早起き梟のひとりごと

仕事に追われる日々を少しだけ立ち止まって見つめてみると・・・

漢詩を詠もう

2016-01-26 06:02:16 | 買った本

写真は 漢詩入門  一海知義 岩波ジュニア新書 840円+税。

国破れて山河在りー杜甫 ー「春望」

ここからは縦書き。

            渾 白 家 烽 恨 感 城 国

            欲 頭 書 火 別 時 春 破

            不 掻 抵 連 鳥 花 草 山

            勝 更 万 三 驚 濺 木 河

            簪 短 金 月 心 涙 深 在

書き下してみよう。

 国破れて 山河在り

 城春にして 草木深し

 時に感じては 花も涙を濺ぎ

 別れを恨んでは 鳥も心を驚かす

 烽火 三月に連なり

 家書 万金に抵る 

 白頭 掻けば 更に短く

 渾て簪に勝えざらんと欲す

さあ、皆さん立ってください。立ちあがって声に出して詠みましょう。

 立て、ユミネ。

 立てよ、ゾエ。

立つんだ、ジョニー。

立てますか、k林。

立とうよ、A美。

立ってたんだ、東原。

立って見せてよ、やま。

立たなくていいです、いっちゃん。

立ってなさい、AWのY氏。

さあ皆さん、立ちあがって声に出して詠みましょう。

 くにやぶれて さんがあり

 じょうはるにして くさきふかし

 ときにかんじては はなもなみだをそそぎ

 わかれをうらんでは とりもこころをおどろかす

 ほうか さんがつにつらなり

 かしょ  ばんきんにあたる

 はくとう かけば さらにみじかく

 すべてしんにたえざらんとほっす

さあもう一度。

 くにやぶれて さんがあり

 じょうはるにして くさきふかし

 ときにかんじては はなもなみだをそそぎ

 わかれをうらんでは とりもこころをおどろかす

 ほうか さんがつにつらなり

 かしょ ばんきんにあたる

 はくとう かけば さらにみじかく

 すべてしんにたえざらんとほっす

訳は

国は破れたけれども山河だけは健在だ

町に春が来たけども草木だけが茂っている

平和なときなら春を迎えて楽しい花も鳥も、時勢に感じ涙を流し

別れを恨んではおどおどしている

戦いののろしはかけがいのない三月まで続き 

家からの手紙はなかなか届かず、まさに万金の価値がある

どうにもできずイライラして薄くなった頭をかいている

戦乱の世を平和に戻す事業に加わりたいのに、冠を止めるピンさえままならず、歳をとってしまった。それが哀しい

さあ、意味が分かったところでもう一度詠みましょう。

 くにやぶれて さんがあり

 じょうはるにして くさきふかし

 ときにかんじては はなもなみだをそそぎ

 わかれをうらんでは とりもこころをおどろかす

 ほうか さんがつにつらなり

 かしょ ばんきんにあたる

 はくとう かけば さらにみじかく

すべてしんにたえざらんとほっす

 

 漢詩を詠もう、さすれば心が満たされる。

 漢詩を詠もう、さすれば心が洗われる。

 漢詩を詠もう、さすれば心が放たれる。