私の思いと技術的覚え書き

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こういう修理工場はユーザー支持を受けぬという話

2017-04-24 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 今や、定期点検や車検に関わる整備に出しても、特別クルマの調子が良くなるなんてことはない。法令で定められているから、ユーザーはそれら整備を依頼するしかない。但し、ユーザー車検で自らが車両を持ち込み受検することはできるが、普通のユーザーは、なかなか時間的にも困難なのが実情だろう。今回の話は、特別クルマの調子が変化なくとも、整備後帰って来たクルマにキズが付いていたりという、整備工場の不手際を見る場合があるというのが主旨だ。

 キズどころか、もっと酷い話になると、明らかに調子が悪くなっていたり、整備直後にタイヤが外れたり、ブレーキフルード漏れで事故が生じたり、エンジンルームに置き忘れたウエスが原因でで車両火災に至ったなんて事例も現実には結構多くあるのことを長年の業務に関わり垣間見てきた。

 今回の事例は、コースター(マイクロバス)の初回車検整備に関わるものだ。走行14千キロ程度で一度もタイヤを外してないから、ホイールや取り付けナットの周辺も誠に綺麗であったのだが、写真の如くソケットの当たった部位に明らかにキズもしくは汚れが付いたまま納車された。幸いなことにキズは極薄いものであり、コンパウンド入りワックスで丁寧に拭き取ったところ、ほぼ除去できたが、これがアルミホイールだったら不可能だったろう。幾ら商用車だからといっても、外見上の見える部位において、キズないものにキズを生じさせることに、担当者はどう思うのだろうか? もしくは気付かなかったなどと述べるなら、到底ユーザーには受け入れられぬ神経の持ち主だと想像する。

 現実に乗用車用の高価なアルミホイールなどにおいて、ホイールナット(もしくはボルト)が周辺穴の奥にセットされていて、適切なソケットを使用しないで取り外されて、ボルト穴周辺のホイール本体を削り込み、新品ホイールを弁償させられたという事例も見て来た。

 今回の事例も先のアルミホイールの事例もそうだが、ソケット当たり面にパットを入れるとか、テープで養生するとか、それなりの気遣いをすれば防げるものである。そして、整備後は洗車をして納車された様だが、その際にこれらキズを気づかない神経が不思議に思える。クルマ好きなら、僅かなキズや凹みを発見するのは、洗車をして拭き取りしている際でないだろうか? と、いうことは、洗車を行った者の思考は機械的に観察もせず行ったとしか考えられない。腕ある整備屋なら当然クルマ好きだし気付くだろう。そして、「こりゃマズイ」と、それなりにキズや汚れを除去するだろうが、今時(昔からか・・・)こういう整備工場もあるという悪見本だ。

 今回事例はさる企業の車両なので、口を挟むつもりもないが、自分のクルマでこういう経験したら、二度とその整備工場に依頼することはないだろう。



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