メーカーの減産が系列サプライヤーに塗炭の苦しみを与える
トヨタはこの9月に続いて10月も大規模な減産を行うと発表している。今回の減算は、今や1車両に数十から100程もあるECU(マイクロプロセッサ制御回路)に使用される半導体(ICチップ)が不足しているためだ。半導体不足は、各サプライヤの部品が納入できなくなることであり、これでは新車製造ラインを動かす事ができないという理由になるが、トヨタ以外の全メーカーで同様だろう。
自動車産業は、極めて裾野の広い産業だと云われるが、新車メーカーを頂点に、一次(ティア1)、二次(ティア2)・・・とかなり深く裾野は広がる。
そもそも、今次の半導体不足(主にロジック用ICチップ)は、昨年(2020年)3、4月にコロナパンデミックが立ち上がり新車販売が落ち込んだことに端を発する。このロジック用ICチップだが、今や台湾のTSMC社への一局集中化が激しく、TSMCに車両メーカーおよびサプライヤーから半導体製造を一部キャンセルしたのだが、TSMCはクルマ以外にもPC、スマホ、モバイル機器など大量の受注残を抱えている。一旦キャンセルが、そこには納期待ちの他のメーカーがずらり入り込んでいて、クルマ用の半導体が入り込む隙間がなくなったということなのだ。
これが80年代の日本なら、日本の半導体は世界一の出荷額を記録していたし、メーカーもTSMC独占という感じではなく、パナソニック、富士通、日立、東芝、三菱電機、etcと数多く分散していたのだ。ところが、今や日本のロジック用半導体工場は壊滅してしまった。
かといって、今TSMCで作られる最新の半導体性能の技術を日本で再立ち上げすることは、かなり難しいだろう。いかな、大トヨタと云えども、要するサプライヤーの中には、半導体を作るものもあるが、それはパワー半導体とかであり、時代を超えて最新の高密集積度の最新ロジック半導体を作り出す技術はない。できたとしてもコスト高で採算が合わないということなのだろう。本当は、電子立国と云われた80-90年代の、クルマの他に電気製品もありますという黄金の日本に回帰するチャンスでもある様にも感じるのだが、一度失ったノウハウ、人材などから、なかなかハードルは高いということだろう。
しかし、クルマ以外でもほとんどの産業が、頂点に巨大本体があり、その下部に連なる下位組織があると云うところは類似している。建築関係では、ゼネコンが頂点で、最下層は一人親方の個人請け負いで、中間に何層もの組織がある。コンビニもゼネコン程ではないにしても、本部とフィランチャイズ店があり、関連として多くの納入業者や運送業者などが絡む。
最近また聞かれるのだが、エージェンシー(代理店)型の組織も類似のものだろう。代理店と云えば、損保などを思い浮かべるが、電通にしても元請け代理店であり、その下位に多くのエージンシーが絡み、末端の芸人だとか、今回のコロナ給付金では、受給者の存在がある。人材派遣業もそうだが、その代理行為(中には昔云われた書類が素通りするトンネル会社もあるだろう)で、巨大な収益を上げているのだ。しかし、今、時代がTVからNetへの移行に関わり、電通などの広告代理店の未来は決して明るいとはいえず、TV局も同様だ。
トヨタはこの9月に続いて10月も大規模な減産を行うと発表している。今回の減算は、今や1車両に数十から100程もあるECU(マイクロプロセッサ制御回路)に使用される半導体(ICチップ)が不足しているためだ。半導体不足は、各サプライヤの部品が納入できなくなることであり、これでは新車製造ラインを動かす事ができないという理由になるが、トヨタ以外の全メーカーで同様だろう。
自動車産業は、極めて裾野の広い産業だと云われるが、新車メーカーを頂点に、一次(ティア1)、二次(ティア2)・・・とかなり深く裾野は広がる。
そもそも、今次の半導体不足(主にロジック用ICチップ)は、昨年(2020年)3、4月にコロナパンデミックが立ち上がり新車販売が落ち込んだことに端を発する。このロジック用ICチップだが、今や台湾のTSMC社への一局集中化が激しく、TSMCに車両メーカーおよびサプライヤーから半導体製造を一部キャンセルしたのだが、TSMCはクルマ以外にもPC、スマホ、モバイル機器など大量の受注残を抱えている。一旦キャンセルが、そこには納期待ちの他のメーカーがずらり入り込んでいて、クルマ用の半導体が入り込む隙間がなくなったということなのだ。
これが80年代の日本なら、日本の半導体は世界一の出荷額を記録していたし、メーカーもTSMC独占という感じではなく、パナソニック、富士通、日立、東芝、三菱電機、etcと数多く分散していたのだ。ところが、今や日本のロジック用半導体工場は壊滅してしまった。
かといって、今TSMCで作られる最新の半導体性能の技術を日本で再立ち上げすることは、かなり難しいだろう。いかな、大トヨタと云えども、要するサプライヤーの中には、半導体を作るものもあるが、それはパワー半導体とかであり、時代を超えて最新の高密集積度の最新ロジック半導体を作り出す技術はない。できたとしてもコスト高で採算が合わないということなのだろう。本当は、電子立国と云われた80-90年代の、クルマの他に電気製品もありますという黄金の日本に回帰するチャンスでもある様にも感じるのだが、一度失ったノウハウ、人材などから、なかなかハードルは高いということだろう。
しかし、クルマ以外でもほとんどの産業が、頂点に巨大本体があり、その下部に連なる下位組織があると云うところは類似している。建築関係では、ゼネコンが頂点で、最下層は一人親方の個人請け負いで、中間に何層もの組織がある。コンビニもゼネコン程ではないにしても、本部とフィランチャイズ店があり、関連として多くの納入業者や運送業者などが絡む。
最近また聞かれるのだが、エージェンシー(代理店)型の組織も類似のものだろう。代理店と云えば、損保などを思い浮かべるが、電通にしても元請け代理店であり、その下位に多くのエージンシーが絡み、末端の芸人だとか、今回のコロナ給付金では、受給者の存在がある。人材派遣業もそうだが、その代理行為(中には昔云われた書類が素通りするトンネル会社もあるだろう)で、巨大な収益を上げているのだ。しかし、今、時代がTVからNetへの移行に関わり、電通などの広告代理店の未来は決して明るいとはいえず、TV局も同様だ。