German Vintage Modules

ドイツ等のビンテージ業務用録音機材紹介、ラッキング、モディファイなど。

規則性のあるModel Number

2010-08-25 18:50:57 | vintage gear
Models, Numbers, and Cases: Methods for Studying International RelationsModels, Numbers, and Cases: Methods for Studying International Relations
価格:¥ 3,025(税込)
発売日:2004-03-10



Model_number西独のビンテージアンプ(モジュール)には、V-U-W-N等のアルファベットの後に2桁ないしは3~4桁の数字で表されるモデルナンバーが付いています。これには何らかの規則性があるのですが今回はそれについてまとめます。

V76sまず、有名なV72やV76U83等のアルファベット+2桁のモデルナンバーですが、Eckmiller、Maihak、EAB、Siemens、Neumann、Tab、Telefunken等に代表される真空管AMP時代のデバイスです。

V676aV672等の3桁以上のモデルナンバーはトランジスタ、IC等のソリッドステートAMPです。


最初のアルファベットはおおよそ下記のグループに分類され、下二桁の数字は用途を意味しています。

『V』- Amplifier
『U』- Dynamics、Talback modules、Drivers for Meters、etc...
『W』- EQ、Faders、Pan-Pot、MS-matrix、Oscillator、other misc stuff...

ドイツ語の増幅器を意味する "Verstärker" 頭文字で『V』だと推測されますが、アンプと一口で言っても様々な用途があり、おおよそ下記に分類されます。

V x72 = Multi purpose AMP.(主にPassive EQのMake up GainやSumming等のLINE AMP、一部はMic Preへの転用も可能)
V x73 = Power AMP.(ほとんどの個体が4 wattです)
V x74 = Line AMP.
V x75 = Summing AMP.(一部はMic Preにも転用可能)
V x76 = Mic Pre AMP.(Gain 60dB以上)
V x82 = Distribution AMP.

U373a_2次に、U373aW491a等の『U』『W』ですが、

U x70 = Meter driver
U x72 = Meter
U x73 = Limiter / Compressor
U x74 = Talkback AMP with Limiter


W x93 = High-Pass Filter
W x94 = Low-Pass Filter
W x95 = Hi & Lo-Shelf & Presence EQ
W x96 = EQ

N224aN224a等で使用されている『N』は、"Netzteil" = Power Packです。

N x24 = Power Supply Unit


最後となってしまいましたが3桁の1桁目は製造メーカーを表します。

1xx = frei
2xx = Siemens (gelegentlich NTP)
3xx = Tonographie TAB
4xx = Neumann
5xx = Neumann; Monitora
6xx = Telefunken (後のANT)
7xx = Telefunken/AEG
8xx = (früher Gelling)
9xx = Lawo
10xx = Delta
11xx = BFE
13xx = Arnold / Nbg.
20xx = Curt Hensmann(後の Adis)

お気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、"Telefunken U373a"では筋が通りませんね。。。内部を良く観察してみると基板には"TAB"の文字があり、FパネルもTAB U373aと表記されたモジュールが存在します。この事からもこのモジュールは"TAB"で設計 / 製造されてTELEFUNKEN社から発売されたと推測出来ます。

何処で読んだのか忘れましたが、TELEFUNKEN@Hannoverで設計 / 製造されたモジュールはごく僅かで、殆どの個体が"TAB"等でOEMされているらしく、純血種のTELEFUNKEN製はV672等の僅かな機種に限られます。グリーントランスが搭載された初期モデルにこだわる理由はそんな所にもありますが、ANT時代になってからのV672DやV672a/2等は同じV672でもお話しになりません(同じようなパーツを使用しているのに、どうしたらここまで酷い音質になるのか謎?です)ので、くれぐれもお求めの際はご注意下さい。

何社もの大手メーカーが競合していた訳ですが、'40~'80年代後半まで基本ルールを踏襲していたとは何とも驚くべき統率力です。

上記以外にもNEUMANNスペシャルカセットの"SK"やマスタリング用途の"OE"や"PE"、クリーミーな高域で有名なPV76等、少なからず例外はありますが殆どのモジュールは上記の分類で用途が判別出来るのではないでしょうか?


いつもご落札頂きありがとうございます。 出品中の機材はこちらです。


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