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トヨタディーラー不正車検続発、今後予想される懸念

2021-09-15 | 事故と事件
トヨタディーラー不正車検続発、今後予想される懸念
 今年に入って、愛知、東京、山梨と立て続けともいえる、トヨタディーラーの不正車検が摘発されている。
 このことは、従前の我が記事でも述べたところだが、今次の不正は何れも45~60分という短時間車検をアピールしているディーラー工場が要になっていると見てよいだろう。そして、国交省・全国各時局でもそのことを意識して、それらの短時間車検工場に狙いを定めて抜き打ち監査を続けて来たところだろう。

 この動きの中で、短時間車検をアピールしている車検工場は、トヨタばかりでなく、国内乗用車系の総てのディ-ラーにあるし、ディーラー以外でも様々なフランチャイズ組織として、短時間車検を行ってる工場が存在し、そこにも同じ根源的要素が多分にあると想像されるのだ。よって、トヨタに続いてそれら工場の不正が摘発されることになるだろうと懸念を深めているところだ。

 つい先日の別の表題の記事でも記したが、この短時間車検を戦争における戦闘に例えれば、この短時間車検作戦の立案に当たり、冷静になって考えてみれば、この作戦の最前線に立つ指揮官となるのが、各工場長とか検査員達であろうと思うが、何故意見具申を行わなかったのだろうか。

 また、意見具申もしたけれど、上層部の意向も含め、作戦を進めることになったとして、やはりムリだと、このままでは破綻し敗退のリスクが迫っていると云う、緊急事態の声を何故最前線の指揮官は訴えなかったのだろうかという疑問が生じてくる。

 これでは、旧日本軍が、大本営参謀本部の指揮の基、かなり危うい作戦をいざ実行して、やはりムリかと破綻が各所に露呈しているにも関わらず、ただただ精神論で突撃あるのみで、玉砕したのと変わらないではないだろうか。

 ともすると民間企業の活動においては、利益至上という宿命があるのだが、戦争だって同じで、個別戦闘で負け続ければ、その戦闘員は玉砕し兵員の補充もままならず、戦力は低減し続け結局は戦争に負けるのは明確なことだろう。だから、作戦を開始しても、破綻の兆しがあれば、最上位指揮官は、直ちに作戦の変更を含め、戦略を変えねばならないのだ。しかし、今次のトヨタディーラーの事例と、今後その他の短時間車検をアピールする短時間車検工場は、玉砕への道をただただ進めているのではないだろうか。

 軍事組織でも民需組織でも、上位下達という権威主義に走りがちだが、指揮官には、個別戦略における戦闘状況など微細な兆しも事実として見逃さない目と、全体として捉える大局観を併せ持つ必用があるだろう。その意味でも、最前線の戦闘指揮官は、意見具申を黙してはならず、最上位指揮官に兆しとして伝えるのが本来の責務だと感じるところだ。

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トヨタディーラー今年3回目の不正車検が発覚
2021-09-12 | 事故と事件
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/e25ecd8defd15833f3061f3bcf12f23f


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