12月4日18時半頃のことらしいが、大型営業バスの重大事故が生じているので書き留めておきたい。報道を概観し、Netから事故損傷車の損壊状態や停止位置などの読み取ると、停車中のハイヤー(クラウンS210)に回送中の大型観光バス(JBUS・イスズ)が追突し、押し出されたクラウンは道路左側の鉄塔にいわゆる微小オフセットで左前輪を中心に押し付けられ、左回転しながら車両後部を大きく損壊している様だ。一方、JBUS観光は、中央分離帯を乗り越えたが、再度戻る様に方向を変え、照明用鉄柱(およそ30cm角程か)に衝突して、同鉄柱を曲損させて停止したというものと読み取った。
この事故の損傷だが、その車両重量を簡単のために、JBUSを20トン、クラウンを2トンと仮定し、JBUSの当初の衝突速度を60km/hとそれぞれ仮定し、事故自体をほぼ一次元だとこれも仮定したとすれば、当初の有効衝突速度は、バスが5km/h、ハイヤーが55km/hとなる。しかし、もし、クラウンが前に押し出されても何も他物に衝突しなかったとすれば、衝突時間(0.1とか0.2secと云われる)で速度55km/hに加速する訳だが、その加速度は8G近くに達するのだが、車体後部がここまで損壊することはなかっただろう。先にも事故状況で記した通り、クラウンの左前輪付近が鉄塔で拘束されたが故、ここまでの損壊が生じたのだろうと他の類似事故例からかも推察されるのだ。
しかし、死亡したと報道されるクラウンの運転者だが、運転席の生存空間が失われている事故でもなく、通常なら死亡する事故損傷とは思えない点が不可解とも感じる。
なお、クラウンを振り回してすり抜けたJBUSだが、最初の衝突で5km/hしか減速しないが、クラウンを鉄塔に押し付け更に圧壊しつつスピンさせることで、運動エネルギーをどの程度減じたのであろうか?特段計算もしないまま仮定すると10~15km/h程は減速したと想像する。それでも、未だ40km/hの速度を持って中央分離帯に乗り上げそこで速度を減じ、最終的に照明塔を曲損させて停止する直前の速度は30km/h程はあったのではないかと想定した。
この事故だが、今日の昼過ぎに知ったのだが、バス運転者の健康状態に問題があったことが報道などから伺える。そこで、今日辺り当局(運輸支局)の立ち入り監査が行われ、点呼の実施状況、運転手の健康管理、運転手の労務管理などを中心に徹底的な調査がなされるだろうなと予測した。先ほど見たNet報道(下記)で、監査の実施をしているとのことであった。
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報道内容(朝日)
はとバスが死亡事故 運転手はインフルエンザに感染 2019年12月5日19時37分
新宿区西新宿2丁目の都道交差点で4日午後6時35分ごろ、大手バスツアー「はとバス」の大型バスが停車中のハイヤーに乗り上げ、ハイヤーを運転していた千葉県富里市の宮崎昭夫さん(52)が死亡する事故があった。はとバスによると、男性運転手は事故後の検査でインフルエンザに感染していることがわかったという。
この事故で、新宿署は自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いでバス運転手の男性(37)を現行犯逮捕した。男性運転手はその後、検査入院のためいったん釈放された。署によると、現場は片側4車線で、どちらにも乗客はいなかったという。
国土交通省関東運輸局は5日、運転手に違法な長時間労働がなかったかなどを調べるため、はとバスの本社(大田区)を監査した。
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追記
以下wikiよりはとバス社の概要だ。
設立 1948年(昭和23年)8月14日
代表者 中村靖(取締役社長)
資本金 4億5,000万円
売上高 単独:161億円(2016年6月期)
従業員数 単独:1,057名(2016年6月現在)
主要株主
東京都 37.93%
株式会社ジェイティービー 27.57%
財団法人メトロ文化財団 12.53%
東京地下鉄株式会社 10.02%
いすゞ自動車株式会社 8.28%
保有車両数 推定150台程か?
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12/7 追記
ハイヤー運転手の死亡の不思議を記したが、当該ハイヤー運転手は車外に出て車両後方に立ってた状況らしい。
この事故の損傷だが、その車両重量を簡単のために、JBUSを20トン、クラウンを2トンと仮定し、JBUSの当初の衝突速度を60km/hとそれぞれ仮定し、事故自体をほぼ一次元だとこれも仮定したとすれば、当初の有効衝突速度は、バスが5km/h、ハイヤーが55km/hとなる。しかし、もし、クラウンが前に押し出されても何も他物に衝突しなかったとすれば、衝突時間(0.1とか0.2secと云われる)で速度55km/hに加速する訳だが、その加速度は8G近くに達するのだが、車体後部がここまで損壊することはなかっただろう。先にも事故状況で記した通り、クラウンの左前輪付近が鉄塔で拘束されたが故、ここまでの損壊が生じたのだろうと他の類似事故例からかも推察されるのだ。
しかし、死亡したと報道されるクラウンの運転者だが、運転席の生存空間が失われている事故でもなく、通常なら死亡する事故損傷とは思えない点が不可解とも感じる。
なお、クラウンを振り回してすり抜けたJBUSだが、最初の衝突で5km/hしか減速しないが、クラウンを鉄塔に押し付け更に圧壊しつつスピンさせることで、運動エネルギーをどの程度減じたのであろうか?特段計算もしないまま仮定すると10~15km/h程は減速したと想像する。それでも、未だ40km/hの速度を持って中央分離帯に乗り上げそこで速度を減じ、最終的に照明塔を曲損させて停止する直前の速度は30km/h程はあったのではないかと想定した。
この事故だが、今日の昼過ぎに知ったのだが、バス運転者の健康状態に問題があったことが報道などから伺える。そこで、今日辺り当局(運輸支局)の立ち入り監査が行われ、点呼の実施状況、運転手の健康管理、運転手の労務管理などを中心に徹底的な調査がなされるだろうなと予測した。先ほど見たNet報道(下記)で、監査の実施をしているとのことであった。
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報道内容(朝日)
はとバスが死亡事故 運転手はインフルエンザに感染 2019年12月5日19時37分
新宿区西新宿2丁目の都道交差点で4日午後6時35分ごろ、大手バスツアー「はとバス」の大型バスが停車中のハイヤーに乗り上げ、ハイヤーを運転していた千葉県富里市の宮崎昭夫さん(52)が死亡する事故があった。はとバスによると、男性運転手は事故後の検査でインフルエンザに感染していることがわかったという。
この事故で、新宿署は自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いでバス運転手の男性(37)を現行犯逮捕した。男性運転手はその後、検査入院のためいったん釈放された。署によると、現場は片側4車線で、どちらにも乗客はいなかったという。
国土交通省関東運輸局は5日、運転手に違法な長時間労働がなかったかなどを調べるため、はとバスの本社(大田区)を監査した。
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追記
以下wikiよりはとバス社の概要だ。
設立 1948年(昭和23年)8月14日
代表者 中村靖(取締役社長)
資本金 4億5,000万円
売上高 単独:161億円(2016年6月期)
従業員数 単独:1,057名(2016年6月現在)
主要株主
東京都 37.93%
株式会社ジェイティービー 27.57%
財団法人メトロ文化財団 12.53%
東京地下鉄株式会社 10.02%
いすゞ自動車株式会社 8.28%
保有車両数 推定150台程か?
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12/7 追記
ハイヤー運転手の死亡の不思議を記したが、当該ハイヤー運転手は車外に出て車両後方に立ってた状況らしい。