今回は私も好きなクルマとオーディオのことを、若干のウンチクと共に記して見ます。
クルマ用のオーディオは、クルマの基本機能である走る、止まる、曲がるには属しません。しかし、ラジオで情報を得たりお気に入りの音楽を聴きながら走ったりと、快適にと過ごすという意味で、エアコンなどと同様に必需品と感じます。
クルマのドライブで私がお気に入りのシチエ-ションは、見通しの良い尾根筋のスカイラインが思い浮かびます。この様なスカイラインで、道路幅員も十分に広く、カーブの先も十分見通せ、ステアリング切り角180度程度まで(ステアリングを持ち替える必用のない)の左右に続くワインディング路であれば、速度は60~80km/h程度でも十分に安全が確保でき、鼻歌交じりに走行出来るはずです。この様なシチエ-ションにベストマッチするのが、好きなアーチストで聞くカーオーディオの音だと思います。
カーオーディオですが、メーカー装着のオーディオ機器が貧弱であった昔は、純正装着を外し後付け装着することが多かった様に思います。しかし、昨今ではメーカー装着のものでまあまあの音を出していますから、改めてオーディオ機器を購入するケースも少なくなっているのでしょう。そんな中で国内のパイオニアやアルパインといったカーオーディオ機器のメーカーも元気がなくなってしまった様に感じられます。これらカーオーディ機器メーカーですが、クルマメーカーの工場装着の純正品として現在でも採用されているものと思いますが、そのことは表だっては公表されていません。そんなカーオーディオ機器で、ポルシェやフェラーリ、メルセデズベンツなど名立たるスポーツカーや高級車メーカーに工場装着として採用され、オーディオブランドとしても明示されブランド力を見せつけている企業にボース(BOSE)社があります。
このBOSE社ですが、ピュアオーディオのマニアから云わせますと「BOSEなんでPA (パブリックアドレス=放送、拡声機用)でしょ」見たいな意見が出てくる訳です。確かにJRの駅の放送用スピーカーでBOSEのロゴを見ることは多くありますし、ライブやコンサートのPA用機器としてBOSEが使用される例は多いものと思います。しかし、聞く曲目や聞く者の耳の優劣、そして投入コストに比す音質としてのコストパフォーマンスなどを勘案すれば、BOSEもまんざらではないと感じています。
確かにクラシックなどで超高音域までの広いレンジが要求される様な局面では、BOSEは高音域の表現力に劣るなどの意見があるのは想像が付くところです。しかし、私の様にクラシックは滅多に聴かず、通常聞くのはポップス系とロック系である場合には、その様な不満には無縁なのです。
私がBOSEを評価するのは、歯切れの良いメリハリの効いた音、映画等の視聴で要求されるセリフが明瞭であること、ボリュームさえ上げればパンチの効いたベースが引き出せることなどにあると思っています。
追記
国内トップカーメーカーの高級車ブランドでは、マークレビンソンなるカーオーディオが採用されています。残念ながらマークレビンソンの音は聞いたことはありませんが、ピュアオーディオの世界では、高音質であるのでしょうけれど、そのたまげる様な高額さでも有名です。このマークレビンソン社ですが基本的にアンプメーカー(CDプレーヤーも出していますが)であってスピーカーは出していないことは知っておく必用があるでしょう。(これは想像ですが、レクサス車でもスピーカーはJBLかパイオニア辺りを組み合わせているのでしょう。)
オーディオで、アンプとスピーカーの関係はクルマに例えれば、エンジンなどのパワープラントがアンプに相当し、タイヤに相当するのがスピーカーと云うことになるのでしょう。ですから、幾ら優秀な高出力アンプで低歪率の増幅を行ったとしても、空気振動に変換するスピーカーの性能が相まって、性能を発揮できると云えます。これは、幾ら高出力ハイレスポンスにエンジンを仕上げたところで、タイヤの性能が低くてはクルマとして性能を発揮できないのと同じことです。
以上の様にオーディオにおけるアンプとスピーカーの関係は、どちらが上下の関係ではないのですが、強いて音への影響度という意味ではスピーカーの方が大きい様に感じています。ちなみに、BOSEはアンプも作っていますがメインはスピーカーメーカーです。