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 私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

BMW車のバッテリープラスケーブル遮断装置のこと

2014-11-29 | 技術系情報
 BMW車にはエアバッグと同時作動する、バッテリープラスケーブル遮断装置が装備されています。多くのBMW車がバッテリーが後部右側に搭載され、そこから前部エンジンのスターターモーターを駆動する大電流を流すための長大な太いケーブル(赤色)が配線されています。事故内容によっては、室内フロアカーペット下を引き回されている同ケーブルの短絡により、短絡部位やバッテリー本体からの出火を予防したいと云うのが本装置の目的でしょう。
 作動したブラスターミナル部を開くと、ターミナル部とケーブル部を接続する端子が明らかに開放され、周辺は煤けています。ベルトテンショナーと同様な起爆剤により、勘合部が噴き出され遮断されたことが明瞭に判ります。単に遮断を復旧するのなら、ドライバーなどでこじてやり勘合部をはめ込んでやればスターターモーターは駆動できるようになりますが、エアバッグ警告灯のリセットはできません。それは、エアバッグやベルトテンショナーと同様に、デバイスの短絡もしくは開放(ショートorオープン)を常にECUが監視しており、作動済みデバイスではオープン(抵抗無限大)となるからです。裏技ですが、数Ωのダミー抵抗を作動用端子間に入れてやれば、スキャンテスターでのリセットも可能ではありますが・・・。
 今回の事故車では、エアバッグ関係の部品代だけでも、新品部品で揃えればおそらく20万円超となるのではないでしょうか。すべて中古部品が調達できたので、その半分以下で修理は出来たとはいうものの、それでも高額なものです。これでは、事故車を直して乗ろうという方も少なくなる訳だと改めて感じます。


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