Music Mania

No Music No Life

ディスカバービートルズ その26

2020年12月11日 | ビートルズ


12月6日放送のディスカバービートルズは、アルバム「ザ・ビートルズ」からC面だ。
B面と違いインパクトの強い曲が多く、ビートルズにしてはハードな内容となっている。
1曲目の「バースデイ」は最初聴いたときはそれほどでもなかったけど、ギター弾きはじめの頃に仲間たちとよく演奏していたら大好きになった。
ロックンロール調の曲だけど、デビュー当時の荒削りな感じがなくなり、とても洗練されてる。
続いての「ヤーブルース」はジョンのお気に入りで、スーパーグループのダーティーマックやプラスチックオノバンドでもやっている。
ここでのジョンのギターソロが、いかにもジョンらしいというか、普段リードギターを弾いてる人には思いつかないものだと思う。
その他、このC面は全曲隠れた名曲が揃っている。
今回この番組で初めて知ったのは、「ヘルタースケルター」のベースはジョンが弾いているということ。
このベース、グループがすごいしフレーズもカッコいい。
僕はてっきりポールだと思ってた。
ジョージの曲は最後の「ロングロングロング」で、地味だけど美しく、ソロになってからのジョージっぽい。

・マッカートニー3

ポールがこの年末に宅録のソロアルバム「マッカートニー3」を出すらしい。
そう、3作目の宅録シリーズで、1作目の1970年「マッカートニー」、2作目の1980年「マッカートニー2」に続いてのものになる。
でも僕はあまり期待していない。
前2作があまり好みじゃないから。
ただし希望はある。
前2作が、レコード発売の予定ではなかったのに出すことになったのに対して、今度の3作目は、おそらく最初から発売するつもりだったこと。
発売されることが前提になってるのとなってないのとでは、気合の入り方も違うだろう。
では、ちょっとだけ、前2作をおさらいしておこう。

「マッカートニー」

まだビートルズ在籍中に作られたアルバムで、解散が避けられない現実に酒浸りになっていたポールが自らのリハビリで作ったもの。
とてもラフな作りで、たしかにレコード発売が前提になっていない仕上がりだ。
ただし曲そのものは良くできている。
もしこれらの曲がビートルズのメンバーと仕上げてジョージマーチンがプロデュースすれば、見違えるほどよくなったと思う。
実際、「テディーボーイ」のビートルズ版のデモを聴くと、ジョージのギターがとてもいい感じに入ってるし、後半に入ってくるジョンのボーカルもセンスが感じられるしで、名曲の予感がある。

Teddy Boy (Remastered 2011)


「マッカートニー2」

10年ぶりの宅録アルバムは、元々はポールが自分がクルマとかで聴いて楽しむために作られたもので、発売の予定はなかったと言われる。
内容はポール版テクノポップで、当時イギリスでも人気だったYMOの影響が感じられる。
いわゆるピコピコサウンドで、前作よりはるかに完成度の高いレコーディングになってるけど、楽曲の質は落ちるように思う。
前作と同じくインストナンバーが数曲入っている。
これがポールらしくないというか、曲はいいんだけど、なにか違う感がある。
とくに日本をイメージした「フローズンジャップ」なんてほとんどYMOだ。
ちなみにこのアルバムの少し前に発表されたクリスマスソング「ワンダフル・クリスマスタイム」もポール一人のレコーディングで、すでにテクノ風味がある。

Paul McCartney - McCartney II: Frozen Jap