今回は、心の乱れが何故体に影響を与えるのか?その根拠を明らかにするということでした。実は、心の乱れは自律神経系を通じて免疫細胞に影響を与え、免疫細胞それぞれの正常な働きを乱し、それにより連携した働きを阻害します。免疫細胞の基本的なことは下記の記事にあります。食細胞である顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)や単球(マクロファージ・樹状細胞に分化)とリンパ球(B細胞やT細胞に分化)は、それぞれの役割を持ち連携して異物を攻撃することで効果を発揮していました。
この顆粒球やリンパ球の数の割合は自律神経によってコントロールされていることがこれまでの研究で分かっている。この数の割合が適正でないと連携がうまくいかない。
不安やストレス、怒り、悲しみ、絶望、などの負の感情は、交感神経を優位にします。本来、仕事が終わりやっと一息つく時間帯もこの負の感情が支配し、質の良い睡眠も得られない状態が続くならば、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌にも悪影響を及ぼす。
また、こういう状態が続き、アドレナリンが分泌され血管収縮が続くと血流が悪くなる。酸素や栄養を取り込む働きも停滞する。すると、体の各器官の働きが悪くなる。肩こりや首が回らない、腰が痛い、頭痛がする、頭が重い・・・様々な症状が出て、病院に行っても原因が分からないと言われる。
また、こういう状態が続き、アドレナリンが分泌され血管収縮が続くと血流が悪くなる。酸素や栄養を取り込む働きも停滞する。すると、体の各器官の働きが悪くなる。肩こりや首が回らない、腰が痛い、頭痛がする、頭が重い・・・様々な症状が出て、病院に行っても原因が分からないと言われる。
このような状態では、免疫細胞の顆粒球が増加します。顆粒球は異物を取り入れて(食べて)活性酸素を放出して殺します。役割を終えると活性酸素を放出しながら自らも死んでいきます。この活性酸素を無毒化する機能についてはちゃんと持ち合わせていますが、過剰状態になるとその機能が追い付かなくなります。活性酸素は人体の組織を破壊します。さらには、夜リラックスした状態で副交感神経が優位に立つはずなのに、その切り替えができず、リンパ球が抑制され免疫力が弱まります。これらのことにより病気になりやすくなるのです。
では副交感神経はどうだろう?ゆっくりやすめば問題ない?交感神経との切り替えはメリハリが必要です。決まった時間にしっかりと休んでリラックスすることが必要。だらだらはいけません。朝、きのうちょっと頑張りすぎたから休みだし昼まで寝るか!と思いがちになりますが、だらだらと寝ることは禁物です。休みすぎてもだめです。どうしても眠くなれば昼寝すればいい。
副交感神経の優位が続くとどうなるのか?血管は拡張し、免疫細胞のリンパ球が増加します。免疫細胞が過剰になってくると、抗原(細菌などの異物)に対する攻撃力が過剰となり、抗体をつくる反応も過剰となる。異常までに敏感に感じる花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を引き起こす原因となる。交感神経との切り替えができないだらだらしたやる気のない状態が続く。自然免疫が弱まる。
本来は、交感神経と副交感神経が交互にきちんと切り替わり、ホルモンであるアドレナリンやアセチルコリンが分泌され免疫の数と働きが調整され体と心が安定するのですが、人生はいろんな出来事が次から次へと現れ心を悩ませます。深く長い心の闇は、体と心の働きを複雑に絡ませなかなかほどけなくさせる。
できることなら常に前向きに悩みすぎないことが望まれる。
今までの基本的な事柄と、自律神経系がホルモンや免疫細胞とも深くかかわりながら調整してくれていることを念頭に置いて、食と呼吸と心をないがしろにしないで大切に考えながら日常生活を送れば、何をすべきかがある程度は分かってくるように思います。
参考