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青空ーすべてはバランス

自律神経とは!-part10 規則正しい生活と体内時計 

自律神経系は何故自律的に働くことができるの? 

part3~part5までを思い出してみる。
part3では、心臓の拍動の速さを調節して酸素の供給を強めたり弱めたりしていた。血液中の二酸化炭素濃度を感知してそのような働きを自律的にしていた。

part4では、血糖濃度を感知して、ホルモン分泌や内臓器官の働きと協力して適切な血糖濃度にするよう調整していた。
part5では、寒冷刺激や暑熱刺激を皮膚や感覚神経からの情報で脳から指令が来ていました。体温を一定に保つため、心臓拍動や皮膚の血管収縮・拡張、肝臓、筋肉、脂肪組織に働きかけていた。

これらの基本に立ち戻りながら考えていくと、呼吸や食事、外からの環境の様々な変化を受け止めて調整している。part6・part7では心の変化が自律神経系に大きな影響を与えるということや免疫細胞さえ調整していることに驚きましたが、そんな複雑な大変なことをやっているなんて思いもしない私にとっては、実に単純なというか基本的というか、そんなことが自律神経系を動かしていると思えてくる。

part2で1日の生活の流れを考えてみたように、日が昇りそして沈む1日のリズムを体は基本にしていると思えますが・・・。
実際、最近の研究では「体内時計」という言葉が実証され、単なる憶測ではなくなっているようです。確かめてみました。

体内時計

人間の生理機能は規則的に変化しているという。様々な規則的な変化の内、約24時間周期のリズムを概日(がいじつ)リズムと呼ぶそうです。
そして、概日リズム(サーカディアンリズム)を形成するための24時間周期のリズム信号を発振する機構として捉えられているのが体内時計生物時計とも呼ばれている。脳内の視床下部の視交叉上核に存在する。
part8で、寝ている間は発汗作用により深部体温を下げ、眠りの質に関与していることが分かりました。このような規則的な変化を誘導しているのだ! これが概日リズムなのだ!体温や血糖濃度の調節も視床下部からの指令だった。
しかし、この概日リズムは、光や温度変化のない条件で安静を保った状態においても認められることから、生物は体内に時計機構をもっていると考えられている。これが体内時計だ!  

体内時計についてもう少し面白いことが分かった。

ヒトの体内時計の周期は24時間よりも若干長いため(短い人もいる。)、体内時計のタイミングを外界の24時間周期の明暗周期に一致させるシステムがあるそうです。これを同調機構という。
例えば季節の変化による日照時間の変化。海外旅行などでの時差地域への短時間での移動。もちろん体は一時的に不調を訴えますが、こんな変化に体内時計を一致させることができるのは同調機構があるからです。

同調機構はどんな仕組みかな?

哺乳類では、目の網膜から体内時計への直接の神経繊維連絡があり、人間では、朝の強い光は体内時計を早める方向に、夜の光はこれを遅らせる方向に働くようです。

体内時計はなぜ24時間周期を作ることができるのか?
最近の分子生物学研究から・・・
体内時計細胞では幾つかの遺伝子(時計遺伝子)が時計蛋白を合成し、それらが相互に結合し、また分解されることを約24時間周期で繰り返しており、このような遺伝子活動から体内時計の概日リズム信号が生じているようです。
地球の自転に呼応しているのだろうか?地球のリズムが生物に影響を与えているのだろうか?感慨深い!!!

体内時計が発信する概日リズムで自律神経系が働いているのか!!!朝、カーテンを開けて太陽の光を浴びて交感神経を活性化しよう!などとよく本に書いているけど、結局、自分が起きる時間に光を浴びて、同調機構を利用して交感神経に働きかけよう!ということなんだ!

規則正しい生活をしようという戒めは当たり前で参考にならない?いや、これ以上の正当な方法はないことが分かった。度重なる不規則な生活により概日リズムが破綻すると自律神経系のバランスが大きくくずれ、高血圧や糖尿病、睡眠障害など多くの疾患につながる。同調機構にも限界があるのだ! 

以前、アトピー性皮膚炎の事を調べていた時、こんな話を知りました。
若い僧侶たちがあるお寺に集まって修行を始めた。中にはアトピーや喘息で悩んでいる者もいたが、毎日規則正しい生活をして、昔から日本人が食べていた食品をきちんと適度に食べて、メリハリのある厳しい修行を続けるうちに症状が改善していたという。
今回、その理由がよく分かりました。

参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト


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