私の思いと技術的覚え書き

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上原春男(元原子炉設計者)の会見(6/15)を視聴して

2011-06-16 | コラム
 当ブログ4/4付の「外付け熱交換器を早く!」でも記した、元原子力工学者の上原春男氏の6月15日付の会見を、ネット動画(ニコ動)で視聴しました。
 同会見は、80分程のものであるが、以下に上原氏発言の要旨(言意)を列記してみます。

①今の状態(原発事故とその解消ができないこと)は国難である。
 (端的に言って)政府のリーダーシップの欠如である。

②炉心溶融についてを問われて。
 日本の力を結集した(死にものぐるいの)決死の覚悟での活動がなかった。それは、やはりリーダーシップの欠如がなかったからだ。

③東電工程表についてどう思うかを問われて。
 なんであんなチンタラした期間を要するのであろうかか。やはり、(国を上げての)決死の覚悟がない。(それはリーダーシップが欠如しているからだ。)

④水素爆発への対策としての原子炉建屋の穴開けを問われて。
 浜岡原発など各地原発で取られようとしている、建屋穴開けによる水素放出という小学生にも思い付く様な幼稚とも思える方法と感じる。これをどう思うかと問われ、確かに余りにも安易というか、幼稚というか、情けないことだ。私は、大学で(原子力工学)の思想として、この様な講義を教えてきたつもりはないのだが・・・。
 水素が発生しない様、冷却することと、もし水素が建屋内にあるなら、窒素を充填するのが通常の話でしょう。

 以上が、同会見の話で話された上原氏の話を限定的であるが絞り込んだ内容です。結論として、原子炉の設計などに問題はあったことも事実だが、事故発生後に、その重大さを認識し、的確なリーダーシップをできなかった政府の責任は明かだということです。それは、政府最高責任者の責任と云うことだが、なるべく長く居座ろうとする姿は哀れなものであって、泣かされるのは一般国民であって怒りを禁じ得ないものです。

上原春男氏記者会見 主催:自?由報道協会(ニコ動)
外付け熱交換器を早く!(4/8本ブログ)



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