このＳＴラックブーツのクランプ処理を見て何を思うか？

　写真はステアリングラックのブーツのクランプ処理を写したものだ。これは、何処かの修理工場がブーツ取替を行ってのものではない。新車メーカーで作られ（といってもこれら部品は傘下協力サプライヤーの製品だろうが）たままの状態なのだ。
　これを見てどんな意見を持つのだろうか？　もしかして、ずいぶんケチなメーカーだとかいう意見があるだろうが、拙人の持つ意見はちょっと異なる。以下独断意見を書き示してみたい。
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　君（メーカーの製造担当重役のこと）考え方が甘いなぁ。だいたいだね、ワンタッチ式クランプを協力メーカーに量産製作させて、部品単価は幾らになるか考えてみな。１円～５円がいいところだろう。一方針金の素材単価はそれよりも安いだろう。仮に無料としよう。

　そいて、工数を検討してみたまえ。ワンタッチクランプの工数は５秒もしくは余裕を相当見ても１０秒がいいところだろう。一方、針金の工数はどの程度か？　相当に熟練しても３０秒、見てくれとか縛り具合の勘案とか余裕を見れば６０秒掛かるかもしれない。ワンタッチクランプが１０秒、針金が６０秒とすれば、６倍もの工数を要しているじゃないか。

　工数も人件費としての原価だ。おそらく、トヨタがこんなバカな思想でクルマの各部位の製作を行っていることはあり得ない。本当に君は甘いよ。追求が足りん。だから、ほとんど軽しか作れない三流メーカー止まりなんだぜ。

　親父はこのことを知っているのだろうか、もし、かくかくしかじかと親父に知らせたら、顔真っ赤にして憤慨すると思うぜ。もしかすると、興奮しすぎて、血圧上がってお陀仏になるかもしれん。しかし、とっくに引っ込んでいなきゃいけないのに何時までも俺が居なくちゃとと意気込んで、お陀仏になってくれた方が将来的には会社の為になるとワシは信じるよ・・・。
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