ミャンマー・日本語学校ブログ

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ヤンゴン在住12年の作者がお届けします。

娘の卒園式

2009年03月14日 | 日本人学校・日本人会




学校の授業を全部休講にして日本人学校幼稚部の卒園式に出席した。
今日で娘もこの幼稚園を卒園することになった。(4月からは新一年生です。)

娘は朝から38.8度の熱が出て、目眩がするらしく生気がない。

やむを得ず、式を休ませようと思ったが、本人がどうしても行きたいというので、無理を承知で出席させた。

最悪の場合、式の最中に倒れるのではないかと心配したが、なかなか気丈な娘で気力が病気に勝って式中はなんとか持ちこたえた。

卒園する5人それぞれに証書が渡された後、在園生と卒園生との間で歌の掛け合い。

クライマックスは子供たちがそれぞれの母親に花束を贈呈。
「今まで育ててくれてありがとう」と声をかけるとほとんどの母親たちは感極まって涙が....

日本の卒業式では涙は付き物だが、ミャンマーではそうではないらしい。

ミャンマーの大学の卒業式に何回か立ち会ったことがあるが、泣いている卒業生も父兄も見たことがない。

だから、うちのカミさんは卒業式で泣く心理がわからないという。

日本では「感極まって」「ジーンとして」「目頭が熱くなって」「心を打たれて」「感動して」...その結果、涙となることは普通だが、ミャンマーではほとんどないという。

映画やドラマのラストシーンでも感動して泣くということはないそうで、「ワーよかったね」と拍手するのが普通だとか。(ただし、主人公が死ぬ悲しいラストシーンではよく泣くらしい。)

今日も「卒園式でなぜお母さんたちは泣いているの?」と質問されたが、
「子供たちが成長したことが嬉しいのと、幼稚園を去る寂しさが相まって、それが涙になるんだと思う。日本には”うれし涙”という言葉もあるからね」
と説明したが、それでも納得いかないみたいだ。

「嬉しいのになぜ泣くのか?嬉しいなら笑うのが普通ではないか」と追求される。

実は卒園式の前日に「当日はハンカチを持ってきてください」と幼稚園の先生から言われたそうだが、理由がわからなかったという。

ミャンマーには「感動の涙」「うれし涙」はあまりないようだ。

(余談)
日本語では「(大勢の人の前で話とき)緊張する」と「(良い映画を見て)感動する」は全く違う意味だが、ミャンマー語ではどちらの場合も同じ「セィッ ロッシャーデー」という。
だから、日本語能力試験本番の日に受験場に入る生徒が、
「先生、わたし今、すごく感動しています!」と言えば、それは「すごく緊張している。」と言いたいことがすぐにわかる。
そんなとき「キミはそんなに試験が待ち遠しかったのだね。」と冗談を言うことにしている。

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