鬼怒川源流部に位置する奥鬼怒には八丁の湯、加仁湯、日光沢温泉、手白澤温泉があり、それらは『奥鬼怒4湯』と言われています。
そして、それぞれの温泉に源泉の違う宿が1軒ずつあります。
今回は前日に泊った川治温泉から、足を伸ばして4つの温泉の一つ、「八丁の湯」に行くことに決めました。
4つの宿のうち、八丁の湯と加仁湯の宿泊客はバスの送迎があるからでした。
送迎バスを使わないと山道を1時間半くらい歩かなくてはならないのです。
川治温泉を出てから川俣湖を見渡す道を走ったり、すれ違い困難なクネクネ道を走ったりすると、1時間ほどで女夫渕駐車場に着きます。
以前この場所には『女夫渕温泉ホテル』があったのですが、東日本大震災で損壊してしまったため廃業してしまい、現在ではその場所が駐車場となっています。
この先奥鬼怒4湯の宿泊客や日帰り入湯、鬼怒沼へのハイキング目的の人たちはここに車を置いていくことになります。
駐車場から送迎バスで約30分ほど林道を走り、加仁湯の前を通り、戻るように少し走ると「八丁の湯」に着きます。
ここは『日本秘湯を守る会』の宿の一つになっていますから、おなじみの提灯がぶら下がっていて、紅葉にはまだ早いため、宿の前の大きなモミジも青々としていました。
八丁の湯のというと、このモミジが真っ赤になっている画像が良く使われていますね。
送迎バスの時間が早かったため、チェックインまでは併設のカフェでのんびりしたり、宿の周りを散策したりして時間を過ごしました。
その間、スタッフが館内の説明をしてくれました。
スタッフはほとんどが若い外国の方でしたが、皆さんフレンドリーで、一生懸命な様子が伝わってきました。
宿はログハウスと和室になっていて、総数22部屋なのですが、建物全体がとっても広く、ゆったりとしています。
今回はログハウスを予約しました。
通されたログハウスの部屋は広く、ベッドとソファがあり、窓の外のベランダにはイスとテーブルも置いてありました。
入ってすぐの所には洗面とトイレもあり、アメニティもすべて揃っていました。
温泉のこと
温泉は男女別の内湯がそれぞれ1ヶ所、女性専用露天風呂1ヶ所、混浴露天風呂が3ヶ所あります。
チェックインの時に念を押されたのが、「お風呂にカメラを持ち込まないこと」でしたので残念ですが写真は撮っていません。
(宿のホームページにきれいな写真がたくさん載っています)
全部のお風呂はこじんまりとしています。
温泉は透明で温め、白い湯の花が浮かんでいるまろやかな感じがするお湯でした。
混浴露天風呂は女性専用時間も設けてあるのですが、バスタオルの使用も可となっています。
残念だったのが一番有名な、目の前に流れている滝を横から見ながら入る露天風呂に入れなかったこと。
1段高い場所にあるお風呂なのですが、落石の恐れがあるということで、現在は使用を中止しているようです。
女性の内湯は改装したばかりのようで、とてもきれいになっていました。
(男性の内湯はまだ改装されていないようです)
食事のこと
食事は宿泊客全員がレストランでいただきました。
山の中とは思えないほどの料理でした。
お品書きもあり、外国人のスタッフが説明してくれました。
外国人が日本の料理を説明するのって、ちょっと大変ですね。
それでも一生懸命さが伝わってきました。
まぁ、料理はあまり凝ったものはないし、お品書きもあったので・・・
湯葉、いただき鱒(鱒の名前)、ヤマメの塩焼き、野菜のかき揚げ、トウモロコシのフランなど地元の素材を使った料理が盛りだくさんでした。
朝食も小鉢がたくさんあり、ご飯が進みました。
周りには何もなく、静かな自然環境の中でノンビリと温泉に浸かり『何もない贅沢』を堪能させていただきました。
そして、この宿で特に印象に残ったのが、外国人研修生?のスタッフでした。
大勢のスタッフが言葉の習熟度合いによって担当場所が決められているように思えました。
こうして日本語を覚え、日本人に合わせるように丁重に接客している姿を見ると、やっぱり応援したくなってしまいますね。