先日のニュースで、沖縄の米軍基地にF22が来訪しているとのことです。何やら中国軍を牽制する作戦を帯びた行動の様です。
このF22ですが、1993年就役と、クルマなんかと比べれば随分時を経ていますが、米国最新鋭機です。最大速度等は、従来のF15と大差ありませんが、その大きな違いは、ステルス性にあるとのことです。テレビでも云っていましたが、F15と大差ない機体ですが、レーダー反射波の面積としては8cmCD相当しかないというから驚きます。
このステルス性を図るため、ミサイル等の兵曹は総て機内に収納し、機体外面に露出していません。また、ジェット推進ノズルにも工夫が凝らされている様で、熱線追尾も困難にしているらしい様です。なお、このジェットノズルですが、推力方向を可変化させており、通常の舵が効かなくなる超音速下での旋回等が可能だとのことです。しかし、余程訓練されたパイロットでも超音速下での旋回で10Gを超えると限界も近いものと想像されます。
我が国のF15も既に就役してからだいぶ経ていることもありますし、新鋭機としてF2戦闘機がありますが、今一力不足の感を持ちます。そこで、このF22をF15代替えの次期主力機としたいところでしょうが、現在のところ戦略機密の縦に米国は難色を示している様です。
話は若干変わりますが、戦闘機の操縦席キャノピーですが、大戦中のゼロ戦等は、細かいサッシに多数枚のガラスがはめ込まれていました。それが、ジェット時代になって、キャノピーの1/3前半と、その後方の2分割となり、後方が左右もしくは上下に開閉して、乗員が出入りできる様になっています。
このキャノピーの前部ですが、初期の機体は3分割位にされていて、乗員の真正面に当たる部分は、多分多層枚の強化合わせガラスが採用されているのでしょうが、最近の機体(F2やF22もそう)では、分割なされてなく一体成形となっています。半球状のこのキャノピー前部を、多層積層ガラスで製造するのは、視野内の画像歪みの問題もクリアーしなければならず結構難しいものだろうと思います。もっとも、これは想像ですが、キャノピー後部はポリカーボネイト樹脂製でしょうが、全面も肉厚の同様のものであるのかもしれません。
またまた、話が飛びますが、現在の様にCCDとかCMOS画像センサーだとかが発展した中にあっては、将来的にはコックピットにキャノピーが不要となる時代が訪れるのかもしれません。これは、航空機に限らない問題で、戦車にもペリスコープという光学的な装置が、運転席や砲塔に装備されていますが、電子デバイス化なされるはずです。また、潜水艦にはお馴染みの潜望鏡が装備されており、それを上に伸ばす必用から、船体を貫いて10m以上の鏡胴が装備なされていますが、電子デバイス化により小型化とか多面化できるのでしょう。