私の思いと技術的覚え書き

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沼津の企業のこと

2020-03-10 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 写真1~3は、昨日(3/9)の淡島至近の南方から北方を眺めたものだ。淡島の右横に富士が雲間に隠れて見える。昨日昼間は非常に気温が上昇し、正に春の陽気だった。

 ところで、淡島近くの沖に小型船が停船している。船形や艦上の艤装から、漁船ではないようだ。船形としてはタグボートの様にも見えるが、艦尾にクレーンが付いたり、艦橋後部にプレハブ用の部屋が装備されたりしている。

 この際は判らなかったが、PCでアップ写真を見ると、艦橋側面に「OKI」の文字が見える。この淡島辺りは重寺という地だが、南下した隣は三津という地となる。この三津には「沖シーテック」という沖電気系列の企業があるのだ。

 沖電気というのは、一般コンシュマー製品は余り作っておらず、一般人の知名度は比較的低いが、企業等で使う製品だとか、システム製品を作っている企業であり、その世界では知られた企業だ。いわゆる最近の言葉で云うとことの、BtoCでなくBtoBの企業というべきものだろう。沼津辺りは、この様なBtoBの分野では、その分野では独自の存在感を生んでいる企業がある程度存在する。それは、大規模システムの配電盤だとかで我が国有数の「明電舎」だとか、潜水艦の大径スクリューでさえ切削加工できる大型マシニングセンターや各種ダイキャストマシンを作る東芝機械などと共に、システム組み込み用電子機器を製造する沖電気が存在するのだ。

 ところで、今回の「沖シーテック」と云うのは、海洋の音響計測機器の製造や計測などを行う企業だ。この地は、先の大戦中に海軍の音響研究所の実験所となっていた地であり、その辺りの技術者の遺産を引き継ぐ形で、存在していることが、同社のHPから想像できる。

 さて、前置きが長くなったが、本論に入ろう。同社のHPを見ていて「マルチビーム深浅測量システム」と云うのが目に付いた。つまり船上かた海底に向けてマルチビームで音波を発信してその反射波で海底の3次元マップを作ることができる計測機器だ。このことを知ると、我が国の海洋防衛の要の一つに潜水艦がある訳だが、この行動のことに結び付く。今回の沖シーテックが潜水艦用のシステムに関与しているかは不明だが、少なくとも日本近海で潜水艦が作戦行動を行うには、周辺の海底地形の3次元マップを持つ必用が欠かせないだろう。作戦行動中の潜水艦は、その秘匿性の必用から聴音だけに頼る行動が必然となるが、海底地形の3次元マップと自艦の位置が判らぬ限り、危なくて行動などできないのだ。







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