川、庄内、羽田、県営名古屋(小牧)、岡山、長崎、熊本、那覇の8空港であったという。
ここに庄内の名が出てくるのが意外な気がする。一見大館能代と立地条件は大して変わらないように思えるのだが。

大館能代と庄内の明暗を分けるものは何か。
大館能代空港と庄内空港はどちらも東北地方の日本海側に存在し、両空港とも同じ県内の県庁所在地にもう一つの空港が存在するという共通点を有しながらも、細かく分析すると何らかの事由が存在する筈である。

次回はここに存在する両空港の違いについて分析してみようと思う。