装甲と聞くと、戦艦大和の舷側上部の鋼板厚は500mmmだとかそれ以上あったという話を聞く。しかも、通常の圧延鋼板でなく、いわゆる熱処理を施した対弾鋼板とかボロン鋼板(B鋼)と云われるものの様だが、何れにしても高張力鋼(ハイテン)の一種になろう。鋼は、ボロンと(ホウ素)とクロムを微量添加することで、著しく焼き入れ性が向上すると聞く。
しかし、現代戦においては大砲の時代はほぼ終わりを告げ、対艦ミサイル(米ハープーン、仏エクゾゼが有名)が主力兵器となっている。これらミサイルは、海面上5~15m程と低空を飛翔するから、レーダーで補足できる距離は30km程に近づかないと困難という。仮にミサイルがマッハ0.8程で飛翔(音速以上で低空飛翔すると、衝撃波で海面に水しぶきが上げ発見されるので亜音速で飛ぶ)すると、発見から着弾まで2分程しかない。操艦して回避なんか到底できないので、チャフ(対電波シーカ)とかフレアー(対赤外線シーカ)などの欺瞞材を放出しつつ、それでも逸れないで接近する場合は近接防御兵器・CIWSのレーダー誘導バルカンで打ち落とす。この対艦ミサイルの効果が世に示したのが、1982年のフォークランド紛争で、明らかに優勢な英国艦がアルゼンチン軍が放ったエクゾゼの餌食になったニュースだった。
陸上戦の話に移す。主要各国のMBT(主力戦車)は、装甲を厚くし傾斜させることで跳弾効果を狙うなど進化してきた。しかし、歩兵携帯用のRPG(対戦車ロケットランチャー)などの兵器で至近距離から狙われると、その成型炸薬弾頭が持つモンロー/ノイマン効果という強力な穿孔作用で無力化が判明しつつ、更に進化してきた様だ。すなわち、それが反応爆発装甲であり、複合装甲というものである様だ。
反応爆発装甲とは、例えて見ればクルマのエアバッグに似ているが、予め装甲板外部に爆発材を点在させておき、着弾を検出すると爆発材を起爆し、着弾による穿孔噴流を吹き飛ばしてしまうというものらしい。
一方、複合装甲とは、単一の鋼板による装甲でなく、中間にセラミックやアラミド、ケブラー、カーボンなど各繊維やダイヤモンドの次に硬いと云われる炭化ホウ素材などをサンドイッチした構造らしい。陸自10式戦車の砲塔前面や側面は、これら複合装甲モジュールを外部に装着している様で、その時の戦闘に応じてモジュールの変更が考慮されているらしい記述を読む。
次にクルマ屋として気になる防弾仕様車のことについてだが、だいぶ以前に記していたので参考になれば幸いと思う。
防弾仕様車のこと
しかし、現代戦においては大砲の時代はほぼ終わりを告げ、対艦ミサイル(米ハープーン、仏エクゾゼが有名)が主力兵器となっている。これらミサイルは、海面上5~15m程と低空を飛翔するから、レーダーで補足できる距離は30km程に近づかないと困難という。仮にミサイルがマッハ0.8程で飛翔(音速以上で低空飛翔すると、衝撃波で海面に水しぶきが上げ発見されるので亜音速で飛ぶ)すると、発見から着弾まで2分程しかない。操艦して回避なんか到底できないので、チャフ(対電波シーカ)とかフレアー(対赤外線シーカ)などの欺瞞材を放出しつつ、それでも逸れないで接近する場合は近接防御兵器・CIWSのレーダー誘導バルカンで打ち落とす。この対艦ミサイルの効果が世に示したのが、1982年のフォークランド紛争で、明らかに優勢な英国艦がアルゼンチン軍が放ったエクゾゼの餌食になったニュースだった。
陸上戦の話に移す。主要各国のMBT(主力戦車)は、装甲を厚くし傾斜させることで跳弾効果を狙うなど進化してきた。しかし、歩兵携帯用のRPG(対戦車ロケットランチャー)などの兵器で至近距離から狙われると、その成型炸薬弾頭が持つモンロー/ノイマン効果という強力な穿孔作用で無力化が判明しつつ、更に進化してきた様だ。すなわち、それが反応爆発装甲であり、複合装甲というものである様だ。
反応爆発装甲とは、例えて見ればクルマのエアバッグに似ているが、予め装甲板外部に爆発材を点在させておき、着弾を検出すると爆発材を起爆し、着弾による穿孔噴流を吹き飛ばしてしまうというものらしい。
一方、複合装甲とは、単一の鋼板による装甲でなく、中間にセラミックやアラミド、ケブラー、カーボンなど各繊維やダイヤモンドの次に硬いと云われる炭化ホウ素材などをサンドイッチした構造らしい。陸自10式戦車の砲塔前面や側面は、これら複合装甲モジュールを外部に装着している様で、その時の戦闘に応じてモジュールの変更が考慮されているらしい記述を読む。
次にクルマ屋として気になる防弾仕様車のことについてだが、だいぶ以前に記していたので参考になれば幸いと思う。
防弾仕様車のこと
