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長野の不審自動車販売業者の報

2022-01-14 | 事故と事件
長野の不審自動車販売業者の報
今日(1/14)のNet報で、以下の不審業者が報じられていたので転載したい。

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お金を払ったのに納車されない! 被害者多数 長野市の自動車販売店社長、行方不明
2022/01/14 15:41 AUTOCAR JAPAN 49
text:Kumiko Kato(加藤久美子)

長野県長野市内のデュナミスレーシングで新車を購入したらとんでもないことに

「新車購入のために全額入金したのに1年以上納車されない人が数十名いる」

筆者のところに第一報が届いたのは2022年1月6日の事だった。

情報提供をしてくれたのは、別会社であるが、自らも同じようにかつて中古車購入の際に詐欺被害にあった東海地方在住のKさんだ。(約300万円の返金は叶わなかったがマスコミや政治家などへの地道な働きかけも効を奏し、首謀者は岐阜県警によって逮捕されている)

すぐに被害者のAさん(大阪在住)に連絡を取り概要を聞いたところ、Aさんの被害額は3000万円とのこと。

被害実態についての詳細は後述するが、そもそも有限会社デュナミスレーシング(本社:長野市)という自動車販売店。一体どんな店でどんな人物が経営しているのか。

長野市にあるデュナミスレーシングは1980年代の終わり、当時、日産ディーラーの営業マンだったF氏という人物が独立して1995年に創業した。

今回の件で被害を受けた人の中には、日産時代から30年以上にわたってF氏から家族のクルマ含めて10台近く新車を買ってきた人もいる。

デュナミスレーシングは新車/中古車の販売、買い取り、下取り、板金/塗装、各種チューニング&カスタム、ボディコーティングや一般車検、公認車検、自動車保険に至るまでクルマに関わるあらゆるサービスを展開してきた。

なお同社の公式サイトには新車販売「全ディーラー車取り扱い」と記されているが、実際は同社との直接取引を拒否していた国産ディーラーも複数存在している。

紹介制度に重きをおいていた

この店の大きな特徴として「お友達紹介制度(リファラルマーケティング)」がある。

自動車販売店では珍しいことではないが、デュナミスレーシングでは購入金額に応じた謝礼となっていたため、紹介者に10万円近い謝礼が入ることも珍しくなかった。

一般的な国産ディーラーの場合、紹介者に対する謝礼は1万円程度が相場となるようで、その点でもデュナミスレーシングは特異な存在だったと言える。

その紹介依頼のメッセージも凄まじい。

一度関わると、翌日から「新車安くします! 紹介してください!」「新車販売苦戦しています。応援してください。◯◯(本人名)死にそうです」などのお願いメッセージが届くようになる。

プラドを購入して492万円を支払ったものの、あまりにも長い間納車されないのでキャンセルをしたBさんのLINEにも「紹介依頼」のメッセージが大量に届いている。

Bさんは返金の誓約書を受け取っているが、期日から5か月経過した現在も全く返金されていない。

不安と怒りが募るBさんからの問い合わせに対しても「頑張ってます!」などの簡単な返信だけで、あとはひたすら「客を紹介してくれ」と送り続けている。

被害者20名の状況

筆者のところに届いた被害者20名の方々の状況としては、
・納車を待っている:9名(ほとんどがキャンセル希望して連絡したが連絡がつかない)
・キャンセルをして返金待ち:8名(返金を延び延びにされ連絡取れず)
・返金が全額完了した:1名
・一部返金が行われた:2名(残りの返金は行われていない)

いずれの被害者も店側と連絡が取れない状態となっている。

警察の対応はどうなのか?

今回の被害者の多くはすでに警察に足を運んでいる。

担当は長野南警察署とのことだが、同じように被害を受けていても被害届が受理されない人もいる。

ある被害者は嘆く。

「購入をしたばかりで納期の連絡がない人や、契約書や発注書に納車日の記載がない契約の場合は受理されないこともあるようです」

「基本、警察はこういう事案には消極的ですね。同じ被害を受けた人の中には被害届が受理されないばかりか、話もほとんど聞いてくれなかった警察もあります」

「人が死んでしまうような事件じゃない限り、積極的な捜査はしないみたいですね」

今回の件を筆者に情報提供してくれたKさん(中古車購入で詐欺被害に遭い、首謀者は逮捕されたが返金はなし)は警察の動きに対して、以下のように話した。

「日本は詐欺のハードルが高いですよね。詐欺だ詐欺だ、って思うのは簡単ですが、実際、その事案が詐欺と認定されるまでが限りなく遠いです」

「マスコミで報道されて多くの人が知ることになれば警察を動かせる可能性が高まりますが、そのマスコミの報道も大都市以外だと難しいのが現状です」

「わたしの場合、名古屋に住んでおり車屋が岐阜近隣と言う事で多くのマスコミが動いてくれましたが……」

警察は今どのような状況なのだろうか?

2人の息子さんが初めての新車としてアルファード(550万円)とハリアー(480万円)を購入した父親のCさんからの情報では「長野南警察署に行った際、被害届けが数十件出ており、それらを長野県警の方にまとめて提出し、正式な被害届受理となると聞きました。警察では被害者のリストを作成しているところだそうです」とのことである。

3000万円ものお金を入金している人も

大阪在住のDさんは、みずからも自動車販売に関わる仕事をしている。

デュナミスレーシングで昨年12月にトヨタ・アルファードとメルセデス・ベンツGクラスを契約した。

12月13日に入金したが、その後全く連絡がなく電話にも出ない。

年明けに長野のお店まで行ってみたところ……店内空っぽ。もぬけの殻だったそうだ。

その際、同様に連絡が取れなくなって店に来てみたという他の被害者が10名程度いたとのこと。

Dさんはこれまでデュナミスレーシングとの取引はなかったが、以前、親戚がここで購入している事や値段が安くサービスもよさそうということで取引を決意した。

しかし、この状況からして「わたしたちのクルマも実際にはディーラーに発注されていなかったのかもしれません」と肩を落とす。

Dさんはすでに合計3000万円ものお金を入金している。

いっぽう、非常にまれだが「全額返金」に成功した被害者もいる。

入金されても発注されないケースも

EさんとF氏は実に30年以上の付き合いがあった。

「初めてクルマを買ったのが1989年春(就職して約1年貯金して23歳の時)クルマは日産サニーで、その時の日産の担当者がF氏でした」

「その数年後にF氏が独立し、デュナミスレーシングを創業したとの連絡を受けました」

「以後、1999年に日産キューブ、2010年にダイハツ・タントを買いました。妻のクルマも2000年にトヨタ・デュエット、2009年にトヨタ・ラクティス、2018年にトヨタ・シエンタを購入」

「そして2020年、ダイハツ・ハイゼット・カーゴでトラブルが発生したのです」

「いま思えば、契約時に所有していたダイハツ・タントの車検が1年以上も残っていたのに、『コロナの影響で生産が遅れるかも知れない』と契約を急かされたように思います」

「車検や修理もデュナミスレーシングに任せていました」

わたし(現在56歳)ぐらいの年代の客(被害者)には、わたし同様、F氏が日産時代からの人も多いのではないでしょうか」

30年以上付き合いがあり、値段も安くサービスも問題なし。順調に納車されていれば次回もデュナミスレーシングで購入しよう、と思うのは当然だろう。

しかし、ハイゼットは入金から1年経っても納車されなかった。

「ハイゼットは2020年5月に契約、全額支払いました。納車は催促する度に(むこうから遅れる連絡はいっさい無し)、延期延期……を重ねられて、困り果てたので2021年8月にキャンセルし、ダイハツのディーラーに注文し直しました」

「その際ダイハツに聞いたら『デュナミスレーシングから発注された形跡無し』ということがわかりました」

「ダイハツ店長立ち会いで、全額返金する旨の誓約書を書いてもらったところ返金されました」

「いちおう実害は無かったことになりますが、全く腹立たしい限りです」

ツイッターでは被害者の会なども設立されて被害者有志が活動を始めているが、SNSをまったくやっていない、という人はデュナミスレーシングの社長が行方不明になっている事すら知らず納車を待っている可能性もある。

周囲にそのような人がいたら、現状を教えてあげて欲しい。また、まずは最寄りの警察署に相談してみるのも良いだろう。
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デュナミスレーシング 会社案内
http://www.dunamis-r.co.jp/company/


社名 有限会社 デュナミスレーシング
代表 取締役 小谷 徹
創業 平成7年7月
所在地 〒381−2246 長野県長野市丹波島2−201−11


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