一緒に世界の将来について考えよう

世界の将来について、一緒に考えていくブログ
-2006年から大恐慌の到来を予想
-6年半ぶりに投稿

大恐慌!?その213 FRBによる銀行以外の金融機関の救済は大恐慌以来?

2008-03-17 23:57:01 | 世界経済

FRBが管轄している銀行以外の金融機関に融資することは極めて稀であり、ベア・スターンズのケースは大恐慌以来の出来事だと言う。NY大Roubini教授は、FRBが銀行ではないベア・スターンズを監督しておらず、債務返済能力があるかどうか(insolvency)判断できないにも拘らず、債務返済能力が在るかのように単なる流動性の問題として、多額の公的資金を投入していることに多大な懸念を示している。債務返済能力のない非銀行組織の救済は、財政政策の問題であり、株主・経営陣が責任を取ってからの話である。そうでなければ、「利益は個人に帰属し、損失は社会に帰属する」という例になってしまう、と指摘している。

私が、この事例が公的資金による救済と聞いて抱いた違和感を正に表現している。公的資金投入ということは、国民の税金が失われる話であり、国民の代表たる国会の承認なしにそれが行えるのか。禁じ手とも言うべき手を使わざるを得ないほど事態が悪化していると言えばそれまでだが、やはり米政府・FRBの初動の遅れが致命的だったのだろう。結局、日本の失敗から何も学べなかったということか。。。

 

http://www.rgemonitor.com/blog/roubini

○A Generalized Run on the Shadow Financial System

Nouriel Roubini | Mar 17, 2008

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This is the worst US financial crisis since the Great Depression and the Fed is treating it as if it was only a liquidity crisis. But this is not just a liquidity crisis; it is rather a credit and insolvency crisis. And it is not the job of the Fed to bail out insolvent non bank financial institutions. If a bail out should occur this is a fiscal policy action that should be decided by Congress after the relevant equity holders have been wiped out and senior management fired without golden parachutes and huge severance packages.

○Step 9 of the Financial Meltdown: "one or two large and systemically important broker dealers" will "go belly up"

Nouriel Roubini | Mar 14, 2008

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Unless public money is used on a very temporary basis to achieve an orderly wind-down or merger of Bear Stearns this is another case where profits are privatized and losses are socialized. 

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If the Fed starts on the slippery slope of providing massive liquidity support to non-bank financial institutions that have recklessly managed their risks it enters into uncharted territory that radically changes its mandate and formal role. Breaking decades-old rules and practices is a radical action that seriously requires a clear public explanation and justification.   


大恐慌!?その212 米JPモルガン、1株2ドルでベアー・スターンズ買収

2008-03-17 10:13:47 | 世界経済

とうとう金融機関の救済買収が始まった。当局者のこれまでの強気な見解とは全く別で、日本のバブル崩壊後と同じ軌跡を辿っている様だ。FRBによる大量資金提供は、緊急避難策として必要なのかもしれないが、それだけでは不健全なバブルの温存、延命に過ぎず、日本のバブル処理において大量のゾンビ会社を温存させたために処理が長期化したものに繋がる動きであり、極めて憂慮される。

ブッシュ大統領が政権末期で政治指導力を発揮しづらい状況であるが、何らかの抜本的な対策(住宅市場不況及び金融界の動揺を止めるための財政投入を伴った、痛みを伴う施策)を打ち出さなければ、世界的な金融大恐慌の到来は時間の問題の様に思われる。

○米JPモルガン、1株2ドルでベアー・スターンズ買収

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-30854820080317

米JPモルガン・チェース(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)は16日、経営難に陥っているベアー・スターンズ(BSC.N: 株価, 企業情報, レポート)を1株約2ドルで買収すると発表した。買収は株式交換方式で行い、買収総額は約2億3600万ドルになる。

 買収合意に伴い、米連邦準備理事会(FRB)はベアー・スターンズに対し、最大300億ドルの特別融資を実施することで合意した。

 JPモルガンの声明によると、買収はベアー・スターンズ1株につき、JPモルガン株を0.05473ドルを割り当てる。JPモルガンは、ベアー・スターンズ本体や傘下部門が約定した取引義務をすべて保証するとしている。

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