私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

ブラックバードのこと

2008-02-09 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

 今日は予報通り、各地で降雪が続いている寒い日です。寒いので家に閉じこもって過ごしていますが、私の居住地は雨ですが、かなり広い範囲で降雪が続いている様で、各地のライブカメラで降雪状況を見たりしております。Boeing_kc135q_refueling_sr71

 さて、私はクルマに対するのと同様にメカニカ ルなものに興味を持ち、航空機にも興味を持って眺めています。そんな訳で、本ブログの過去の記事にも何度か航空機関連のことを記してきました。今回はそんな実用有人航空機で、速度記録を保持しているロッキードSR-71(愛称ブラックバード)のことを記してみます。
 ロッキードSR-71は、1964年~1989年に活躍した超音速・高々度偵察機です。マッハ3.2(時速3500km/h・高度25,000m)で偵察活動を行った機体です。この時速3500キロというのは秒速に換算しますと970m/secにもなりますから、ほぼ高性能ライフルの発射初速に匹敵する高速度です。ネットで調べたスペック等には、最高速度はあくまでも機体のコクピットガラスの強度に制限される速度だとのことが記してあります。ですから、限界的にはもっと高速が出せたのかもしれません。
 最高速での巡航では、機体表面の温度は300°Cを超え、一部では700°Cともなると云います。従って、アルミニウム合金では機体強度が保てないため、機体の85%にチタニウム合金が採用されているのだそうです。相当に高価な機体でしょうし、地上では満タンにできず、離陸してから空中給油で満タンにしなければならない等、運用にも高額な費用を要したはずです。乗員(2名)も特殊な耐熱スーツを着用した様です。この年式ではマイクロプロセッサーによるフライバイワイヤー化も現在のものほど高度なものでなく、パイロットに要求されるスキルも高いものが要求されたと想像します。これもネット経由での情報ですが、この機体は機体強度からの要求と想像されますが厳しいG制限があったと伝えられています。すなわち、-0.3G~3.0Gまでの制限となっていた様で、最新鋭のジェット戦闘機と比べると著しく低いG制限です。従って、急旋回や背面飛行等はできなかったと記してあります。
 さて、この様な高性能偵察機のSR-71も、偵察衛星の充実によりその役目を終え、後継機も作られることはなかったのだそうです。

 

三菱重工 空と宇宙の広場 パイロットのお話
 三菱重工のテストパイロットによる戦闘機の操縦時の様子が記されています。訓練された人間はプラスGには9G程度にまでに耐えられるが、マイナスGには3Gが限界だとのこと等、通常は知れないことが記されてあり面白く読めます。


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