私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

悲しい大型車左折時の巻き込み事故(1/15甲府市内)

2022-01-15 | 事故と事件
悲しい大型車左折時の巻き込み事故(1/15甲府市内)
 交通事故の件数および死傷者は年々減って来ているのだが、未だ年間2600余人(2021年)が亡くなっている。その事故死の一つが、今日も甲府市内で生じた。

 この事故は、大型車が左折時に自転車とその搭乗者を巻き込んだと云うもので、報道された動画(Youtube)には、未だ大型トラック(低床4軸車)の左前後輪に自転車が挟まれた状態のままの記録として写されている。


 さらに動画を注意深く繰り返し見ると、当該交差路の角と停止した大型トラックの間に被害者のものと想定できるスニーカー様の靴が2つ転がっていることが判る。それと、交差路入口付近から、たぶん当該トラックの右後輪の軌跡となるような路面の痕跡があるが、これは被害者が轢過されたときに印象なされたものかもしれない。つまり、トラックが左折転蛇時に、左前輪で自転車と搭乗者は倒され、自転車は踏みつけられ引きずられたが、人体は車体の下を移動(と云うか車体が移動しているのだが)しつつ、右後輪で轢過さしめたものと想像した。


 該当場所は、GoogoleMapの走査で直ぐに判明した。当該交差路のトラックが進入した道路は幅員がやっと5mという比較的細い道で、しかも上空からの写真を見てもらえば判る通り、90度を越え120度近い、いわゆる強い曲がり角になっている。つまり、当該車両は大型車だから、道交法でいう予め左折する場合は、道路左端に寄り左折することはとてもできず、たぶんセンターラインを越え、大廻りしつつ左折をしなければ当該路の左折はできない訳だ。




 この左折する場合に左折の内側を大きく広げる動作が、後方から進行してくるバイクや自転車、場合によれば乗用車などにも、誘い水の状態になることは、一定のベッテランドライバーなら既知のことだろう。しかし、細心の注意を払いつつ左折を開始しなければならないのだが、結果として轢過事故を生じたということは、そこには注意が不足していた(もしくは欠落していた)と責められても当然のことであろう。

 しかし、この事故該当大型車は、何故当該の幹線路から細い道へ左折したのだろうか? 地図で見るところ、抜け道になっている様子はなく、荷物引き取り先か届け先か何れかの目的地が、この細い道の先にあったとしか考えられない訳で、その目的地は当該事故現場の比較的至近にあることが想像される。

 筆者は交通事故に半世紀近くを関わって来たのだが、人間とは得てして自宅だとかその所属する企業の近く、もしくは目的地の近くで交通事故を起こすケースが多いことを経験してきた。
 これは、旅客運輸業なら旅客が乗っていない状態で発生することが多いとか、貨物・旅客運輸業で、道路ではなく自社の敷地内での事故が多いとか云うことがある。これらは、何れも運転手の緊張状態の高低により起こるものだと思える。つまり、目的地至近になり、ああこれで約束の時間にも間に合いほっとするとかいうものだ。また、長距離運行を続けて来て、あと僅かで自宅だという目的完遂感の中で、緊張状態が一定低下するということだろう。

--------------------------------------------------
大型トラックに巻き込まれ自転車の75歳男性が死亡
テレビ朝日 1/15(土) 18:20配信
All Nippon NewsNetwork(ANN)
https://www.youtube.com/watch?v=R-apJLevItc
 70代の男性が乗る自転車が大型トラックにはねられ、男性は死亡しました。

 警察によりますと、15日午前8時20分ごろ、山梨県甲府市の市道で大型トラックが交差点を左に曲がろうとしたところ、トラックの左側を走っていた自転車を左の前輪で巻き込みました。

 自転車には近くに住む75歳の無職・野澤憲夫さんが乗っていて、搬送先の病院で死亡が確認されました。

 警察はトラックの運転手・五味哲也容疑者(58)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。

 取り調べに対して「事故を起こしたのは間違いない」と容疑を認めています。テレビ朝日


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。