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NGKのペダル踏み間違い装置案について

2023-02-09 | コラム
NGKのペダル踏み間違い装置案について
 NGK(日本特殊陶業)が千葉県・幕張メッセで開催中の東京オートサロン2023(1/13開催)に、アクセル踏み間違い防止装置を出品したことをNet情報で知る。この概観は添付のものだが、作動としてはアクセルを全開にして不磨間違いだと判断すると、同装置から左横に伸びたリンクでブレーキペダルを踏み込む動作をすると云うものだ。

 同装置の意味合いは理解できるが、これを既存のアクセルペダルと付け替える作業は結構難易度が高いと想像できる。
 つまり、ブレーキペダルを踏み込む動作をリンク機構で実現するのだが、そうなるとアクセルペダル側にその反力を受ける取り付け剛性が求められることになる。

 一般にアクセルペダルの純正取付は、その踏力がブレーキより格段に小さいことや、そもそもペダルを押し付ける反力は生じるが、その逆にペダルを床から離そうとする反力はほぼあり得ないので、取り付け方法も極めて簡単で、差し込み式嵌合とボルト(M6)1本程度と簡易な取付方法となっている。これは、アクセルワイヤーのない(バイワイヤー式)の場合だが、アクセルワイヤーのある旧方式でも、スロットルバルブの弱いリターンスプリングの反力を前提として、大したペダル支持剛性しか持っていない。

 この装置を床に装着し、十分なブレーキペダルの強い反力剛性に耐えるためには、装置と床の取り付け剛性を格段に上げる必用があるが、このペダル付近というのは、車両のダッシュパネルや、フロアパネルの前端部となるが、吸音防音のため、厚い防振シートが10mmを越えて挿入される構造となっており、これらを切り取り加工などして、同装置を取り付け角度や位置等を考慮して加工交換するのは結構難しい作業となるだろう。それと、防振シートを切り取り、ダイレクトにこの改善アクセルを装着したことで、エンジン透過音などの増加の問題も出て来ることも考えられる。


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