私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

映画とクルマ(その2)

2011-01-20 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 先日、映画とクルマのことでクロード・ルルーシュの「男と女」のことを記しましたが。同年代の映画で邦題名「ミニミニ大作戦」(1969年、原題:The Italian Job)のことと登場するクルマのことをちょっと記して見ます。
 この映画がは。正にクルマが主役とも感じられる作品です。オープニングで山間地の道を優雅に走るのは伝説のクルマとも云える「ミウラ」(ランボルギーニ社)です。
 現在日本でもミウラは数十台は生存していると想像されますが、走る姿を見ることは皆無に近いと思います。私も過去に静止状態のミウラを数度しか見たことはありません。
 このミウラですが、ランボルギーニ社の作品としても初期のものですが、非常に流麗なデザインが特徴と感じます。デザイナーはマルチェロ・ガンデーニと云われていますが、次回作のカウンタックも同人のデザインですが、その様相の違いは驚くほどです。
 ミウラのドライブトレインはV12エンジンを横置きミッドに配置したという珍しいもので、ちょっと前にホンダがF1に初参戦した際(1.5リットル)、同様にV12エンジンを横置きミッド配置としていたのに影響を受けたとも伝わります。
 ボデー骨格は鋼板製モノコックですが、現在の様な電着(ED)塗装のない時代のことでもありますし、腐蝕は激しいものであったことが生存を少なくしている要因と思います。また、ボデー剛性は不十分で、その反省もあって次回作のカウンタックでは、非常に凝ったパイプワークによるスペースフレームになった様に想像されます。
 さて、映画の邦題名となったミニミニ・・・ですが、イギリスのモーリス・ミニ(後のBLMC)3台が逃走用に大活躍することから付けられたのでしょう。
 ミニはご存じのようにアレック・イシゴニスがデザインした横置きエンジンのFF車の先駆ともなるクルマです。なお、ミニは現代FF車と異なりエンジンの下にトランスミッションが在る階建て構造で、横置きエンジンとトランスミッション(トランスアクスル)を直線配置した現代FF車の主流となるレイアウトを初めてデザインしたのはFIAT社のダンテ・ジアコーサです。このため、現代FF車のドライブトレインをジアコーサドライブと呼ぶ場合があります。
 その他、この映画はFIAT社の在るイタリア・トリノ市を中心に展開され、往時の市街地などの背景が見られますが興味を感じるところです。

追記
 同名映画はリバイバル作として同名(2003年)があります。



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