遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

日本アカデミー賞

2020-03-10 15:19:08 | 映画

令和2年3月10日(火)

日本アカデミー賞授賞式

3月6日、第43回日本アカデミー賞の授賞式が

新型コロナウイルスの影響で、無観客で実施された。

今回の作品賞は、下馬評では大手配給の「キングダム」

「蜜蜂と遠雷」や話題作「翔んで埼玉」に人気が在った

が、独立系スターサンズ、イオン制作の「新聞記者」が

作品賞を受賞した。

この映画は、国家権力に真っ向う戦う姿勢が、批判を

買い、制作当初から様々な圧力を受け、出演者を揃える

のにも苦労、またこの映画の宣伝も儘ならず、上映館

も制限される。にも拘らず今回受賞出来たのは、上から

の圧力に反発する映画製作者達の善意が投票に繋がった

様で、、一映画ファンとしてとても喜ばしい出来事。

昨年の夏(7月初め)封切られた映画「新聞記者」は、

制作時は全く知らなかった。宣伝も殆どなく、ネット

で東京の一部で「試写会」が行われた記述を目にし、

7月6日に、東宝シネマズイオン港へ出かける。

この映画は、東京新聞社会部記者の望月衣塑子さんの

原作「新聞記者」の映画化である。

当時、安倍内閣の官房長官との記者会見中に、次々に

質問をして、言葉に詰まり、不利と見るやその記者は

直ちに退席させられ、話題となって居た。

それが望月衣塑子さんである。

「モリカケ問題」「多くの統計不正問題」「多くの大臣

の失言問題」等々、、、、今も延々と続いている。

政治不信が続き、形勢不利と見るや、他のスキャンダル

をでっち上げる。 責任転嫁をして逃げ続けている。

そんな政界の闇を、架空の「内閣情報調査室」を舞台に

政治家の不都合なニュースに「フェイク・ニュース」を

発信させ、政局を有利に導く側と、これに反発する

この情報室の若手官僚と新聞記者が掘り起こしていく、

「ヒューマン・サスペンス」ドラマである。

「新聞記者」は作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀主演

女優賞の3冠を達成した。

最優秀主演男優賞を受賞した松阪桃李さんは、昨年(第

42回)映画「狐狼の血」で日本アカデミー最優秀助演

男優賞を受賞している。「今回は、映画制作する段階か

ら、色々な問題が何度も何度も起き、制作する者全員が

とても苦労をしてきました。受賞はとても嬉しいです」

最優秀主演女優賞のシム・ウンギョン(韓国)さんは

「受賞するとは思っても見なかった、何も考えて来な

かった。スタッフや映画に携わった方々に感謝します」

彼女は、先の「毎日映画コンクール」でも同作品で、

最優秀主演女優賞を受賞されている。

当初、この映画の女性記者役を、日本の女優の中から

探して居たが、政権の姿勢を執らえた映画に尻込みす

る女優ばかりで、シム・ウンギョンさんが選らばれた。

彼女は演技力も在り、今後も期待される女優である。

この他の作品にも久しぶりに楽しめた映画が在った。

「記憶にございません」(三谷幸喜監督)、中井貴一

主演のこの映画、総理大臣を主役にした、都会的な

コメデイ映画。喜劇俳優は一人も居らず、ギャグも

無しで、芸達者なキャストは終始笑わせる。

 

「最高の人生の見つけ方」(犬童一心監督)、吉永

小百合(天海裕希)主演。アメリカ映画のリメーク

版。余命半年と宣告された二人の女性(米は男性)

が死ぬ前にやりたい事を実践する旅に出て自分の

人生」を振り返る、、、、、大人の童話。

映画「新聞記者」は私(ヤギ爺)のブログで昨年

7月9日、7月12日に紹介して居ります。

また、「記憶にございません」「最高の人生の見

つけかた」についてもブログで9月紹介しました。

是非ご一読下さい。

 

今日の1句(俳人の名句)

春光や紫を帯ぶ毒魚の瞳     富安風生



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