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ホンダのアシモはKGIは何に置いていたのだろう

2022-04-12 | コラム
ホンダのアシモはKGIは何に置いていたのだろう
 今日(4/12)、ホンダの元車用だった野浩行氏の訃報を知った。2011年4月1日に死去、享年82歳だったそうだ。

 この吉野氏の社長就任(1998年)の頃、ホンダは燃料電池車FCXを実験的に極少数納車したり、人間型2足歩行ロボットASIMOを開発しデモンストレーションした。しかし、その後、FCVについては、諸情勢から開発販売を断念したのは判るが、ロボットは尻切れトンボでなんら市販プロダクツに結び付いていない様に感じる。

 一体、ホンダのロボットは最終的な目標もしくは目的たるKGI(キーゴールインジケート)を何に置いていたんだろう。いやしくも、ホンダは学問を研究する機関ではない。その先行研究は、究極の目標として、何らかのプロダクツとして商品化し、先行投資額に見合った利益を生み出さねば、企業の未来はない。

 そうは云えども、ホンダが2足歩行で見事なバランス制御を完成させたというインパクトは世界的にインパクトを与えたのは事実だろう。米国などは2足もしくは4足での戦場での不整地などを自立歩行できるロボット兵器というべきものを開発しているという話題は、このホンダの発表以後に出てきたと思える。

 また、この2足歩行ロボットのバランス制御の核はジャイロもしくは3軸もしくは4軸のGセンサーにあり、それをセンシングしてバランス制御するというロジックもしくはアルゴリズムは、近年のヘリコプターとか、F35C(垂直離陸可能な戦闘機)とか、オスプレイのバランス制御にも類似のテクノロジーが使われているのだと想像する。

 しかし、繰り返すがホンダの最終目標が何かというところが見えてこない。こういうのを、元ホンダの役員であり数々の論評をしてきた故中村良夫氏が見たら、こういうだろう。「それはアマチュアリズムだよ。プロたれ」と。


#ホンダのロボット開発はアマチュアリズムだった?


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